
松田が準優勝! 宮川、山本もランク入りを果たす/全日本学生選抜選手権
全日本大学総合選手権・個人の部(以下全日学)でランク入りした選手と各学連から選抜された48人が参加した今大会。明大からは5人が出場し、4人が決勝トーナメント進出を決める。松田歩真(商2=野田学園)が準優勝、宮川昌大(情コミ3=野田学園)が3位、山本歩(商2=出雲北陵)が5位と3選手がランク入りを果たし王者・明大の強さを見せ付けた。
◆11・26~27 全日本学生選抜選手権(苫小牧市総合体育館)
▼男子シングルス
松田――2位
宮川――3位
山本――5位
手塚――ベスト16
櫻井――予選リーグ敗退
全国の猛者たちが集う全日学で4位に輝いた松田。今大会も準優勝と大躍進を遂げたが決勝トーナメントの1回戦、2回戦共にフルセットの大激戦を制し勝ち上がってきた。1回戦は全日学で最も苦戦した朝日大・岡野との再戦。ゲームカウント3―1と勝利に王手をかけたものの相手も粘りを見せ3―3と振り出しに戻ってしまう。それでも「最後は自分の気持ちが相手を上回ったと思う」。リベンジに燃える相手の猛攻を振り切り勝利をたぐり寄せた。続く2回戦はゲームカウント2-3とリードを許す展開に。あと1ゲーム奪われれば敗退という勝負の第6ゲームでは4―8という大差をつけられ絶体絶命の大ピンチ。しかし松田は焦っていなかった。「戦術をどうするかをもう一度頭で整理して一球一球冷静にやることを心がけていた」。ここから持ち味の粘り強さを発揮し驚異の7連続ポイントで試合をひっくり返す。その勢いに乗り最終セットも獲得し準決勝進出を決めた。
準決勝を4―1で勝ち抜き決勝に駒を進めた松田。しかし決勝戦では「相手の戦術にうまく対応し切れなかった」と力負けした。しかし確実に成長した1年だった。「苦しい試合をモノにできたのは自分の成長を実感できた」。紫紺の次期エースはこれからも走り続ける。
前回王者・宮川は1回戦、2回戦で落としたゲーム数はわずか1と圧倒的な強さを誇った。しかし準決勝では「相手の力強いボールが来ることを考えすぎて焦ってしまった」と自分のプレーが思うようにできずストレート負け。それでも3位決定戦では相手を寄せ付けない戦いぶりでストレート勝ちを果たし前回王者の意地を見せた。
まだまだ戦いは続く。次戦は1月に行われる全日本選手権。「日本で1番大きな大会。死に物狂いでランク入りを目指して頑張りたい」(宮川)。今大会以上の強豪選手との戦いが待ち受ける全日本。今大会で得た課題を解決し明大勢はどのような戦いを見せてくれるのか。大学卓球界の王者から日本卓球界の王者へ。国内最高峰の勝負に挑む。
[七海千紗]
試合後のコメント
宮川
――今大会を振り返っていかがですか。
「予選リーグは5試合を戦いましたが2―0の大量リードから逆転されて負けてしまったという試合があって、リードした時点で気が抜けてしまったところがあったのでそこはすごく反省だなと思っています。でも今大会は全体的に内容がよかったのでまた全日本に向けて頑張りたいと思います」
――今大会に向けて取り組んだことはありますか。
「対右に対しての練習を行っていました。レシーブから自分が攻めないと強い選手には勝てないので自分から攻めるというのを意識して練習してきました」
松田
――バックハンドを起点に点数を重ねている印象を受けました。
「自分が得意なのはフォアハンドなのですが大学に入ってからずっとバックハンドを強化していました。以前まではバック側のボールも無理矢理フォアで取ってという感じのプレースタイルでしたが最近ではフォアとバックの両ハンドで相手を捌くというのが試合で生かされているのかなと思います」
――全日本への意気込みをお願いします。
「今大会の決勝で戦ったような本当に強い選手に勝たないと上には行けないと思うので今回見つけた課題をこれから練習していきたいと思います」
関連記事 RELATED ENTRIES
-
松田が3位に!/全日本大学総合選手権
