明大スポーツ第520号『レジャースポーツ特集』ワンダーフォーゲル部インタビュー拡大版

ワンダーフォーゲル
2022.07.15

 7月14日発行の明大スポーツ第520号の企画面では、登山の魅力を語ってくださったワンダーフォーゲル部。その他、普段の部活動紹介も含めて新聞内ではやむを得ず割愛したインタビュー部分を掲載いたします。

(この取材は6月23日に行われたものです)

(写真:北八ヶ岳登山を行う部員たち※写真はワンダーフォーゲル部提供)

 

早川賢信(農3=日川)

――ワンダーフォーゲル部の活動について教えてください。

 「主な活動は二つあります。一つは合宿。もう一つが週1回のトレーニングです。この二つが主な活動になっています。(合宿では)登山とキャンプ、ベース中のサイトワークが基本となっています」

 

――山岳部やローバースカウト部との違いを教えてください。

 「山岳部だと3ヶ月間山に籠ることがあると聞いたことがあるのですが、ワンダーフォーゲル部はそんなことはなく、長くても3泊4日です。キャンプといっても、ローバースカウト部とは異なり、焚き火は行わず、ガス管を持っていき、ガス管にヘッドという機械を取り付けます。そこから快適に火を起こし、料理をし、テントに泊まります」

 

――合宿について具体的に教えてください。

 「基本的に2泊3日の合宿が多いです。初日のいちばん体力がある時に、一気に登り、宿泊します。その後はあまり登らないことが多いです。登っても少し登る程度で、2日目以降はそこまできつくないことが多く、3日目は下山します。(2日目は登るペースを下げて)様々な山を縦走したり、重いザックを置き軽いザックに替え、少し高い山を登って戻ってきてまたザックを背負うというピストンというものを行っています」

 

――ザックの重さはどのくらいなのですか。

 「男子だと30キロくらいです。女子でも15〜20キロにはなるかと思います。必要最低限の道具をそろえようとするとそのくらいにはなってしまいます。最低限の装備は、もちろんザックと寝袋、レインコート、あと食料などです」

 

――練習はどんなことをしているのですか。

 「週1回のトレーニングは、和泉と生田と駿河台の3つのキャンパスに分かれて行われています。自分は生田キャンパスなのですが、生田のトレーニングには週1回みんな参加して、ランニング、筋トレ、体幹などの基本的なトレーニングを行っています。和泉にはボルダリングの施設があるので、それを使ってトレーニングをしています」

 

――いつからワンダーフォーゲルを始めましたか。

 「大学から始めました。入部理由は大きく分けて二つあります。一つ目は、大学に入って何か新しいことをしたいなという気持ちがあったからです。高校までずっと野球をやっていたのですが、野球をやってきた中でずっと縛られている生活を送ってきたような気がしていました。二つ目は自然が好きということです。山梨県出身なのですが、自然に囲まれた中で幼少期を過ごしてきて、自然が好きという気持ちがありました。そんな中でワンダーフォーゲル部の存在を偶然知り、新しいことをしたいという気持ちと自然が好きという気持ちのもと始めてみました」

 

――これまでを振り返り、どんな所が楽しいと思いましたか。

 「初めての合宿で、重いザックを背負いました。『きついな』という気持ちはもちろんあったのですが、その気持ちがあったからこその山を登り切った時の達成感がありました。見たことのない景色を見ることができたときに達成感や爽快感があり、気持ちよくて、そこが楽しいなと思いました」

 

――初心者におすすめの山を教えてください。

 「やはり高尾山はよく新人ハイクで行きます。あとは陣馬山ですね。新人ハイクは日帰りで行って最初は慣らすことが多いです」

 

――早川さん個人としておすすめの山を教えてください。

 「昨年12月にワンダーフォーゲル部で登った雲取山という、東京最高峰の山です。12月なので、雪もたくさん積もっており、自分にとっては初めてとなる雪山での登山でした。歩きにくく、大変という思いもあったのですが、今まで見たことのない初めての景色や、初めての雪山の経験ということででは思い入れが強いです」

 

――機材の扱い方についての不安はありましたか。

 「自分も入部したばかりの頃はテントの広げ方もわからなかったですし、お米の研ぎ方や調理器具の扱い方もわからなかったのですが、入部してから丁寧な講習があるため、心配は無用です」

 

――ワンダーフォーゲルに興味を持っている方へメッセージをお願いします。

 「一つ目は、『一緒に見たことのない景色を自分の足で見に行こう』ということです。山には自分の足で頑張って登らないと見られない景色があります。仲間と一緒に頑張って登った先にある景色の素晴らしさをお伝えしたいです。二つ目は、ワンダーフォーゲル部には個性的な仲間がたくさん集まっていることです。自分も仲間に恵まれたことがワンダーフォーゲルを続けている理由でもあります。そのような出会いや交流を求めて来られる方も大歓迎です。お待ちしています!」

 

――ありがとうございました。

 

[新津颯太朗]