
全日本総合3日目 武井・遠藤組がベスト8進出/全日本総合選手権
3日目を迎え、いよいよ佳境を迎えた全日本総合選手権(以下、全日本)。各種目の2回戦が行われ、明大からは男子ダブルスの武井優太(商3=埼玉栄)・遠藤彩斗(政経3=埼玉栄)組、女子ダブルスの上杉杏(商3=埼玉栄)・木村早希(文3=青森山田)組が出場。武井・遠藤組は全日本学生選手権(以下、インカレ)王者の貫禄を見せつけ、3回戦進出を決めた。
◆12・24~30 全日本総合選手権(武蔵野の森総合スポーツプラザ)
▼男子ダブルス
武井・遠藤組――3回戦進出
▼女子ダブルス
上杉・木村組――2回戦敗退
「向かっていく気持ちで臨めた」(武井)。勝てばベスト8が決まるこの試合。幼い頃から大舞台を経験している武井・遠藤組も未知の領域だ。相手は仁平澄也選手(令3政経卒・現NTT東日本)・山田(日体大)組。仁平は明大バドミントン部出身で、互いのプレースタイルを知る中での対戦となった。第1ゲームは張り合う試合展開となったが、得意の低空戦へ持ち込むことで連続ポイントを奪う。「声を出して、気持ちを高め合いながらプレーできた」(遠藤)。21―16で第1ゲームを先取。続く第2ゲームでは、追い込まれてからの粘り強さを見せる。交互にポイントを取り、両者一歩も引かない展開。「緊張すると、流れを持っていかれる」(遠藤)。自信のあるローロブを続けることで、緊張を自信に変えてみせた。勢いを取り戻した武井・遠藤組は最終盤、ドロップのラリーからスマッシュを立て続けに決める。結果は21―19で逃げ切り、ベスト8入りを成し遂げた。
本来の実力を発揮することができなかった。女子ダブルスに出場した上杉・木村組は大澤・石川(青森山田高)組と対戦。「向かってくるプレーが自分たちよりも徹底されていた」(木村)。序盤こそ競る場面もあったが、徐々に相手の素早いラリーに押されミスショットが目立つように。第1ゲームを21―15で落とし、迎えた第2ゲームでも相手の勢いは止まらない。「一本に対する気持ちが自分たちより大きかった」(上杉)。一度つくられた相手の攻撃のリズムを崩すことができず、第2ゲームも21―15で敗れ2回戦敗退という結果に。「思い切ったプレーができなかったのは残念」(木村)。この敗北の経験を、大学ラストイヤーにつなげる。
28日からはベスト4を懸けた戦いが始まる。有力選手が欠場し、学生にも優勝のチャンスが大いにある今大会。「簡単ではないが、優勝を目指してやっていく」(遠藤)。武井・遠藤組はインカレ王者のプライドを背負い、日本一の座へ挑む。
[桑原涼也]
試合後のコメント
遠藤
――試合の振り返りをお願いいたします。
「インカレとはまた違う緊張感があって、その中でお互い緊張したミスもありましたが、そこは自分たちの支え合いで補って勝利につなげられたと思います」
――OBの仁平選手が相手ということで、やりにくさなどはありましたか。
「昨年度まで一緒に練習してきた仲ですが、本番の試合で一回もやったことがありませんでした。それでもやはり負けたくないというか、そういう気持ちも芽生えていて、それでプレーがこんがらがる場面もありました。ただ、越えなければいけない壁だと思っていたので、そこは勝つことができて良かったです」
武井
――次戦に向けて意気込みをお願いいたします。
「誰が上がってきても強い相手だと思うので、緊張せず自分たちが向かっていく気持ちで頑張っていきたいです」
上杉
――今日のコンディションはいかがでしたか。
「全日本総合の前から合宿があり、いい状態で準備をしてきました。リーグ戦でもシングルスとダブルスを兼ねることが多く、体力的にもコンディション的にも良かったです」
――試合の振り返りをお願いいたします。
「昨日の大学生同士の試合より、今日は緊張することなく試合に入れましたが、実力不足を感じました」
木村
――相手の選手の成長は、木村選手から見て感じましたか。
「自分が高校生の時よりも強くなっていて、自分たちが思い切ったプレーができなくて、いい試合ができなかったというのは残念でした。ただ、相手がベスト8に入ったということなので、実業団相手にも向かっていってほしいと思います」
――今後への意気込みをお願いいたします。
「自分たちは次の試合までだいぶ空くので、その間に2021年を通して感じた課題に向き合って、次の試合で一つでも二つでも成長した形で試合に臨めればいいなと思います」
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