終了間際のFW戦で圧倒 帝京大に2連勝を挙げる/練習試合

ラグビー
2018.08.15

 帝京大に劇的勝利で夏合宿初戦を白星で飾った。前半は相手の積極的に前に出るディフェンスに苦しみ、持ち味のアタックを発揮できず7―19で折り返す。しかし後半に入るとFW陣のセットプレーから勢いに乗る。そして終盤にゴール前のフィジカルバトルで優位に立ち、最終スコア2119で逆転勝利。4月の春季大会に続き帝京大相手に今季2連勝を挙げた。

 

◆8・14 練習試合(サニアパーク菅平)

▼対帝京大戦

 ○明治21{7―1914―0}19帝京大

 

 FW陣の奮戦で逆転勝利を手繰り寄せた。前半は「得意のアタックの時間が短くなってしまった」(ナンバーエイト坂和樹・政経3=明大中野八王子)。大型FWと快速BKが一体となった帝京大の攻撃に苦しめられ、前半35分で0―19と大きくリードを許す。しかし「昨年の夏の試合のように、そのまま引き離されなかった」(田中澄憲監督)。前半終了間際に松岡賢太(商3=京都成章)がモールを起点としたトライを決め7―19で折り返すと、その後は持ち前のマインドセットと高い修正力を発揮する。1419で迎えた後半38分、ゴール前でFW陣が15フェーズ以上の連続攻撃を重ね、安昌豪(営3=大阪朝鮮)がゴール中央にグラウンディング。「1メートルでも前に出ることを意識した」(安)と、FW勝負にこだわり抜いたプライドが逆転劇を生み出した。最終結果2119で絶対王者に価値ある連勝を挙げ、秋へ向け絶対的な自信を付けた。

 

この勢いを次につなげる。夏合宿では天理大戦、東海大戦など外国人を擁するチームとの戦いが続く。今試合では接点でのディフェンスやラインアウトの精度の課題が露呈した。その一方で、FWのコンタクトプレーで収穫を得ることができた。「チームとして大きく成長すること」(スクラムハーフ福田健太主将・法4=茗溪学園)をテーマに掲げた今年。レベルアップに十分な環境で強敵との試合を乗り越え、秋シーズンの戦いへ挑む。

 

[清水康佑]

 

試合後のコメント

福田健主将

――試合を振り返っていかがでしたか。

「帝京大も今日の試合に向けて力を入れてきたと思いますが、明治も成長したところを見せられてよかったです。今日はディシプリンの点が良くなかったので、次は試合の入りとそこを意識していきたいです」

 

――7月のトップリーグとの試合から学んだことはありましたか。

 「ラックサイドのディフェンスのプレッシャーが弱いと指摘されました。今日の試合でそこを生かすことができてよかったです」

 

――自身のトライシーンの振り返りをお願いします。

 「FWが1メートルでも前に出ることを意識しました。ゴール前でそれを意識して、少しずつ前進できました。FW全員で取ったトライだと思っています」