インカレ展望
男子 充実の戦力で王者・日大に挑む
王者の地位は決して譲らない。昨年2連覇を達成した舵手なしフォア。中村裕喜(法4=宮津)、野原啓(法4=美方)の4年生2人が乗るが、今回は2年生の河井京介(法2=関西)がクルーリーダーを務める。下級生にあえて重要なポジションを与えることで、誰でも意見を言い合える環境をつくり出した。菊池渉太(政経1=猿投農林)を加えた実力者4人のクルーの強みはドライブの鋭さ。対抗クルーである舵手なしフォアが3連覇の偉業達成に挑む。
総合優勝へ負けられない戦いがある。ライバル日大とのデッドヒートを制し、昨年創部初のインカレ優勝を果たした舵手なしクォドルプル。5月の軽量級選手権で優勝するなど、今年も安定した結果を残している。昨年の優勝メンバー櫻井克茂(法3=岐阜県立加茂)、濱口陵(政経3=法政二)が今年もクルーに名を連ねるだけに、舵手なしフォア同様に連覇への大きな期待が懸かる。そして日本代表としてワールドカップで経験を積んだ古田直輝(政経1=米子工)の乗るシングルスカル、7月の東日本選手権で優勝した小林剛大(商4=岡谷南)、大竹崇寛(商3=東濃実)が再び艇を共にする舵手付きペアでも優勝は射程圏内。1艇でも多く上位に食い込み、総合優勝を引き寄せる。
今シーズンは「全学年一人一人が主体性を持って自らが問題解決の打開策を考えて実行できるような組織」(小林)づくりに着手。今まで1年生が行ってきた仕事も全学年で行うようになり、部員全員がフラットな関係性を築けるようにした。下級生のクルーリーダー抜擢(ばってき)もその取り組みの一つだ。各クルーの雰囲気は上向きに見えるが、全ては「インカレが終わってみないと分からない」(中村)。集大成となるインカレ。「結果」を出すことで1年間の成長を示してみせる。
女子 打倒早大へ
昨年まで女子は4年連続の2位。あと一歩のところで優勝を逃し続けてきた。今年はエース冨田千愛主将(政経4=米子東)が代表活動のため出場を辞退。最後のインカレに欠場となった「キャプテンのインカレへの思いを受け取って、どう表現するかが大事になる」とダブルスカルクルーの中尾真琳(農3=熊本学園大付)。昨年シングルスカルで圧勝した大黒柱の不在がチームのさらなる団結を促した。思いは一つ。ライバル早大の牙城を崩し、狙うは女王の称号の奪還だ。
[鈴木拓也]
関連記事
RELATED ENTRIES