往路14位 72年ぶり王座に黄信号/箱根駅伝往路

競走
2021.01.02

 全日本では3強を崩し、72年ぶりの総合優勝を掲げて臨んだ箱根駅伝。だが、現実は甘くなかった。1区の児玉真輝(文1=鎌倉学園)が区間16位と序盤から出遅れる。3区から巻き返しを図るも、最終的に往路14位と苦しいレースになった。

 序盤の出遅れが響いた。1区は全日本大学駅伝に引き続きルーキー児玉を投入。先頭集団に食らい付くも、ラストスパートで徐々に引き離され、16位で2区加藤大誠(営2=鹿児島実)にタスキリレー。ここでも終始苦しい走りで出遅れを取り戻せず、区間17位で戸塚中継所へ。この時点でトップと4分20秒の差がついてしまう。

 

 ここから少しずつ流れを取り戻す。3区小袖英人(政経4=八戸学院光星)は外さない走りで17位をキープ。4区は今年度主力に成長した櫛田佳希(政経2=学校法人石川)。「チームの流れを作るのが自分の役目」と前向きにレースに臨む。終盤には法大、城西大、国士大をかわし、山の実力者・鈴木聖人(政経3=水城)に14位でタスキを渡す。鈴木は激しい風に苦しんだが、区間9位の粘走。14位でフィニッシュしたが、10位との差を1分2秒に縮め、2年連続のシード権獲得が見える位置にまでもってきた。

 

 「復路は強い選手が集まっている」(鈴木)。6区にはこれまで2度の経験を持つ前田舜平(政経4=倉敷)がエントリー。また、エース手嶋杏丞(情コミ3=宮崎日大)も残しており、復路も備えは万全だ。総合優勝は難しくなったが、2年連続のシード権に向けて復路での逆襲に期待したい。

 

[永井涼太郎]

 

レース後のコメント

小袖

――復路で期待する選手は誰ですか。

 「6区の前田舜平です。やっぱり最後キャプテンとして、意地の走りを見せてくれると思うので、そこに期待したいなと思います」

 

――明日のレースに関して、一言お願いします。

 「明日は復路の巻き返しが見られると思うので、自分はしっかり応援して、目標の5位入賞を目指して、チーム全員でやっていきたいと思います」

 

加藤

――今日のレースを振り返って。

 「今回の2区は昨年度と比べてかなり悔しい結果になってしまいました。2分くらい昨年度よりタイムを落としていて、前半はかなり攻めることができたんですけど、後半全然伸びなくて、そこがかなり悔しかったです。ホントに悔しいの一言です」

 

児玉

――自身の走りを振り返って。

 「14キロくらいから足がきつくなってしまって何とか六郷橋までは粘ることができたんですけど、それ以降粘り切ることができずトップと差が開いてしまったのでそこが反省点というか自分の弱いところが出たかなと思っています」