会心の逆転劇で東海大に勝利/関東大学春季大会

ラグビー 2021.06.07

 見事な逆転勝利だった。前半は7―19とリードを許した形で折り返すも、後半は終了間際に連続で2トライを挙げ同点に追い付く。最後はコンバージョンゴールを決め最終スコア28―26。厳しい試合展開の中で東海大を撃破し、春季大会をAグループ唯一の全勝で終えた

 

◆6・6 関東大学春季大会Aグループ(八幡山グラウンド)  

▼対東海大戦 

 ○明大28{7―19、21―7}26東海大 


 不穏な立ち上がりだった。前半7分、12分にモールからの押し込みにより東海大に連続得点を許してしまった明大。前半26分、敵陣ゴール前のスクラム後の近場の持ち出しでゲームキャプテン・ナンバーエイト大石康太(営4=国学院久我山)がグラウンディング。「明治のテンポの中で決めることができた」(大石)。しかし前半終了間際にラインアウトからのサインプレーでトライを許し、7―19と東海大ペースで折り返す。

 

 12点差で迎えた後半。後半4分、ラックからボールを受けたスタンドオフ齊藤誉哉(文3=桐生一)が内返しでフルバック雲山弘貴(政経4=報徳学園)にパスを回しトライ。「いいパスをもらえた」(雲山)。その後、試合が動かない時間が続いたが、36分に中山律希(政経2=天理)がトライ。このトライから勢いが付き、ラストワンプレーで大石がトライし同点に追い付く。コンバージョンゴールを決めれば逆転という場面でキッカーは池戸将太郎(文2=東海大相模)。「とても緊張した」(池戸)が、しっかりとゴールを沈め最終スコア28―26で見事な逆転勝利を収めた。

 

 「日頃から積み重ねてきたフィットネスを生かすことができた」(右センター江藤良・文4=報徳学園)。春からフィットネスを重視して練習をしてきた明大。今回の東海大戦では、きつい時間帯でもチーム全体が80分間走り続け勝負した結果つかんだ勝利だった。「全力でやり続けることは明治スタンダードとして必要」(大石)。明大の高いスタンダードを土台に成長していく姿にさらなる期待がかかる。そして課題として挙げられたのがモール。今回の試合では4本中3本がモールから奪われたトライだった。「課題としてFWがファイトしていかなければいけない」(大石)。来週はフィジカルを強みとする帝京大との招待試合。「自分たちから仕掛けていく」(右プロップ大賀宗志・営3=徳学園)。今回の課題を克服し、進化した明大を見せつけたい。

 

[宇野萌香]

 

試合後のコメント

大石

――紫紺を着て初トライでした。

 「うれしいですが、僕にとってトライを取ることは特別なことではないです。一人一人が自分の仕事をして、最終的に僕がトライゲッターになっただけなので周りに感謝したいです。僕自身はもっとボールに絡む動きをしないといけないと感じました」

 

江藤

――今後の練習で意識していきたいことを教えてください。

 「自分たちがやってきたことが間違っていないと分かりました。これからもフィットネスやフェーズのアタックを伸ばしていきたいです」

 

雲山

――自身のプレーの評価をお願いします。

 「全体的にはペナルティーが多くて相手の得意な形に持っていかれていました。ペナルティーはなくしていかないといけないです。個人的には、周りを見てプレーできたので60点です(笑)」

 

竹ノ内駿太(政経4=長崎南山)

――試合を振り返っていかがですか。

 「前半10分あたりは厳しい時間がありましたが、そこで負けずにスタートメンバーがクイックボールを出して相手を疲れさせることを体現してくれました。後半になって僕らフレッシュなメンバーがグラウンドに入った時にクイックボールのラグビーを継続させることができました。逆転することができたのでとてもよかったと思います」

 

大賀

――セットプレーはいかがでしたか。

 「FWが4年生1人しかいないという若いチームでした。そこは学年関係なくやらないと勝負にならないと意識しました。ですが4年生が多い相手チームに対して、やはりスクラムは少し受けてしまいました。前列が反則を取られてやられてしまったので、またここから積み上げて秋のシーズンに向けて頑張ります」

 

池戸

――東海大の印象を教えてください。

 「僕は東海大の付属校出身なのでどういうラグビーをしてくるか大体知っていました。ペナルティーをするときつい展開になることは分かっていましたが、逆にペナルティーをしなければアタックは通用すると思っていたのでいけると思っていました。ですが前半はペナルティーが多くなってしまったので予想通りのプレーをされてしまったと思います」


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