4年生特集(3)正確無比なパワーシューター 北浦彩加
入学以来チームの中心であり続けた4年生。十人十色の13人のチームをまとめ上げる5人は個性派ぞろい。悲願としていた2部昇格も果たし、充実の最終年を迎えている。集大成となるリーグ戦までいよいよ1週間を切った。最後の舞台に臨む4年生それぞれの意気込みを伺った。3番目に紹介するのはパワフルなプレーと確率の高いシュートを武器とする北浦彩加(国際4=大津)。力強いワンハンドフォームから放たれる柔らかいシュートで、得点を量産しチームを勢い付ける。(この取材は8月18日に行ったものです)

強さと繊細さを兼ね備える
――調子はいかがですか
「個人的にはあまり良くないです。あと2週間しかないですけど、ここから上げていかないとっていう感じですね」
――現在のチームの雰囲気はどうですか
「先週3日間合宿をやって1日休んで練習試合を2試合やりました。その練習試合では合宿でやってきたことをやろうということで、合宿で集中的にやった1対1でプレッシャーをかけるというみんなの共通意識がでてきてそれについては良かったです。ただ例えばプレッシャーをかけるときに出すぎないとか、新たな課題が見つかるのでそれを1つずつ潰してステップアップしていっているという感じですね。この流れを切らずにいけたらと思います」
――この夏の手応えは
「今までになく走ってきたので、みんなすごく走れるようになりました。速攻をたくさん出したり、試合につなげられればという感じ。基礎的なところの土台をということでとにかく走りました」
――走るのは好きですか
「大嫌いです(笑)。スタミナ面ではみんなより劣っていると思うので、きつい時こそ声出して明るくやれたらと思います」
――ここまで3年半の大学バスケ生活はどんなものでしたか
「あっという間でしたね。高校の時は先生から言われたことをいかに表現できるかという感じだったんですけど、大学では監督はいるけど技術的にも指導してくれるという人はほとんどいない状態で、人に頼っていては駄目で自分でやらなければいけないという中で、1人1人がしっかりと考え方と責任をもってやらなきゃいけないということを学びました。1年生の時から試合でちょこちょこ使ってもらって、2年生からはスタートでも出してもらえるようになって中々できない経験をさせてもらいました。なのでその頑張ってきた分、最後のリーグ戦を悔いなく終わらせられるようにしたいという思いが強いです」
――昨年初めて2部に上がったときを振り返って
「ずっと2部を目標にやってきて、試合が終わった瞬間にぶわーってなりました。今まで頑張ってきて良かったという気持ちが一番大きかったですね。学部のみんなとかは夏休みにいろんなところに遊びに行ったりしてるじゃないですか。いいなと思うことも多かったんですけど、みんなで毎日練習してきて、それが報われたというかやってきた甲斐があったなという感じでした」

――今年から2部での戦いとなりますがどんな戦いになると考えていますか
「けっこう上位のチームとも離されずに試合はできているので、手応えはあります。自分たちのミスで得点を与えてしまっているケースが多いので、ミスさえ少なくできれば十分に戦えると思います。相手どうこうというより、自分たちがどうするか次第で上位にも食らいついていけるんじゃないかと思います。相手に合わせてやってしまうことがあるのでそこですね」
――3部との違いはどんなところになるでしょうか
「フィジカルとか球際の強さが大きく変わるんです。本当に体の強さが全然違うので、こんなに当たってくるんだという感じ。ただ、当たられていっぱいいっぱいになってしまったら話にならないので力負けしないことが一番重要になりますね」
――そのフィジカル面について、夏を通して成長した感じはありますか
「そうですね。この前の合宿でも実業団の方とかと試合をして、本当に当たりが強くて大変だったんですけど、食らいついて戦うことができたので、自分たちが弱気にならないことですね」
――他に変わってくることは
「スピードも変わります。トランジションとかも速くて、3部だったらゆっくり戻っても間に合うところが、2部だとすぐに戻らないと速攻を決められてしまう。スピードの面も気をつけなきゃなと思います」
――思い出に残っている試合は何ですか
「2年生の時の入替戦です。あの時もずっと出ていたんですけど、最後体が動かなくなって足がつってしまって、チームのためにもならなくなってしまいました。チームも負けてしまって、それがとにかく悔しかったですね」
――その経験が生きていることはありますか
「やっぱりその経験があったので、この前の入れ替え戦はうまく戦えたと思います。2年生で出た初めての入替戦の時は、今までにないくらい緊張してしまったんですけど、この前はいいイメージを持って試合を戦い抜くことができました」
――最終学年になって変わったことはありますか
「練習でも試合でも自分から引っ張っていかなくてはという意識は強くなりました」

