
大舞台でルーキーが躍動! 窪田、吉川響が入賞/日本選手権兼U20日本選手権
6月9日から大阪府のヤンマースタジアム長居で開催された日本選手権。3、4日目はU20に3人の1年生が出場した。3000メートルSCで窪田悠人(政経1=沼津東)が5位入賞。3000メートルでは吉川響(文1=世羅)が自己記録を更新して4位入賞を果たし、4日間にわたる戦いに幕を下ろした。
◆6・9~12 第106回日本選手権兼U20日本選手権(ヤンマースタジアム長居)
[3日目]
▼U20男子3000メートルSC決勝
窪田 5位 9分01秒26
[4日目]
▼U20男子3000メートル決勝
吉川響 4位 8分12秒69
森下 12位 8分34秒97
3日目の3000メートルSCに出場した窪田は序盤、縦に伸びた集団の後方でラップを刻む。レースが動いたのは1000メートルを通過した後の水濠付近。先頭のペースが上がり、離される選手も出る中で窪田は9人に絞られた先頭集団に食らいつく。「とにかく前に付いていくレースプランだった」(窪田)と積極的な走りを見せ、自己ベストに迫る好タイムで5位入賞を果たした。この結果に「大学に入って初めて入賞できたのでうれしい」と喜ぶ一方で惜しくも8分台に届かなかったことへの悔しさもにじませた。それでも、先月行われた関東学生対校選手権から大きく記録を伸ばしたことは注目に値する。これからの活躍に期待したい。
4日目のU20男子3000メートルには吉川響、森下翔太(政経1=世羅)が出場。「序盤から先頭で自分のレースができた」(吉川響)。2人そろって先頭を引っ張る走りでレースを展開する。中盤に森下が先頭から離れるも吉川響は変わらず先頭集団をけん引。果敢な走りで主導権を握り続ける。残り1周の地点で先頭を奪われるも最後まで力強く走り抜いた。自己記録を更新しての4位入賞も「表彰台に上がることができず悔しい」と振り返り、後半のスタミナ不足を課題に挙げた。
4日間という長きにわたる戦いを終えた明大競走部。多くのトップ選手が顔をそろえた日本選手権という大舞台で得た課題や収穫を今後の成長につなげたい。さらなる高みへ、その準備はすでに始まっている。
[松原輝]
※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。
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