延長戦の死闘制しインカレ優勝! 史上初5冠達成/全日本サッカー選手権

サッカー 2019.12.23

 

 

 決着をつける時が来た。決勝の相手は関東大学リーグ戦2位の桐蔭横浜大。立ち上がりから猛攻を見せた明大だったが、90分間では得点できず試合は延長戦に。開始直後に先制されるも、佐藤亮主将のPKで同点となると、2分後には蓮川のゴールで勝ち越しに成功。延長後半でも1点を追加し、10年ぶり3度目のインカレ優勝を果たした。

 

 試合開始のホイッスルが鳴ると明大は果敢に攻め込んだ。さらに相手のキーマンを徹底的に潰し勝機を与えない。しかし明大の1点を阻んだのはポストに加えて度重なる好セーブ。「素晴らしいキーパーだった」(安部)と攻撃陣をうならせる守護神相手にゴールをこじ開けることができず、90分を終えた。

 迎えた延長戦。前半2分に先制を許してしまう。それでもリーグ戦では0―1の場面から一気に逆転し、勝利をもぎ取ってきた明大。「逆転する力に自信はある」(瀬古)。そして6分に訪れたPKという絶好のチャンス。キッカーは佐藤亮。「点を取るのは僕だと言い聞かせた」。球はゴール右端に吸い込まれ、主将が見事大役を果たして見せた。反撃ののろしを上げた今、明大イレブンの勢いは止まらない。続く8分に小柏のスルーパスを攻撃的DF・蓮川が受けると、飛び出したGKの脇を抜けるシュートで逆転に成功。「後ろを気にせずに安心して運べた」(蓮川)。互いの信頼で勝ち取った1点だ。

 後半6分には体勢を崩しながらも左足で森下が「心の奥の魂が叫んだ」シュート。3-1と突き放し、試合終了。今季5度目のタイトルを手に入れた。

                                 

 「勝つことだけを目指した試合」(森下)。両チーム選手・スタッフ、観客、スタジアム全体が一つの球を追うことに夢中になった。「今日改めてサッカーは本当に楽しいスポーツだと知った」(中村帆)。スタンドにいた6084人全員も同じ思いだったはずだ。

 大学史上初の5冠を達成した歴代最強世代。「4年間彼らと二人三脚で積み上げてきた」(栗田監督)。集大成は最高の結末で幕を閉じた。令和元年のインカレ決勝は大学サッカーの記憶に永遠に残り続ける。

 

[田崎菜津美]

 

試合後のコメント

栗田監督

――インカレを優勝したお気持ちはいかがですか。

 「インカレを優勝したことはうれしかったですが、とにかく今日の試合は楽しかったですね。明大らしい素晴らしいゲームができたと思います」

 

佐藤亮

――PKはご自身が蹴ると決まっていましたか。

 「今シーズン始まって最初の方に監督からも僕が蹴れと言われていましたし、仲間の間でも言ってくれていました。僕としても自信も責任感もありました」

 

安部

――体力の差が3点奪取につながったのでしょうか。

 「明大は日頃から厳しい練習ばかりやっています。今日より練習の方がきついと自分は感じましたし、まだまだ走れました。練習の成果が出たと思います」

 

森下

――佐藤亮主将のPKから劇的な試合展開を繰り広げました。
 「僕たちはやられないと火がつかないタイプだっていうのをわかっていました。それも1年生のときに先輩にしごかれたり、つらいことがいっぱいあった中で、僕たちの合言葉で『つーかこれからっしょ』があります。やられないと火がつかないのは1年の頃から代の特徴なので、佐藤亮が火蓋を切りましたが、良いゴールだったと思います」

 

蓮川

――4年生から教わったことを教えてください。

 「明大は歴代の先輩の積み重ねでこういうすごいチームになっています。下級生のときは仕事や上級生に怒られたり大変なこともありましたが、チームを好きになることを4年生に教えてもらって戦えました。来季、自分達が4年生になって下級生に継承していくことがこれからもっと強くなる基礎だと思うので、伝えられることは伝えたいです」

 


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