――今の自身の役割を教えてください
「コートではセンタープレーというか、中でもらってシュートを決めるっていうのが自分の役割。中でしっかり面とってゴリゴリやっていくのが仕事です(笑)」
――コートネームのリキはそこからきているのでしょうか
「そうですね。そういうプレーを頑張ってほしいという意味を込められてつけられました。自分が1年生の時の4年生が名付けてくださりました」
――コート外での役割はありますか
「ミスとかしちゃって元気がない子がいたら、励ましたり、次頑張ろうと声をかけるようにしています。ちょっとでもみんなが明るい気持ちになって、楽しくバスケットができるような行動をできるようにと心がけています」
――北浦さんといえばワンハンドシュートというイメージですが、いつからなんでしょうか
「小学校5、6年生くらいの時からですね。小学生の時にコーチから勧められて、じゃあやってみようかなという感じではじめてから今にいたるという感じですね(笑)」
――自信のあるプレーは
「うーん、1対1ですかね。センターでもらってからの1対1だったり、45度からの1対1も一応自分の中では得意なつもりです。なので1対1ですね」
――同期の4年生の存在はどんなものでしょうか
「もう本当に大きすぎです。同期だけど、すごいなとか強いなとか思います。尊敬できる人たちですね。同期で良かったです」
――後輩たちはどうですか
「とにかく元気ですね。特に1年生が(笑)すごく元気があって力強いプレーをしてくる子たちが多いので、それに負けないように頑張っています」
――この夏伸びたなと感じる選手はいますか
「1年生ですけどスタートで出ているクウ(藤野希生・国際1=埼玉栄)は1対1のスピードは速いし、リバウンドも取ってくれるし、ルーズボールもすごいし、そのあたりでチームを盛り上げてくれている存在になっているなと思います」

――開幕までに詰めていかないといけないと思うことは何ですか
「やっぱり個人的には調子を持ってこれていないので、モチベーションを上げてやっていかなくてはいけないです。チームの状態は悪くはないので、明るくやっていければと思います」
――調子を左右するものは何かあるんでしょうか
「腰が高くなっているときはダメみたいです。調子がいいときは意識しなくても腰を低く落とせているんですけど、調子が悪いと無意識に腰が高くなってしまうみたいなので、意識的に低くするようにはしています」
――最後に意気込みをお願いします
「上位に食い込むということはそんなに遠くないことだと思います。初めての2部で未知な部分は多いですけど、最後のリーグでいいところまでいって、女バスは頑張っているんだぞというところをアピールしたいです。そのためにみんなで一丸となって頑張っていきたいです」
――ありがとうございました
◆北浦彩加 きたうら・あやか 国際4 大津高出 166cm
コートネーム:リキ ポジション:C(センター) 趣味:映画観賞。最近は銭湯にはまっている
◎関東大学女子2部リーグ戦開幕まであと4日!
初戦は対山梨学大戦
8月30日17時トスアップ
≫会場
日本女子体育大体育館
≫アクセス
京王線千歳烏山駅北口よりバスで7分
JR線/京王井の頭線吉祥寺駅よりバスで25分
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