早大に快勝! 秋季リーグ戦を全勝で締めくくる/秋季関東学生1部リーグ戦

卓球
2022.09.12

 前日に秋季リーグ戦(以下、リーグ戦)での優勝を決め、春季リーグ戦、全日本大学総合選手権(以下、インカレ)と合わせて6年ぶりのグランドスラム制覇を果たした明大。リーグ戦5日目は早大と対戦しストレート勝ちを収め、春季リーグ戦で逃した全勝優勝で今大会を締めくくった。

 

◆9・1〜10 秋季関東学生1部リーグ戦

(所沢市民体育館他)

▼9・10 対早大戦(代々木第二体育館)

 ○明大4―0早大

 

 リーグ戦の全勝優勝を懸けた大会最終日の早大戦。明大は1番手にエースの戸上隼輔(政経3=野田学園)を起用した。対する相手は昨年度の全日本ジュニアシングルスのチャンピオンである濱田。実力者との対戦になったが終始自分のペースで試合を進め相手に主導権を与えない。第3ゲームでは相手の脅威的な粘りに苦戦する場面もあったが軍配は戸上に上がった。続く松田歩真(商2=野田学園)も戸上のつくった勢いに乗る。対戦相手に苦手意識があったものの「ラストということで一球一球頑張ってやった」と最後まで気を緩めなかった。長いラリーを幾度も制し3−1で勝利した。

 

 3番手で登場したのはルーキーの櫻井倭(情コミ1=鶴岡東)。幸先よく第1ゲームを先取するも、そこから立て続けに2ゲーム連取されリードを許す展開に。続く第4ゲームはなんとか取り返し勝負は最終ゲームへ突入した。しかし主導権を奪うことはできず3点のリードを許しゲームは終盤へ。流れを変えたい櫻井はここでタイムアウトをとる。「思い切って向かっていけ」。監督の一言で切り替えた櫻井はここから強烈なスマッシュを連発し逆転に成功。最後には粘る相手を振り切り白星をつかんだ。全勝優勝に王手がかかった中、登場したのは戸上・宮川昌大(情コミ3=野田学園)組。前の試合で高校3年次以来のタッグを組んだ2人はこの試合でも堅実な試合運びを見せる。序盤から宮川が強烈なフォアハンドを何度も放ち2ゲームを先制する。続く第3ゲームは相手に取られるも第4ゲームでは終盤にお互いの息の合ったショットで相手を翻弄(ほんろう)し勝利。早大戦では1試合も落とすこと無く、ストレート勝ちを果たし全勝優勝に花を添えることになった。

 

 最終的に7勝0敗の全勝でリーグ戦優勝を決めた明大。エースの宇田幸矢(商3=大原学園)や戸上の出場はチームにとってプラスとなった。しかし、筑波大、専大戦で絶体絶命の場面から大逆転勝利を収め殊勲賞を獲得した平賀龍生(文2=明豊)、リーグ戦デビューから4勝の櫻井をはじめチーム全員が成長したことが躍進の大きな要因となった。王者として迎える来シーズンへ向け、チーム全員で明大は突き進んでゆく。

 

[冨川航平]

 

試合後のコメント

高山幸信監督

――グランドスラムを達成した心境はいかがですか。

 「リーグ戦を勝つことよりもインカレを優勝することが1番難しいので、春に優勝した後にインカレで優勝できたことがこのグランドスラムにつながっていると思います。来年も同じように優勝を目標にやっていくので、また気を引き締めないといけないかなと思います」

 

松下竜巳主将(商4=野田学園)

――チームの雰囲気を盛り上げるために具体的に取り組んだことはありますか。

 「試合に出るメンバーの飲み物や食べ物、軽食をチェックして不備がないか、足りなかったら後輩に買ってきてもらったり補充してもらったりして少しでも出場する選手がやりやすいように心がけていました」

 

戸上

――今の心境はいかがですか。

 「春では1戦も出場できずにみんなが頑張ってくれて、そのみんなの頑張りを無駄にしたくないと思って今回参戦させてもらいましたが、嬉しいというよりもホッとしているという感じです」

 

宮川

――今の心境はいかがですか。

 「昨年グランドスラム制覇という目標を持っていましたが、リーグ戦が行われずインカレでも負けてしまって本当に悔しい思いをしました。今年はどうしてもグランドスラムを達成しようという意識で一人一人が練習に臨んでいて、春リーグ、秋リーグ、インカレと全部優勝してグランドスラムを達成できてすごくうれしいです」

 

平賀

――殊勲賞を受けたことについての心境はいかがですか。

 「監督やO Bの方などのいろんな方の応援やサポートのおかげでこうして賞を取れたので、少しでも恩返しできたかなと思っています」

 

松田

――このチームはどのような雰囲気でしたか。

 「初めは優勝するどころか上位にいけるかも危ういと言われていましたが、一人一人が日頃の練習から真剣に取り組んでどの大学よりも練習できたと思っているので、それがグランドスラムにつながったと思っています」

 

櫻井

――1番成長を感じた点はどこですか。

 「春とインカレに出場できなくて、自分なりになぜ出場できなかったのかを考えてもっと頑張ろうと思って練習したのもそうですし、自分が出て勝ちたいというのが練習の面から出て居残り練習などそういうところから成長できたと思います」