
町田 8年ぶり決勝進出/関東学生トーナメント8日目
関東学生トーナメント(以下、春関)8日目は、晴れ渡る空のもと男子単複の準決勝が行われた。徳航太主将(営4=法政二)、村田英夢(理工1=麗澤瑞浪)・山中朝陽(文1=四日市工)組はベスト4で連勝がストップ。町田晴(文4=四日市工)は強豪・慶大選手相手に接戦を制し、見事明大硬式庭球部8年ぶりの男子シングルス決勝進出を決めた。
◆5・9〜20 関東学生トーナメント(大宮けんぽグラウンド)
▼5・19
[男子シングルス準決勝]
〇町田 2{3-6、6-3、7-5}1 白藤(慶大)
徳 0{2-6、3-6}2 田中(筑波大)〇
[男子ダブルス準決勝]
村田・山中組 0{0-6、2-6}2 末尾・三角組(駒大)〇
【男子準決勝:徳VS田中佑(筑波大)】
複数のタイトルを持つ男の壁は高かった。準決勝の相手は、高校時代に全日本ジュニア選手権(U―18)、全国選抜高校大会などで頂点に輝いてきた筑波大のルーキー・田中。「思い切ってやるだけ」。その宣言通り、第1セットからサービスゲームをキープし、幸先の良いスタートを切った。連続キープに成功し、2-1でリードを見せる。しかし、強力なサーブに翻弄(ほんろう)され「全然返せなかった」。ラリーにつながる前に点が積み上げられていき、2―6でセットを譲った。
続く第2セットも、連日の疲労がたまり「体がきつく思うように動かなかった」。必死に食らいつきサーブで攻めようとするも、あえなく対応されてしまう。流れがつかみ切れないまま3-6で敗北を喫した。
「しっかりと勝って町田と決勝で当たる」。その言葉こそかなわなかったが、見事ベスト4に輝いた徳。「ここまで来たら優勝してほしい」。主将の思いは、副将の町田に託された。
【男子準決勝:町田VS白藤成(慶大)】
激戦を制したのは町田だった。事前に「厳しい戦いになる」と話していた通り、ファーストセットは相手に主導権を握らせてしまう。格上相手に「付いていけない部分もあった」。一時はキープに成功するも3-6でセットを奪われる。
何としても取り返さなければならない第2セット。リードを許した第1セットであったが「感覚と動きが合ってきた」と徐々に気持ちと動きがかみ合い始めた。第1ゲームをラブゲームでキープし「よっしゃ、チャンス」。そう自分を鼓舞し、苦しい展開でも気持ちを切らさずラリーを続けた。互いにキープ、ブレークを繰り返し4-3までゲームが進む。ここで決めればファイナルセットは目前。勝負の第8ゲームはデュースにもつれ込むもブレークに成功。サービスゲームも獲得し6-3でファイナルセットへこぎ着けた。
疲労が表れるものの、両者一歩も譲れない雰囲気がコートに漂う。サーブやリターンミスが出やすくなるがここが辛抱時。「取られたところはしょうがないと、うまく気持ちのめりはりを保てた」。ミスが互いに続き5-5まで進む接戦が続いた。ここで流れをつかんだのが町田。ゲームを2連取し見事、決勝への切符をつかんだ。
決勝の相手は、徳が負けた田中。「徳の思いを乗せて」明大8年ぶりの決勝へ挑む。10年ぶりの男子シングルス優勝はもうすぐそこだ。今日の大宮も町田が〝晴〟らしてみせる。
[金井遥香、出口千乃]
試合後のコメント
町田
――今日の試合で勝利できたことへの感想をお願いします。
「今日の試合始まった時、手応えが悪かったので、こうやって最後に逆転で勝つことができたて、自分にとっても大きい勝利だったなと思います」
――今日の試合で一番カギとなったゲームはありますか。
「どこというよりは、セカンドセットに入って中盤、相手に先にブレークされて苦しい展開が続いましたが、そこで気持ちを切らさないでプレーし続けることができたというのが一つ自分の中でキーだなと思います。どこのゲームというよりは自分のモチベーションを保ちながらできたことだと感じています」
徳
――ベスト4まで来たことについて、どう思われますか。
「本当に自分でもここまで来られると思っていなかったので、素直にうれしいなという部分が一つと、引退までの残り3、4カ月くらいなので、しっかり後輩に残せるものを残していきながら、主将としての役割をしっかり全うして、全国王座の舞台に全員で行けるように頑張っていきたいなと思います」
――今回の男子は例年と比べてかなり調子が良いと思うのですが、男子部主将としていかがですか。
「そうですね。本当に今すごく春関でいい流れをつかむことができているので、後輩たちにも乗っかってもらって、あとは僕と町田がしっかり雰囲気をつくっていくところで、今チームとしてもすごくいい調子です。リーグ戦までにいい状態をみんなでつくり上げていくという感じです」
村田・山中組
――ベスト4まで進むことができた要因は何だと思われますか。
山中「勢いだと思います。積極的にプレーできたので、そこが要因かなと思います」
村田「初めて僕らは組んで大会に出て、最初の1次予選から勝ってきたのですが、今と比べたらあの頃は全然お互いを分かっていなかったですし、かみ合ってない感はありましたし、→。1次(予選)から危ない場面はたくさんあったのですが、やっていくにつれてお互いかみ合ってきたというか、できないことも得意なことも分かってきましたし、うまくできましたね」
――大会を通して、お互いの良かったところはどんなところですか。
山中「前で動いてくれるので、僕がサーブ打ったり、ストローク打ったりしたときに前でぱぱっと動いてくれるところが助かりました」
村田「本当にいろいろと安定していて、僕の方が足を引っ張っていたのですが、ストロークもサーブも良かったですし、コースも良いので、(山中は)『前が良い』と言ってくれたのですが、本当に前で動きやすいようにサーブとストロークでつくってくれたかなと思います」
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