
明海大に惜敗し初戦敗退/関東大学選手権
関東大学選手権が日本武道館で行われた。初戦の対戦相手は明海大。次鋒戦では出羽遼太郎(政経3=御殿場西)が試合時間残りわずかで大逆転を見せ、会場を沸かせた。大将戦まで戦い抜くも、初戦敗退に終わった。
◆10・10 第65回関東大学選手権(日本武道館)
▼男子団体組手
明大――2回戦敗退
いきなり先鋒が敗れ勝ち星を取りたい次鋒・出羽は先制点を相手に許し、中盤に0―3まで差をつけられる。「前半で自分の試合ができていなかったことが反省点」(出羽)。じわじわと追い上げ2点を取ったものの、試合時間残り18秒で相手がさらに1点追加し、2―4と絶望的な状況に。しかしその後すぐ繰り出した上段蹴りが見事に入り、一気に3得点と逆転に成功。残り10秒にも点を決め、6―4で勝利した。続く中堅・春原駿貴(法3=世田谷学園)は、互いに点が決まらないロースコアの展開。「もっと序盤で点差をつけられたら団体として後ろに勢いをつけられた」(春原)。ところが残り14秒で連続技が決まり、ついに先制点を挙げる。その後相手に追いつかれたが、先取した春原が勝利した。
しかしその後は副将・南條蒼太主将(政経4=保善)、大将・室井佑介(政経2=御殿場西)と続いて負け越してしまう。「次鋒と中堅が勝ちでつなげてきてくれて、そこで自分がいい流れをつなげなかったのは悔しい」(南條)。2勝3敗で初戦敗退という悔しい結果となった。
次戦は今月30日に行われる関東学生体重別選手権。全日本大学選手権(以下、インカレ)も11月に控えている。ここでの課題を次につなげ、おのおの力が発揮できることを期待したい。
[増田杏]
試合後のコメント
南條
――今日の試合の振り返りをお願いします。
「今日は全体的に動きが良くなくて、雰囲気的にも流れが悪い中で来てしまったので、自分たちの流れがつかめなかったのが敗因かなと思っています。あとは相手の方が先に攻めて来たり積極的だったり、そういったところでも向こうの方が上回っていました。実力的には全然負けない相手なので、そこで負けてしまうというのは、これから改善していく必要がたくさんあると思います。次の団体が11月のインカレになるので、そこでは自分たちの実力をしっかり発揮してやっていきたいと思います」
出羽
――良かった点と課題点を教えてください。
「全体的にチームの実力をしっかり出せたら負ける相手ではなかったので、そこを出し切れなかったのが課題かなと思います。負けていた時に蹴った上段蹴りが逆転につながったので良かったです。体重別の試合やインカレもまだ残っているので、そこに向けて今日の課題を改善していい結果が出せるようにしたいです」
春原
――今日の試合の振り返りをお願いします。
「明海大は強い選手がそろっている印象で、対戦相手が国民体育大会で4位の強い選手だったのですが、自分は勝ち切れて良かったです。次は団体戦ではないのですが、しっかり個人として結果を残せるように頑張りたいです」
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