卓球 2022.10.25全日本大学総合選手権・個人の部最終日。明大からは手塚崚馬(政経2=明徳義塾)、松田歩真(商2=野田学園)、山本歩(商2=出雲北陵)の3人が出場。松田が準々決勝を勝ち上がり、3位という結果を残した。 ◆10/20〜23 全日本大学総合選手権・個人の部(Y M I Tアリーナ)▼男子シングルス 松田――3位 手塚、山本――ベスト16 前日の試合で5回戦進出を決めた松田だったが、ここに至るまでの道のりは決して平坦ではなかった。特に苦戦を強いられたのが3回戦。「試合前から苦しい展開になると予想していた」とその予想通り序盤からなかなかペースがつかめず、終始リードを奪われる展開に。それでも持ち味の粘り強さで相手の攻撃をしのぎながら徐々に自分のプレーを取り戻していく。ここで勢いづいた松田は主導権を奪い返し、1度はマッチポイントを握られた相手に逆転勝利を収めた。 死闘を制した松田は続く5回戦、6回戦を勝利。以前にも対戦がありお互いに手の内を知り尽くした相手との対戦となったが、自分のプレーを貫き目標としていたベスト4進出を果たした。決勝進出を懸けて挑んだ準決勝では相手のタイミングを外してくるショットに翻弄(ほんろう)されストレート負け。「もっと上を目指してやっていくべきだった」と悔しさをにじませた。それでもランク入りは中学2年時以来と自信をつけることにもなった今大会。これからの松田の快進撃から目が離せない。 4回戦まで落としたのは1ゲームのみと好調ぶりを見せていた手塚。「出だしから高い集中力を持ってできた」と苦手としていた序盤から好スタートを切れたことがランク入りにつながった。5回戦で昨年度の全日本ジュニアシングルスのチャンピオンである濱田(早大)と対戦した山本。試合序盤から相手のサーブに対応しきれない場面が多くゲームカウント0−3と窮地に追い込まれる。しかしこの場面でサーブへの対応を修正したことで徐々に相手を追い込んでいき、ついには最終ゲームまでもつれ込んだ。しかし反撃もここまで。「最後勝つことができそうだったので悔しい」と唇をかみしめた。 明大からは3人がランク入りした今大会。「全体で言えば60、70点くらい」(高山幸信監督)と昨年度の同大会でシングルス、ダブルスで共に表彰台に立ったことを考えると満足のいかない結果に。しかし、今回ランク入りした選手はいずれも2年生。1年生からも2人が出場しており下級生の間に全国の舞台を経験できたことは今後に向けて大きな資金石となる。今大会の悔しさを糧に“王者”明大はまた新たな道を突き進んでいく。 [冨川航平] 試合後のコメント高山監督――今大会で引退する松下竜巳主将(商4=野田学園)と深沢大陽(営4=浜松修学舎)選手についてはいかがでしたか。 「松下は1年間キャプテンとして裏方の準備をしながら出る準備をしてくれてよくやってくれた。深沢に関しても、出るチャンスはなかったけれど、チームのムードメーカー的な存在だったし、後輩の面倒も見てくれたんじゃないかな。この4年生のベンチ枠に入れ、しかもそれなりに内容がよく終われたのは良かったかなと思います。」手塚――今大会で得られた課題や収穫はありますか。 「自分の持ち味であるラリー戦や粘りは良かったのですが、それだけではなく、強い選手に勝つためにもっと技術の幅を広くしたり、磨いたりしていかないといけないなと思いました」松田――今大会を振り返っていかがですか。「目標としていたベスト4に入ることができて非常にうれしいですが、準決勝であっさりと負けてしまい、もっと上を目指してやっていかないといけないなと思ったので、そういう心構えをして取り組んでいきたいです」山本――5回戦の最後、粘れた要因はありますか。 「昨年度3回戦で負けてしまい悔しい思いをしたので、今年度は勝とうという気持ちが強かったからだと思います」 READ MORE -
3人が5回戦進出/全日本大学総合選手権・個人の部
