高山が大会新、服部も全カレ決める/明法定期戦

2015.07.20
高山が大会新、服部も全カレ決める/明法定期戦
 明大対法大の伝統の大会。総合得点は69-108で完敗するも、一方でハードル勢の活躍が目立った。110mH日本選手権覇者高山峻野(法3=広島工大)が大会新で優勝をを収め、400mHに出場した服部達哉(情コミ3=磐田南)は自己ベストを更新し、全日本インカレへの出場を決めた。

110mHで大会新を出した高山
110mHで大会新を出した高山

 高山は新たなステージに立っている。日本選手権で日本一となった110mHの王者が大会新を出したものの「体が動いてない中であのタイムが出たのはたまたま」(高山)と満足はしていない。1台目のハードルを失敗し、体が力んでしまっていた。日本選手権前の高山からすれば好成績とも言える13秒91のレースだったが、高山は「走れていなかった」と自身の及第点ではないようだ。それでもオープン参加の100mでは久しぶりのレースで10秒71の自己新をたたき出し「ずっと走っていなかったから自己新が出るとは思わなかった」と一定の収穫も。伸びしろがまだまだ見えるこの夏、さらなる高みを目指したい。

 日本一を手繰り寄せた黄色のスパイクが好調を支えている。「中学校のユニホームが黄色だった」という理由から黄色を選んだという高山。メーカーも自身が「使いやすい」というミズノ製とこだわりを持つ。先月の日本選手権でも着用したスパイクを今大会でも使用し、110mHで優勝、100mでは自己新と好結果に結び付けた。9月には全カレが控えるが、こだわりの相棒で日本選手権、明法戦に続くタイトルを目指す。

400mHで全カレを決めた服部
400mHで全カレを決めた服部

 全カレへの切符を手に入れた。400mHの服部は「アップから調子が良かった」と強気で臨んだレースで自己ベストをおよそ0秒2更新。ついに全カレのB標準を切り「全カレに行けてうれしい」と喜びを口にした。大学に入ってから積み重ねてきたという逆足跳びの練習がようやく花を咲かせ、全国の舞台へのスタートラインに立った服部。「明大として胸を張れるような走りをしたい」と初の大舞台に向けて意気込んだ。

 ハードル勢の猛進は止まらない。今大会結果を残した高山と服部はともに9月の全日本インカレに臨む。近年の明大は長距離が注目されることが多い中、ハードル種目での活躍はチームにとって明るい兆しだ。もうすぐ世代交代。この2人も最上級生となり明大競走部を引っ張っていく立場になる。陸上王国・明治の建設に向けて、全国の舞台でハードル旋風を起こしてみせる。

[長縄里奈]

大会後のコメント
高山
「金子(公宏)コーチに体の力みがあって走れてないと言われた。体が動いてない中であのタイムが出たのはたまたま。1台目のハードルが失敗してしまった。100mは瞬発力は上がったが、後半落ちるから体力をつけていかないといけない。暑さは言い訳にはならない。最後に走ったのは今年だが、向かい風がすごかったので参考にはならなくて、ずっと走ってなかったから自己新が出るとは思わなかった。(日本選手権でも黄色のスパイクだったが)中学校のユニフォームが黄色だったから。好きなメーカーは、物によって違うがミズノが使いやすい。他のやりたい競技は200m。ラインスタンプも作っているが、日本選手権が終わったあとも売り上げは伸びない。宣伝してほしい」

服部
「全カレのB標を切れて全カレに行くことができるから良かった。うれしい。大学入ってから逆足で跳ぶということをやっていて、今日はそれがハマっていた。今までもやってきたが時間ロスをしていた。どこが良くなったというより全体的にレベルが上がってきている。とりあえず走れるようになった。今日はアップをしている段階で体は動いていた。自己新を狙えるかな、と強気な気持ちでいった。(全カレでは)とりあえずはスタート地点に立てるのが目標だったのでやっとスタートに立てたからレベルを上げていって、明治大学として胸を張れるような走りをしたい。代替わりも近づいてきてるから僕らの代が引っ張っていきたい。高山には刺激をもらっている。高山とはハードルの技術の練習を一緒にやるが、それだけでもはっきり違うと自覚させられる。高山はハードルを越えるときのロスが少ない。走ってる上で余分な部分がない。ロスが最上限で最適なので、見習いたい。でも遠い。練習をする中で近づけたらと思う。同い年だけど尊敬している」