強豪復活へ 13年ぶりの優勝へあと一歩届かず/全日本学生体重別団体優勝大会

柔道 2021.12.11

 学生団体戦の最終戦となる今大会。優勝を目指す明大はシード校として2回戦から出場。2回戦、3回戦を突破しベスト8進出を果たすと、2日目の準々決勝以降も快進撃を続ける。準々決勝の天理大、準決勝では国士大と、強豪を次々撃破。決勝に駒を進めるも、東海大に敗れ、目標の全国制覇にはあと一歩届かなかった。

 

◆12・8~9全日本学生体重別団体優勝大会(ベイコム総合体育館)

▼明大――準優勝

 

 明大の強さを見せつけた。体重別団体戦の日本一を決める今大会。初戦の相手は札幌大となった。末松賢(営4=愛知県私立大成)の豪快な背負い投げや、森健心(政経2=大牟田)の寝技がさく裂するなど、終始危なげない戦いで3回戦の中大戦に駒を進めた。

 ベスト8進出をかけて挑んだ中大戦。1勝1敗で迎えた大事な三将戦を任されたのは藤鷹裕大(政経3=愛知県私立大成)だった。厳しい状況での登場となったが「同点か、負けている場面の想定はしていた」と、落ち着いた試合運びで流れをつかみ、試合時間残り28秒。華麗な内股が決まり一本勝ちを収めた。

 そこから明大は流れに乗って副将戦、大将戦と勝利を挙げる。終わってみれば4-1の圧勝で中大を撃破し、準々決勝進出。翌日に向けても弾みをつける勝利となった。

 

 大会2日目に行われた準々決勝は、天理大と対戦。「ここを乗り切れば決勝までいける」(藤鷹)。1―1で迎えた三将戦では佐藤大知(営3=愛知県私立大成)が逆転の合技で勝利し、接戦を制した。そのまま勢いに乗った明大は、続く準決勝の国士大戦も僅差を勝ち抜き、同大会4年ぶりに決勝の舞台へと駒を進めた。


 迎えた決勝戦。相手は2019年度大会覇者の東海大。6月に行われたグランドスラムで世界を制した村尾を擁するなど実力者ぞろいの強豪だ。先鋒、次鋒と敗北を喫し、思うようにペースを握ることができない。積極的に技を仕掛けるもなかなか決まらないまま、時間だけが過ぎていく。1勝でも挙げたい明大だったが追い付くことができずに0―2で敗戦。「あと一歩届かなかった」(中濱真吾監督)。頂の景色は遠く、悔しくも準優勝で幕を閉じた。

 

 日本一とはならなかったが「来年は優勝できるように」(佐藤)と、後輩たちはすでに次を見据える。チームを引っ張ってきた4年生は引退となるが「今度は僕がチームを引っ張る」(藤鷹)という頼もしい言葉も聞かれた。今大会は4年生を中心に数々の壁をこじ開け、2017年以来となる決勝選出を果たした。全国制覇という最後の壁は来年度こじ開ける。

 

[都甲可奈子・山岡慎]


試合後のコメント

中濱監督

――今大会全体を振り返っていかがですか。

 「先月の優勝大会と個人戦の結果が良くない中でこの大会に臨んだのですが、4年生を中心に絶対に優勝するぞという強い気持ちで臨めました」

 

――監督からは選手にどんな声を掛けましたか。

 「試合になったら技術もそうですが、勝ちたい気持ちだと思うので、その辺りをしっかり持って意地を出して頑張ろうということは選手に話していました」

 

佐藤

――決勝戦を振り返っていかがですか。

 「自分の試合は絶対取るべきところだったので取れなくて悔しいです。全体としては勝てなかったですけど、チーム一丸となってできたので良かったと思います」

 

藤鷹

――今大会が4年生と最後の団体戦となりましたがいかがでしたか。

 「最後、神垣(和也・商4=崇徳学園)先輩が出られなくて、入学してからライバルだと思っていますし、尊敬できる先輩でもあるので、最後一緒に出たかったなという気持ちもあります。神垣さんが出たらポイントを取れるってみんなが思うので、僕は神垣さんが出られない分仕事をするっていう意識でやっていました。最後、決勝でポイントを取れなくて悔しかったです」


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