またもPK戦で涙 まさかの3回戦敗退/総理大臣杯全日本大学トーナメント

サッカー 2022.08.26

 3回戦は大院大と対戦。開始早々に福田のボレーシュートで先制するも、57分にPKを決められ同点に。そのまま延長戦でも決着はつかずPK戦へと突入する。サドンデスに突入し迎えた8人目の井上のキックがゴールから外れ試合終了。全国制覇の夢は冬の全日本大学選手権(以下、インカレ)にお預けとなった。

 


 

 「どの選手もコンディションが良かった」(栗田大輔監督)と2回戦から先発を5人入れ替えて臨んだ今試合。序盤からスコアが動く。6分、右サイドからのクロスを田中禅が競り、こぼれ球を福田が豪快にボレーシュート。相手GKの両手を弾きゴールへと吸い込まれ先制点を挙げた。その後も相手に決定機を作らせず、明大は攻撃の手を緩めない。36分、パスを受けた田中禅がPA(ペナルティエリア)外での絶妙な反転からシュートを放つも相手GKに阻まれ得点ならず。前半アディショナルタイムにはCK(コーナーキック)をファーサイドで村上が合わせるもゴールのわずか左に外れてしまう。「やはり1点では試合は全く決まらないので、良いように見えても2点、3点と取らなくてはいけなかった」(佐藤恵)。追加点を決め切れず、1-0で前半を折り返した。

 

サッカーをしているサッカー選手たち

自動的に生成された説明

(写真:ボレーシュートで先制点を挙げた福田)

 

 追加点が欲しい明大は流れを変えるべく熊取谷と佐藤恵を投入。しかし「相手に一瞬の隙を与えてしまった」(上林)。56分、スローインからボールを持ち運ばれるとPA内で相手を倒しPKを献上。これを決められ同点に。62分には木村がPKを獲得し自らキッカーを務めるも相手GKに止められ追加点ならず。相手のチャージにも苦しみ1点が遠く、10分ハーフの延長戦でも試合を決める得点は生まれず。勝負の行方はPK戦へと委ねられた。

 後攻となった明大は、1人目の福田が決めるも、その後は中村、熊取谷、林晴と立て続けに失敗。「遠藤さん(雅己・法4=桐蔭学園)に代わって出た試合で、その思いも背負ってPKに入った」(上林)。上林のセーブなどで難局を乗り越え、サドンデスへと突入したが、8人目を務めた井上のキックがゴール上に逸れ万事休す。110分に渡る激闘を勝利で締めくくることはできなかった。

 

ユニフォームを着たサッカー選手

中程度の精度で自動的に生成された説明

(写真:PKを止めてチームを後押しする上林)

 

 「日々の甘さがあったから同じようなことを繰り返していると感じた」(佐藤恵)。「アミノバイタル®︎」カップ関東大学トーナメント決勝のPK戦での敗戦と重ねて今日の試合を振り返った。「全員が甘さというところに厳しい目を持って切磋琢磨(せっさたくま)しながら、何が足りないかを考えて励んでいくしかない」(上林)。それぞれが課題に挙げた精神面。栗田監督も「サッカーがどうこうよりも一人一人が人間として成長しなければならない」とそれを強く押し出した。今年度も残す大会は関東大学リーグ戦(以下、リーグ戦)とインカレのみ。リーグ戦の王座奪還に3年ぶりの全国制覇を実現するべく、紫紺の戦士に足を止める時間はない。


試合後のコメントはこちら


[長﨑昇太]


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