下級生が躍動 明大からは6人出場/関東大学新人交流戦

サッカー
2022.09.11

 関東の各大学の2年生以下が召集される関東大学新人交流戦。ここでの活躍は将来的な大学選抜入りとJリーグ各クラブのスカウトへのアピールにつながる。明大からはGK上林豪(商2=セレッソ大阪U―18)、DF内田陽介(政経2=青森山田)、DF鷲見星河(政経2=名古屋グランパスU―18)、MF常盤亨太(法2=FC東京U―18)、FW中村草太(政経2=前橋育英)、FW田中禅(文2=サガン鳥栖U―18)が選出。それぞれはA、B、Cの3チームに振り分けられ、1試合30分の総当たりでの試合を行った。

 

 Aチームの常盤と中村はそれぞれ2ボランチの一角、左サイドハーフとして1、3試合目に出場。常盤は持ち前のボールタッチの技術を生かし、攻撃に絡むプレーを多く生んだ。味方の落としに2列目から飛び出しシュートまで持っていき、こぼれ球に積極的に反応する場面も見られた。さらにミドルレンジからのロングシュートを放つ場面もあり、攻撃面で特徴を見せた。中村は攻撃だけではなく守備でも奮闘。ピッチを縦横無尽に駆け、自チームのピンチには最終ラインに戻って相手を追った。攻撃では常盤とのホットラインを形成。常盤に対してパスを要求し、積極的な仕掛けからゴールに向かい決定機を演出した。

 

(写真:Bチームで2試合出場の田中禅)

 BチームにはGKに上林、右SBに内田、CFに田中禅が入り、1、2試合目に出場。上林は積極的なコーチングでチームをけん引。2試合目には右サイドからのマイナスのパスに合わせた相手選手のシュートに体勢を崩しながらも反応し、右手一本だけで止めてみせた。内田は両試合とも守備の時間が多かったが攻守ともに存在感を表した。守備の際には相手FWの突破に体を張って防ぎ、先を読んだポジショニングでパスコースを消す働き。攻撃時にはサイドを駆け上がりクロスボールを何度も供給して持ち味を披露した。田中禅はボールタッチの機会こそ少なかったものの、再三パスを受けようとする動きや裏に抜けようとする動きで攻撃陣に流動性をもたらし、惜しいシュートまでもっていくシーンもあった。

 

(写真:Bチームでキャプテンを務めた上林)

 鷲見はCチームのCBとして2、3試合目に出場。「明治でやっているようなプレーができた」と振り返る。冷静に守備陣を統率し、カウンターを受けた場面では相手の縦パスを止めてピンチの芽を摘んだ。空中戦では持ち前の高さを生かし、自陣に向かうボールを弾き返す。セットプレーやコーナーキック時には前線に入り、果敢にゴールを狙った。田中禅とのマッチアップでは、ボールを受けた田中禅が正面を向く前に体を寄せてボールを奪い、普段は仲間としてしのぎを削る戦友を抑えて見せた。

 

(写真:ピッチを走る鷲見)

 今回出場した6人の選手たちは、普段は敵として対峙する選手とのプレーや、普段は共に戦うチームメイトとのマッチアップから多くに刺激や経験を得ただろう。「後期は自分が出場してチームを勝たせたい」(常盤)。ピッチに立てば学年は関係ない。トップチームへの競争が激しい明大では、下級生からの突き上げがチーム力を上げるために大切だ。今回得た経験や刺激からさらなる成長を遂げ、下級生がチームを引っ張る姿に期待したい。

 

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[石田聖]