卓球 2022.10.23全日本大学総合選手権・個人の部は3日目までが終了し、男子シングルスは4回戦まで行われた。明大からは11人が出場し、手塚崚馬(政経2=明徳義塾)、松田歩真(商2=野田学園)、山本歩(商2=出雲北陵)の3人がベスト32へと駒を進めた。 ◆10/20〜23 全日本大学総合選手権・個人の部(Y M I Tアリーナ)▼男子シングルス 手塚、松田、山本――5回戦進出 宮川――4回戦敗退 深沢、村松、大島、櫻井、安江――3回戦敗退 松下竜、平賀――2回戦敗退 川村――1回戦敗退 手塚は3試合で落としたのは1ゲームのみと力強いショットを武器に安定した試合運びを見せた。一方、山本は2回戦で、松田は3回戦でそれぞれゲームカウント1―2とリードを許し苦しい展開に。それでもここから粘り強いプレーを連発し逆転勝利。紫紺の意地を見せつけ2年生から3人が準々決勝進出を決めた。 4年生の松下竜巳主将(商4=野田学園)、深沢大陽(営4=浜松修学舎)にとっては今大会が大学生活最後の試合となった。2回戦で敗退となった松下竜は「最後は自分の攻めの甘さが出てしまった試合」とリードを奪いながらの逆転負けに悔しさをのぞかせた。関東学生選手権ベスト16の相手を倒し3回戦に進んだ深沢は、これまで勝利のない相手との対戦となり苦戦を強いられた。惜しくも勝利とはならなかったが、「悔いがないとは言い切れないが、やり切った」と力を出し切り自身の卓球人生を締めくくった。 [冨川航平] 試合後のコメント高山幸信監督――今日1日を振り返っていかがですか。 「惜しい負け方をした人も何人かいましたし、リードしていながらの逆転負けも何試合か見られたので、そこが悔やまれるという感じです」 松下竜――自身の大学でのプレーを振り返っていかがですか。 「自分のプレースタイル的に波があるので、良かった時もあれば悪かった時もあるのですが、少しはレベルアップできたと思います」 川村――どのような気持ちで今大会に臨みましたか。 「就職活動の勉強もあり練習に打ち込める時間は少なかったのですが、その中で目標にしていたベスト8に入ることができず悔しいです」 深沢――今大会を振り返っていかがですか。 「引退なのでやっと終わったなという感じです。なんだかんだ終わってみると寂しいというか、卓球人生はこれで終わりなので負けたことは悔しいです」 宮川昌大(情コミ3=野田学園)――今日の試合を振り返っていかがですか。 「最近は試合が続いていて試合勘があって、今大会非常に自信がありましたが、相手の加山選手(は昔から何度も対戦していて、相性という面ではあまり良くありませんでした。今日の試合では自分のリードから挽回されてしまい悔しいです」 村松凛音(営3=長野工)――自分に語りかけるようなシーンが多かったように感じましたが、その点に関してはいかがですか。 「気持ちの面で負けないように自分を鼓舞するために声をかけたりしていて、そうしていると意識的にいいプレーができるかなと思っていて、ルーティーンではあるのですが意識はしていました」 大島史也(情コミ2=愛工大名電)――良かった点と悪かった点はありますか。 「良かった点はフォアドライブを強化していて、今大会そこはよくできたのですが、要所でのミスが多く卓球の練習というよりも精神面を鍛えていかないといけないと思いました」 平賀龍生(文2=明豊) ――今大会で得られたものはありますか。 「練習でやってきたことを試合になると出せないことが多いので、気持ちをもっと強く持つ練習をしないといけないと思いました」 櫻井倭(情コミ1=鶴岡東)――大学生になって初めての全国の舞台ということで高校時代との違いはありましたか。 「全員が死に物狂いで勝ちに来るというのが初めて感じたことで、そういう気持ちを自分ももっと出していかないといけないなと思いました」 安江光博(政経1=明徳義塾)――大学生になって初めての全国の舞台ということで高校時代との違いはありましたか。 「高校に比べると大学の方がレベルが高いですし、初戦から難しい相手ばかりで常に油断できませんでした」READ MORE -
早大に快勝! 秋季リーグ戦を全勝で締めくくる/秋季関東学生1部リーグ戦
