圧巻の強さで大会7連覇を達成/第33回東日本大学選手権

拳法 2022.10.10

 秋シーズン初戦となった第33回東日本大学選手権。明大男子は初戦、準決勝で快勝すると、決勝でも宿敵・中大を圧倒。形の部や女子の部も好成績を収め、今後の全国大会に向け勢いづくスタートを切った。

 

◆10・9 第33回東日本大学選手権(中大多摩キャンパス)

男子――1位

女子――2位

 

形の部

大川――1位

國枝――4位

岡島・古川組――1位

 

 形の部、女子の部、男子の部が開催された今大会。まず先陣を切ったのは形の部の大川翔(法3=藤嶺学園藤沢)だった。「(拳法歴)15年目なのできれいで素直な形が自分の個性」(大川)。その言葉通り美しい火流の形を披露。拳法歴15年目の実力を発揮し優勝した。

 

 次に行われたのは女子の部。明大は3人制の試合に2人で臨んだ。1敗したら終わりという状況の中で輝いたのは先鋒・市川由奈(法3=関東学院)。夏の間に鍛えた強靭なメンタルを武器に個人では今大会負けなし。決勝では段位の高い相手にも「自分が勝たないと絶対に優勝できない」と強い気持ちで臨み勝利した。大将戦で西尾文花(文4=多治見北)が惜敗し優勝を逃したものの春の関東大学リーグ戦(以下、リーグ戦)の3位から一つ順位を上げ、成長した姿を示した。

(今大会負けなしの市川)

 

 最後の男子の部では圧倒的な強さを見せつけた。初戦、準決勝とエース・木村柊也主将(文4=関西福祉科学大)を温存しながらも勝利。迎えた決勝の相手はリーグ戦で苦杯をなめた中大。試合前には「7-0で勝とう」と声を掛け合い臨んだ。先鋒を任されたのは野村龍星(文3=関西福祉科学大)。「落ち着きがあってかっこいい先輩」(井上晴陽・文2=三井)と後輩からも慕われる野村が先陣を切り快勝した。2勝1分で迎えた中堅戦では土屋賢生(法1=関西福祉科学大)が1本先に取られ、「鬼焦った」(土屋)。それでも「超完璧なクロスカウンターと超高性能な面突き」(土屋)を決め勝利。優勝に王手をかけて迎えた参将戦でも森川征那(文2=三井)が持ち前のパワーで相手を封じ込める。「最初から負ける気はしなかった」(森川)。優勝を決めた後も、副将・玉置剛(法4=済美)、大将・木村の最上級生たちが試合をしっかり締めくくり6勝1分で快勝。リーグ戦での雪辱を果たし大会7連覇を達成した。

(力強い蹴りを見せる玉置)

 今後は全日本学生個人選手権(以下、名古屋)、全日本学生選手権(以下、府立)と全国大会が続く。「名古屋はベスト4以上、府立は7―0で勝って笑って引退できるように頑張りたい」(玉置)。全国でも今大会のように圧倒する戦いができるか。〝最強〟の称号を懸けた戦いがいよいよ始まる。

 

[牛嶋淳太郎]

 

試合後のコメント

玉置

――チームとして夏はどのような練習をしてきましたか。

 「前期リーグ戦で負けてしまって、次は絶対やり返すぞという気持ちで、夏合宿は一日一日を大事に練習していました。日々、小さなことでも目標を掲げて達成して、力を付けてきたので、みんなで一致団結して練習でき、そのおかげで優勝できたと思います」

 

市川

――今日一番良かった試合を教えてください。

 「決勝戦です。一番落ち着いてできたと思います。落ち着いて一本ずつていねいに取れたと思います」

 

――夏に鍛えてきたことはありますか。

 「夏合宿で毎日練習している中で一本取るという気持ちが成長したと思います。精神面が強くなったと思います」

 

大川

――形で優勝しましたが出来はいかがでしたか。

 「もう少し自分の中ではきれいに、伸ばせるところを伸ばして止めるとこを止めて、もう少し点数をもらいたかったです。満点取れるように頑張りたいです」

 

――形の難しさを教えてください。

 「速いところは速く、ゆっくりのところはゆっくり、なおかつきれいにしっかり止めるところは止めることを中々できないのが難しさだと思います。みんな同じ形をする中で一人一人個性があるので全く違うように見えますが基本通りにやれば形は点数を取れます」

 

野村

――カッコいい一言をお願いします。

 「俺は泥くさいし、不器用だよ。でも俺の隣には家族、友達、ガールフレンド、みんなが支えてくれている。だから俺は今、地に足ついている。つまり俺は泥くさく咲く花ってこと。これは俺が過去にした偽り、嫌いな自分に示すための決意ってこと」

 

井上

――井上さんから見て野村さんはどのような選手ですか。

 「緊張していなくていい意味での落ち着きがあってカッコいい先輩の姿を見られました。さすがMVPだなと思いました」

 

森川

――夏に鍛えたことを教えてください。

 「パワーです。ずっと筋トレしていたので。今日の試合でも自分では出せていたと思います。特に決勝の最後決めたときは相手の頭を落としてパワーで決めたのが一番ですかね。決勝は面膝蹴りです。全部パワーです」

 

土屋

――決勝の相手は中大でした。

 「この7人で出たら絶対に勝てるなと思って試合に出ました。7―0で勝てるなと思っていました」

 

――意気込みをお願いします。

 「府立は決勝の7人に選ばれて出場して、明治の優勝に貢献したいです。名古屋ではベスト4以上を取れるように頑張りたいです」

 


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