初戦・立大相手に危なげなく快勝 幸先良い開幕に/関東大学対抗戦

ラグビー 2020.10.04

 コロナ禍の中、今年も対抗戦が開幕した。ホームにて無観客で迎えた初戦は、昨年6月の定期戦で敗北を喫している立大。前半から左ウイング石田吉平(文2=常翔学園)らBK陣の速い展開攻撃などで、5トライ38得点を奪取する。後半も勢いを落とさず、7トライを挙げ、73-15で快勝。好調な滑り出しを見せた。

 

10・4 関東大学対抗戦(八幡山グラウンド)

対立大戦

 ○明治73 {38―3、35―12} 15立大

 

 序盤から良い流れをつかんだ。前半4分、敵陣ゴール前で抜け出しを図ったナンバーエイト箸本龍雅主将(商4=東福岡)からオフロードパスに反応した石田がトライ。「トライにはこだわっていた」(石田)。ボール周りの反応の鋭さを見せた。この先取点を皮切りに、チームが活気づく。続く前半10分には、敵陣ラインアウトモールからFW陣がゲインを重ねると、左ロック山本嶺二郎(法1=京都成章)が相手ディフェンスのギャップを突きそのままグラウンディング。「このパターンは龍雅さんと練習していたので、イメージが持てていた」(山本嶺)。その後も追加点を挙げ、38ー3と最小失点で前半を折り返す。


 後半に入ってもゲームの主導権を渡さなかった。開始早々、ラック横から持ち出したスクラムハーフ飯沼蓮(営3=日川)に右センター齊藤大朗(商4=桐蔭学園)が反応。相手を寄せ付けない速攻でノーホイッスルトライが生まれた。ラインの緩みを突かれ2本のトライを許すも、粘り強いタックルで、チームの士気を左右する大事な局面を守り抜いた。終始、積極果敢なプレースタイルを貫き、得点を量産。最終スコア73ー15で対抗戦初戦を白星で終えた。

 

 足りない部分を補えた。今試合、けがで出場できなかった山沢京平(政経4=深谷)の穴を埋めたのはスタンドオフ池戸将太郎(政経1=東海大相模)。「プレッシャーは感じていたが、思い切ってやろうと思った」(池戸)。前後半通して、安定したライン展開を見せた池戸は今試合のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出。同1年の山本嶺も「ラインアウトはいいテンポ感でできた」と好感触を得た。要所で若武者たちのアグレッシブなプレーが光った初陣。「次戦までにはワンランク上のチームになれるように」(池戸)。初戦の勢いを失わず、翌週11日に控える青学大戦も勝利で飾りたいところだ。

 

[内山嶺]

 

試合後のコメント

(※電話での事後取材になります)

石田

――先制トライ時の心境はいかがでしたか。

 「たまたま自分にボールが回ってきただけです(笑)。トライにはこだわっていたので、取れて安心はしました」

 

――個人のテーマは何を掲げましたか。

 「後ろからFWに指示を出すことをテーマに臨みました。それに関しては達成できたように感じていますが、自分のプレーを振り返ると20点くらいです。試合前に監督から『トライを取ってこい』と言われていたように、もっと積極的なプレーができれば良かったなと感じます」

 

――次戦への意気込みをお願いします。

 「今日の試合はハイパントキックのキャッチミスが多かったので、次回に向けて修正します。もっと積極的に仕掛けて次戦の勝利にも貢献したいです」

 

山本嶺

ーー立大戦のテーマを教えてください。

 「フィジカルを大事にしていって、その中でクイックセットを意識していこうというテーマでした。それを踏まえて、今日はゲインもできたと思います」

 

ーー自己評価をお願いします。

 「70点ですね。ラインアウトの部分では、結構いいテンポでボール処理できたと思うのでそこはよかったと思います。でもまだフィジカルの部分で相手と同等か、それ以下だと思うので、もっと積極的に前に出て行きたいなと思います」

 

池戸

ーーMOMおめでとうございます。

 「ありがとうございます。1年生だからというのは大きいと思いますが、良い部分が評価されたのではと思います。個人的には課題が多く残りました」

 

ーー試合を振り返っていかがでしたか。

 「プレッシャーを受けてしまい、状況判断、パスの精度はまだ難ありです。コンバージョンキックは後半決めあぐねてしまいましたが、全体を通してよく決められた方だと感じています」


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