卓球 2022.09.12前日に秋季リーグ戦(以下、リーグ戦)での優勝を決め、春季リーグ戦、全日本大学総合選手権(以下、インカレ)と合わせて6年ぶりのグランドスラム制覇を果たした明大。リーグ戦5日目は早大と対戦しストレート勝ちを収め、春季リーグ戦で逃した全勝優勝で今大会を締めくくった。 ◆9・1〜10 秋季関東学生1部リーグ戦(所沢市民体育館他)▼9・10 対早大戦(代々木第二体育館) ○明大4―0早大 リーグ戦の全勝優勝を懸けた大会最終日の早大戦。明大は1番手にエースの戸上隼輔(政経3=野田学園)を起用した。対する相手は昨年度の全日本ジュニアシングルスのチャンピオンである濱田。実力者との対戦になったが終始自分のペースで試合を進め相手に主導権を与えない。第3ゲームでは相手の脅威的な粘りに苦戦する場面もあったが軍配は戸上に上がった。続く松田歩真(商2=野田学園)も戸上のつくった勢いに乗る。対戦相手に苦手意識があったものの「ラストということで一球一球頑張ってやった」と最後まで気を緩めなかった。長いラリーを幾度も制し3−1で勝利した。 3番手で登場したのはルーキーの櫻井倭(情コミ1=鶴岡東)。幸先よく第1ゲームを先取するも、そこから立て続けに2ゲーム連取されリードを許す展開に。続く第4ゲームはなんとか取り返し勝負は最終ゲームへ突入した。しかし主導権を奪うことはできず3点のリードを許しゲームは終盤へ。流れを変えたい櫻井はここでタイムアウトをとる。「思い切って向かっていけ」。監督の一言で切り替えた櫻井はここから強烈なスマッシュを連発し逆転に成功。最後には粘る相手を振り切り白星をつかんだ。全勝優勝に王手がかかった中、登場したのは戸上・宮川昌大(情コミ3=野田学園)組。前の試合で高校3年次以来のタッグを組んだ2人はこの試合でも堅実な試合運びを見せる。序盤から宮川が強烈なフォアハンドを何度も放ち2ゲームを先制する。続く第3ゲームは相手に取られるも第4ゲームでは終盤にお互いの息の合ったショットで相手を翻弄(ほんろう)し勝利。早大戦では1試合も落とすこと無く、ストレート勝ちを果たし全勝優勝に花を添えることになった。 最終的に7勝0敗の全勝でリーグ戦優勝を決めた明大。エースの宇田幸矢(商3=大原学園)や戸上の出場はチームにとってプラスとなった。しかし、筑波大、専大戦で絶体絶命の場面から大逆転勝利を収め殊勲賞を獲得した平賀龍生(文2=明豊)、リーグ戦デビューから4勝の櫻井をはじめチーム全員が成長したことが躍進の大きな要因となった。王者として迎える来シーズンへ向け、チーム全員で明大は突き進んでゆく。 [冨川航平] 試合後のコメント高山幸信監督――グランドスラムを達成した心境はいかがですか。 「リーグ戦を勝つことよりもインカレを優勝することが1番難しいので、春に優勝した後にインカレで優勝できたことがこのグランドスラムにつながっていると思います。来年も同じように優勝を目標にやっていくので、また気を引き締めないといけないかなと思います」 松下竜巳主将(商4=野田学園)――チームの雰囲気を盛り上げるために具体的に取り組んだことはありますか。 「試合に出るメンバーの飲み物や食べ物、軽食をチェックして不備がないか、足りなかったら後輩に買ってきてもらったり補充してもらったりして少しでも出場する選手がやりやすいように心がけていました」 戸上――今の心境はいかがですか。 「春では1戦も出場できずにみんなが頑張ってくれて、そのみんなの頑張りを無駄にしたくないと思って今回参戦させてもらいましたが、嬉しいというよりもホッとしているという感じです」 宮川――今の心境はいかがですか。 「昨年グランドスラム制覇という目標を持っていましたが、リーグ戦が行われずインカレでも負けてしまって本当に悔しい思いをしました。今年はどうしてもグランドスラムを達成しようという意識で一人一人が練習に臨んでいて、春リーグ、秋リーグ、インカレと全部優勝してグランドスラムを達成できてすごくうれしいです」 平賀――殊勲賞を受けたことについての心境はいかがですか。 「監督やO Bの方などのいろんな方の応援やサポートのおかげでこうして賞を取れたので、少しでも恩返しできたかなと思っています」 松田――このチームはどのような雰囲気でしたか。 「初めは優勝するどころか上位にいけるかも危ういと言われていましたが、一人一人が日頃の練習から真剣に取り組んでどの大学よりも練習できたと思っているので、それがグランドスラムにつながったと思っています」 櫻井――1番成長を感じた点はどこですか。 「春とインカレに出場できなくて、自分なりになぜ出場できなかったのかを考えてもっと頑張ろうと思って練習したのもそうですし、自分が出て勝ちたいというのが練習の面から出て居残り練習などそういうところから成長できたと思います」READ MORE