
加藤激走! 2位に4分以上の大差をつけ総合1位で箱根路へ/東京箱根間往復大学駅伝予選会
紫紺に隙はなかった。陸上自衛隊立川駐屯地で行われた東京箱根往復大学駅伝予選会(以下、予選会)。通過確実と言われていた明大。そんな周囲の期待を裏切らない激走を見せ見事2位に4分16秒もの大差をつけ首位通過。箱根本選(以下、箱根)や2週間後に控えた全日本大学駅伝(以下、全日本)に向けて大きく弾みをつける結果となった。
◆10・23 第98回東京箱根間往復大学駅伝予選会(陸上自衛隊立川駐屯地)
1位 明大 10時間33分22秒
序盤はスローペースで入った。「自分のタイムをイメージして走るように言われていた」(小澤大輝・政経3=韮山)と、明大は集団走の作戦を取らず、おのおののペースでレースを進める。5キロ地点では立大が首位に立ち、通過有力候補だった中大が通過圏外にいるといった波乱も起きたが明大は常に上位をキープ。前半は鈴木聖人(政経4=水城)や手嶋杏丞(情コミ4=宮崎日大)といった主力選手のみが先頭集団に付いていた。しかし、次第に選手たちが固まり始める。藤本(日体大)が引っ張る日本人先頭集団に櫛田佳希(政経3=学校法人石川)、加藤大誠(営3=鹿児島実)、小澤ら計7人が集結。その後は「日本人先頭集団に明大が7人もいてすごくうれしかった」(加藤)と緊張を感じさせない走りを見せ、10キロ地点以降からは首位を維持。15キロ地点では2位との差を2分以上に広げ早々に予選通過を決定づけた。
最後に待ち受けていたのは壮絶なデッドヒートだった。日本人先頭集団から抜け出した栗原(中央学大)に付いていったのは昨年度から不調が続いていた加藤。「後半になるにつれ風が強くなり引っ張っている選手はかなりきつく、ペースのアップダウンが激しかった」(手嶋)と周囲が風への対応に苦しんでいる中でスパートを見せ栗原を猛追。最後はふらつきながらも走り切った栗原を惜しくも抜くことはできなかったが、他大エース級選手や鈴木、手嶋といった明大のエース級選手に勝ち切りチームトップの日本人2位でゴール。古豪明治復活の原動力となった。また明大の中では橋本大輝(営4=須磨学園)が台頭。夏前からの飛躍を見せ、一躍明大の主力候補に躍り出た。
「今回の結果が出て、明治で予選会に向けてすごく質の高い練習ができていたのだなと確信できた」(鈴木)と、確かな手ごたえを感じた。12人中7人が30位以内に入るという他大を全く寄せ付けない圧巻のレース運びで、箱根での躍進も予感させるような走りを見せた明大競走部。まずは2週間後に迫った全日本に向け、紫紺の襷にかかる期待は大きい。
[菊地隼人]
※レース後のコメントは後日「紫走堅固」にて掲載いたします。
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