
対抗戦5連勝 ハードワークで難敵・慶大を下す/関東大学対抗戦
厳しく、激しく、ハードワークでプレーすることを掲げ臨んだ関東大学対抗戦(以下、対抗戦)第5戦。昨年度の対抗戦では接戦の末敗北を喫した慶大相手に終始明大ペースで試合を進めた。これまでのプレースタイルとは異なりキックを中心とした戦術が功を奏し、24―5で折り返す。続く後半でも、左ウイング石田吉平(文3=常翔学園)が3トライを挙げるなどし、最終スコア46―17で勝利を飾る。
◆11・3 関東大学対抗戦(駒沢オリンピック公園陸上競技場)
▼対慶大戦
〇明大46{24―5、22―12}17慶大
毎年苦戦する難敵・慶大相手に危なげなく勝利を挙げた。「中盤でいつも攻めあぐね、自分たちのペナルティーから自陣に入られるパターンでいつも負けていた」(スクラムハーフ飯沼蓮・営4=日川)。今回はいつもの明大のアタックではなく、キック中心のゲームプランをあえて展開する。前半開始3分、敵陣10メートルライン付近からのマイボールラインアウトを起点に攻撃を展開する。「キックで攻めるか自分たちで回して取るかとても難しいところだった」(スタンドオフ伊藤耕太郎・商2=国学院栃木)。伊藤がパスダミーで相手を抜き、そのまま独走トライを決め、落ち着いたいいスタートを切る。20分に慶大がトライを挙げるも、23分にすぐにトライを取り返す。自陣10メートルライン付近でフェーズを重ね、左センター廣瀬雄也(商2=東福岡)から内返しで右センター江藤良(文4=報徳学園)へ。最後はサポートについた右ウイング秋濱悠太(商1=桐蔭学園)がグラウンディングする。さらに33分では、自陣22メートルラインのマイボールスクラムを起点に攻撃を展開し、石田がトライを決める。前回の課題であったコンバージョンキックも全て決め、24―5で前半を終える。
後半も地道に得点を重ねてゆく。7分、敵陣22メートルラインでのマイボールラインアウトを成功させテンポよくゴール前まで運び、飯沼がラックから持ち出して仕掛け、タイミングよくパスを石田が受け取りそのままグラウンディング。開始早々のPG(ペナルティーゴール)も含め、後半序盤に早くも10点の差をつけた。しかし、慶大のディフェンスを前になかなか得点に結び付けることができない時間が訪れる。それでも「前半のうちに修正し、後半は自分たちのペースに持ち込めた」(左プロップ山本耕生・商4=桐蔭学園)と、前半ではミスもあったセットプレーを制し、流れを慶大に渡すことはなかった。その後22分にトライを取られるも、28分に石田がトライを取り返す。35分にも再び石田がグラウンディングを決め、石田はこの日合計4トライを挙げた。最終スコア46―17でノーサイドを迎える。
今試合のプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたのは右フランカー福田陸人(法4=国学院栃木)。「ブレークダウンやターンオーバーを結構したのでそこが良かった」(福田陸)。昨年度のように慶大のしつこいディフェンスにさほど苦戦することなく、ゲームプラン通りに試合を進めるために一役買った。またセットプレーについても「しっかり圧をかけられて、その結果BKのトライにつながった」(福田陸)と語る。F Wのトライは今試合出なかったものの、チームの得点の影にはF Wの活躍があった。そして、次戦ではこのF Wがカギを握る。次の相手は終始F Wで早大を圧倒し続け見事勝利を収めた帝京大。どちらがセットプレーを制し、相手のチームにプレッシャーをかけ、流れを引き寄せるのか。日本屈指のF W軍団の対決に注目だ。
[堀之内萌乃]
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