早大に完敗 次につなげ明大のフレッシュマン!/練習試合

ラグビー
2022.05.15

 朝方まで降っていた雨はやみ、早大との新人戦が敵地・上井草グラウンドで行われた。スタメン14人が1年生といった中、個々のレベルは光るも、チームプレーは早大に及ばず。課題の残る試合となった。

 

◆5・14 練習試合(早大上井草グラウンド)

▼対早大新人戦

 明大35{21―22、14―31}53早大〇

 

 先に攻め入ったのは、明大だった。前半2分、スクラムハーフ柴田竜成(営1=秋田工)が先制トライ。しかし、すぐ早大に逆転を許してしまう。それでも、明大のフレッシュマンたちも負けてはいられない。タックルなど体の張ったプレーで苦しい時間を耐える。前半27分、敵陣22メートルライン辺りから相手ラインアウトでミスが出る。その隙を許さず、右センター山村和也(商1=報徳学園)が持ち味のスピードを生かしゲイン。その勢いで、左ウイング東海隼(情コミ1=光泉カトリック)がトライを決める。「自分の前が空いているのが見えたので、そこから自分で積極的に行けて良かった」(東)。前半32分、右プロップ富田陸(政経1=大阪桐蔭)のパスからナンバーエイト利川桐生(政経1=大阪桐蔭)がグラウンディング。高校時代からともにプレーしてきたからこその息の合ったプレーだった。左センター平翔太(商1=東福岡)もコンバージョンキックを全て成功させ安定したプレーを見せた。だが、早大の反撃は止まらず、1点ビハインドで前半を終える。

 

 後半に入っても、早大の勢いは止まらない。一方の明大は我慢の時間が続く。「ゲームキャプテンとして誰よりも体を張ろうと思っていたが、後半のつらい時に体を張れなかった」(左ロック小椋健介・情コミ1=桐蔭学園)。今試合では主将と副将がウォーターボーイとしてチームを支え、選手たちに激励する姿が見られた。「石田吉平主将(文4=常翔学園)に『もっと楽しめよ』と声を掛けられた」(スタンドオフ仲間航太・文1=常翔学園)。アウェーの空気の中、響きわたる小林瑛人主務(法4=明大中野)の声もチームを鼓舞する。明大はメンバーを入れ替え、後半32分に途中出場の稲村心(文2=新潟工)がインゴールに飛び込む。「難しいことをやらずに今までやってきたことをやろうと目標を立てて、試合に臨んだ」(稲村)。後半終了間際、自陣のゴール前で明大のスクラムからモールとなりFW陣の底力を見せ、最後のトライを挙げる。しかし、その後も早大の反撃が止まらず、35―53と大差をつけられ完敗した。


 前後半ともに、思うようなプレーができずにいた焦りからの反則も多く見られた。「準備の段階で早大に負けていて、その結果が試合にもつながったと思う」(小椋)。「この負けを忘れずに、ここで落ちるのではなく、しっかりと気持ちを切り替えてやっていく」(東)。早大のテンポにのまれる苦しい試合となってしまった。しかし、この悔しさをバネに明大のフレッシュマンたちのさらなる成長に期待したい。

 

[井垣友希]

 

試合後のコメント

小椋

――今試合を振り返っていかがですか。

 「どこか準備の段階で自分たちが勝てるだろうと頭の中にあり、前日練習や試合前のアップから甘さが出てしまいました」

 

利川 

――相手の印象はいかがでしたか。

 「早大の個のレベルが想像以上に自分たちよりも高く、上回ろうと言っていた1対1の部分で上回れず、相手のテンポでアタックされました」

 

仲間

――ラグビーを楽しめましたか。

 「後半1回リフレッシュして、最後の10分だけは楽しめましたが、前半は楽しむというよりも勝たなくてはいけないと思いすぎました」

 

――試合での個人のテーマは何でしたか。

 「今日のテーマは、しっかりと前に出て、攻守にわたって自分から前に行くことです」

 

稲村

――2年生としてベンチでどんなことを話されていましたか。

 「スクラムだったらセットの仕方を低くするなど、客観的に見て思うことを伝えていました」