
57年ぶりの快挙! 男子団体連覇/全日本学生選手権
決勝トーナメント初戦、2回戦で対戦した西日本工大との試合が明大に弾みをつけた。比較的早いペースで引いていく明大だったが、対する西日本工大は明大よりも早く18中の高的中をたたき出した。その時点ですでに2本外していたため、残りの矢はすべて的中させて同中一手競射に持ち込むほかに勝ち残る方法はない。ここで前年度王者の意地が光った。外した瞬間に敗退が確定する張りつめた空間ではあったが残りの矢は全て的中。続く3回戦進出をかけた同中一手競射では勝負強さを見せつけ、1本差での接戦を制し勝ち取った。流れは明大に傾いた。3回戦では今大会唯一の全員皆中の20中で会場をうならせ、勢いをつけた。
迎えた決勝戦、対戦相手となった桜美林大も強豪校のひとつだ。そのため、試合前に柿崎は「いつも通りやろう」と声を掛けた。メンバーの負担にならないよう言葉を選び、あえて優勝とは言わなかった。期待に応えようとメンバーも一本一本を丁寧に引いていき勝利をたぐり寄せた。大会連覇がかかった決勝戦は今までとは比べ物にならないプレッシャーではあったが、ちょうど9割の18本を的中させた。桜美林大は16本に留まり、明大の連覇が確定。この快挙に試合後「とにかくうれしい」(柿崎)と顔をほころばせた。
明大の時代が、来ている。その姿はまさに「王者」だ。試験や就活で練習に落ち着いて取り組めるようになったのは大会の一週間前からだった。練習での緩みは結果にも顕著に現れ、行われた練習試合では思うような結果が出なかった。それでも短期間ではあったが着実にチームは完成度を上げて迎えた。「中てるということを楽しみたい」(柿崎)。最高の結果を持ってその目標は達成された。秋季リーグ、4年生の引退試合となる学生王座決定戦での活躍に期待がかかる。
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