リーグ7位に終わるもチームが得た確かな自信と成長/関東学生1部リーグ戦総括
挑戦と進化のリーグ戦が幕を閉じた。5月から6月にかけて行われた関東学生1部リーグ戦。明大は2年連続7位に終わったが、昨年度を上回るリーグ3勝を挙げ確かな成長を体現。9月のインカレに向けて期待がかかる内容となった。
躍動のリーグ戦
1部リーグに明大の名をとどろかせた。初戦は強豪・筑波大との対戦。昨年度のリーグ戦で準優勝を果たしている相手に第2ピリオド終了までに1点差と互角の展開を見せる。最終的に敗れはしたものの、強豪相手に奮戦してみせた。続く日体大戦、専大戦は大差で落としたが「チャレンジャーとして挑めた」(明石将裕監督)と、負け試合での経験を糧に進んでいった。そして迎えた第6戦の早大戦では、ロースコアの接戦を戦い抜き今季リーグ戦の初白星を獲得。続く慶大戦でも勝利を挙げ2連勝で順位決定戦へと進んだ。順位決定戦では再び慶大と対戦となったが第4ピリオドの怒涛(どとう)の追い上げも及ばず、9―11で敗戦を喫した。しかし、翌日の早大戦、「切り替えて臨むことができた」(今村大知・商1=明大中野)と慶大戦での敗戦の悪い流れを断ち切り見事勝利を収めた。そして最後の大一番、2部リーグを2位で勝ち抜いた成蹊大との入替戦では粘り強いディフェンスで1点を守り切り最終スコア11―10。1部リーグ残留を果たした。
残留の歓喜に沸いた一方であと一歩が遠かった試合も。特に入替戦回避、リーグ6位が懸かった順位決定戦の慶大戦では「手に届くところに結果が見えていた」(三城光・情コミ4=修道)。永久退水からリズムを崩され、1度勝った相手に惜敗。成長の裏に課題も見えたリーグ戦となった。
ルーキー大躍進
新戦力の台頭が光った。昨年度のインターハイで3位に輝いた明大中野から4人が新たに入部。全員がメンバーとして試合に出場し大きな戦力に。なかでも熊谷郁(営1=明大中野)、今村が獅子奮迅(ししふんじん)の活躍。U―17(17歳以下)日本代表に選出された熊谷は持ち味であるディフェンスからのカウンターを武器にチームの新たな得点源としてチームに貢献。「来年はもっと上を目指したい」(熊谷)と意気込みを見せた。また、今村は正GKとして定着。好セーブを連発し、ペナルティースローもたびたび防ぎチームの窮地を何度も救った。「どんなにきわどいシュートも止めていく」(今村)頼れる守護神がゴールを守り抜いた。ルーキーの躍動に明石監督も「頼もしい」と太鼓判。来シーズンを見据え期待が高まる。
〝守り〟の成長
組織的なディフェンスでリーグ3勝をつかみ取った。今シーズンに成長したポイントは〝ディフェンス〟と選手たちは口をそろえた。「カバー、ディフェンスから支えていきたい」(三城)と、エース・増田隆広(商2=明大中野)を主軸とした攻撃をメンバーが守りで後押し。カウンター攻撃による得点シーンが多く見られた。接戦の末勝利した早大戦、入替戦の成蹊大戦においてもディフェンスの強みを存分に発揮。1点差まで追いすがった成蹊大を粘りの守りで退けた。
三城組集大成へ
さらなる高みへと挑む。9月にはインカレが行われる。昨季の明大は日体大に敗れベスト8に終わったが、今季の明大は組み合わせ次第では目標のベスト4を狙える。退水時のプレーやシュート決定率の向上など課題も多く見つかった今季リーグ。しかし、持ち前のディフェンスもカウンターも今季リーグ戦を通して成長を遂げた。若いメンバーの台頭で伸びしろにも期待がかかる。「ライバルチームに一泡吹かせられるような大会に」。(三城)三城組最後の戦いを華々しく飾ってみせる。
[清水康佑]
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