春山登頂成功 さらなる飛躍を目指す/新人合宿

山岳 2021.06.30

◆4・30~5・7 新人合宿(長野県・北アルプス・小日向コル・白馬三山)


[参加者]川嵜・長嶺・寺井・荒井・長沼


 3人の新入部員を迎え、また新しく生まれ変わった明大山岳部。昨年度は新型コロナウイルスの影響で新人合宿が行われなかったが、今年度は8日間に及ぶ山行を完遂。無事に登頂を果たした。

 

 満足な結果の合宿だった。2021年の新人合宿には初の合宿となる1年生3人を含む現役部員5人が参加。今回は、全員で小日向にキャンプを設営してから上級生と1年生は別行動を取ることになった。上級生は別動隊として白馬岳主稜と白馬鑓ケ岳北稜のバリエーションルートで練習し、その間に1年生はOB陣の指導に従って雪上訓練を敢行。最後は全員でしゃくし岳に登頂する内容で行われた。惜しくも白馬鑓ケ岳北陵は例年よりも雪が多く、登頂に挑めなかったものの「6月に剣岳のバリエーションルートで経験を積もうと計画を立てて、そこで穴埋めをしようと思っています」(川嵜摩周主将・政経3=札幌東)。内容設定や日程調整など、合宿の計画においても困難があったが、目標にしていた1年生の雪上訓練、上級生のバリエーションルート挑戦の両方をケガ人、脱落者を出さずに達成した。

 

 ルーキーも活躍を見せた。今年の新入部員は、スポーツ推薦入部の荒井健太郎(農1=正智深谷)、一般入部の寺井杏雛(文1=学芸大国際中教高)、長沼郁人(法1=柏陽)の3人。今回の合宿で1年生は、高校時代には背負ったことのない荷重と慣れない装備、長時間の山行に苦戦しながらも要所で可能性を見せつけ全行程を完遂した。「きつい面もありましたが、自分としては楽しかったという感想の方が上回っています」(寺井)。過酷な山行を楽しむことができたものの、今後への課題も表れた。「体力面の課題と、食事当番などで全体的に道具の使い方など不慣れだと感じました」(長沼)。上級生からも期待を受けている新入部員3人。100周年を迎える山岳部の未来を担う人材として、4年間で大きく成長すること間違いなしだ。

 

 次の目標は夏山合宿だ。2年前、参加者が負傷し無念の途中下山を余儀なくされたルートへと再挑戦する。「最後の静岡のゴール地点に絶対たどり着きたい」(長嶺武・農3=北杜)。夏山合宿に向けた3年生の心構えは格別だ。これからは夏山の登頂を成功させるため、暑い日に耐えられる体力とメンタルを鍛える。さらなる飛躍を目指し、明大山岳部は心身の成長を図る。

 

[ジンセウン]


※写真は山岳部より提供

 

選手のコメント

川嵜

――今回の合宿を振り返っていかがでしたか。

 「まず1年生は、雪上訓練はしっかりできました。本当は雪上訓練だけで良いですが、何か達成感あることしたいと思ったので、11時間かかる長い行動にも1年生を連れていきました。これからの可能性を感じるような行動になったと思っています。上級生は北稜の雪が例年より多い関係で思うように行動できなくて断念する形となってしまい、自分たちが計画していた強化には達していないので、6月に剣岳のバリエーションルートで経験を積もうと計画を立てて、そこで穴埋めをしようと思っています」

 

長嶺

――個人的今後の目標はありますか。

 「次の合宿が夏山合宿で、1年生の時は自分のケガのせいで全体を下山させてしまったので、捻挫した所を通過して最後の静岡のゴール地点に絶対たどり着きたいと思っています」

 

寺井

――初の合宿はどうでしたか。

 「高校時代も山岳部に入っていて、個人的にも雪山に何度か行ったこともありました。自分が明大の山岳部に憧れて明大に入学したところもあるのでわくわくしていて、実際に登頂した日もすごく天気が良くてずっと楽しかったって感じです。もちろんきつい面もありましたが、自分としては楽しかったという感想の方が上回っています」

 

荒井

――夏山への抱負教えてください。

 「今度は自分でもつらいと思います。20日くらいの期間の合宿になる予定なので、メンタル的に今回みたいに終始いろんなこと初体験して、初めて知ることを楽しみながら過ごせたらきつくても乗り切れるかなと思います」

 

長沼

――これからの課題は何だと思いますか

 「最終的にはしっかり行動終えられたとは言っても、これからの活動はもっと厳しくなっていくと思います。体力面の課題と、食事当番などで全体的に道具の使い方など不慣れだと感じました。山での生活面で経験をもっと積まなければいけないなと思いました」


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