ルーキー対談(1)福井から来た高校3冠幼馴染みコンビ 前田隆昭×松山隼也
前田「僕は副主将だったので主将をサポートするとともに、僕らの次の年もつなげられるような感じでばんとどんとやってました(笑)」
松山「僕はそういう立場ではなかったんですけど、チーム全体で全員が主将、副主将みたいなリーダーシップをとれるような感じでやっていました」
前田「高校3冠っすよ。修学旅行とかよりもホッケーの大会の方が楽しかったですもん」
松山「ホッケー第一って感じでしたね」
前田「監督が良かったんですよ」
松山「(3冠は)するべくしてしたみたいな感じですね。これは監督がそう言ってました(笑)」
前田「戻りたいなあ。楽しかったです。特に自分が上級生になってからは」
松山「毎日練習、16時半ぐらいから20時まで」
前田「楽しいから続けられた。下級生はきついからやめてく人もいたんですけど、止めなかったですね。僕らは。そういう雰囲気をつくる人は邪魔だったので」
松山「心身ともに鍛えられる部活でやっていたので、みんな強くなりましたね」
前田「きつかったなぁ」
松山「毎日ラントレ、オフがない」
前田「本当にオフがないんですよ!」
松山「定期的なオフがなくて、3週間に1回とか」
前田「逆にいつくるんかなって感じなんですよ僕らは」
松山「毎日毎日ラントレばっかりして、疲労がたまってるじゃないですか、蓄積されていって、夏休みも2日。そして2日とも雨降るっていう(笑)」
前田「本当です。海行こうって言ってたのに…」
松山「結局1日ゲーム、1日ショッピングセンター」
前田「2日目は映画とボーリングですね」
松山「そうだった」
前田「でもやっぱり勝ちたいから集中して、楽しんでやっていたんですよ、そんな目標もなかったら絶対やれないです」
松山「勝ったときの辛い練習を乗り越えた達成感は何物にも代えられないです」
前田「監督の言った通りやってきてよかったなっていう」
松山「1位っていうのは気持ちいいですよ、やっぱり」
前田「先生の喜んでいる顔が嬉しいですもん。泣いてますね。やってきて良かったなみたいな」
――全試合に出場した春のリーグ戦で優勝しましたが
前田「もちろん喜びはありました」
松山「でもリーグ優勝はそんなに嬉しくないです」
前田「まだ全国っていうのが」
松山「全国を取りたいってのがありますね。全国で上位に入りたい。近年は3位が限界じゃないですか」
前田「満足しちゃだめです」
松山「全国で決勝の舞台には進めるように」
前田「通過点だなと思いましたね」
――お互いの第一印象は
前田「第一印象って小学校から一緒ですよ」
松山「保育所ですね。保育所から一緒なので仲がいいっていうのはあります。それが僕らの一番いいところです。高校のチームメイトはほぼ全員保育所から一緒か、中学から一緒だったんですよ」
前田「他の高校の人と違ってずっと一緒。遊びもプライベートも全てにおいて一緒だったんです」
松山「だからパスの連係とか話し合いが上手くいってた部分があります」
前田「ホッケーだけじゃない場面でチームワークができてたね。1人だけ他の高校行っちゃったんですけど、あとは全員高校まで一緒でした。先輩の國友さん(督仁・政経3=丹生)、戸田さん(真人・文2=丹生)も保育所から高校まで同じです」
松山「一緒にやんちゃとかする感じでいつも遊んでました」
前田「ホッケー部はみんなやんちゃ系でした(笑) でもホッケーのときはちゃんとやる。目標があったから」
松山「小学校の時から優勝してました」
前田「勝てる気しかしなかったです」
松山「強かったので」
前田「圧倒的な強さ」
松山「小学校はホッケーしかないんですよ。サッカーもないし」
前田「昼休みの遊びも、プライベートの遊びもホッケーなんですよ!」
松山「冬はドッジボールです」
前田「遊びに行くぞってなったら小学校のグラウンドに行って…ホッケー大好き!」
松山「町一帯がホッケーに力を入れてました」
――高校時代よく遊んだ場所はどこですか
松山「お店がない(笑)」
前田「ほんと残念で、自販機があったらいいな的な(笑)」
松山「ほんとにないんですよ! 田舎過ぎて」
前田「森なんすよ道が」
松山「なんならホッケー場」
前田「実際高校時代はあんまり休みがなくて、すぐ家に帰ってました」
松山「遊んでないですよ」
前田「休みがないんですよ! 僕たち私服とかなかったですもん。パワプロくんみたいな感じで」
松山「パワプロくん(笑)」
前田「中学の時は時間があったら海とか行ってました。15分ぐらいで着くので、釣りとかしてました」
松山「この情報要ります?(笑)」
前田「僕ら野性的な遊びしかしてないですよ」
――大学生活には慣れましたか
松山「勉強きつい、授業が長い」
前田「不満ばっかか(笑) 大学って空コマがあるじゃないですか、午前中に授業終わったら、午後からホッケーできるとか、そういうところがいいなと思います。自由です」
松山「友達が増えるところもいいですね。明治大学は一流のスポーツ選手が集まっているので、そこでいい話が聞けたりする」
前田「自分負けたくないんですよ。他の部活にも。ホッケー部って言うとアイスホッケーと間違われるんですよ!」
――寮生活はいかがですか
松山「狭いです」
前田「狭くてお風呂がないです」
松山「ただただ狭い」
前田「勉強するところがない」
松山「狭い汚い臭い」
前田「アパート行きたいです。何なんすか明治のくせにって感じですよ(笑)」
松山「ありえない!」
前田「でもやっぱりこういう集団生活を送ることによってチームワークも高まると思う。そういうところがいいかなって」
松山「大学に入ってからは部室でウエイトをするようになったね」
前田「いつも夕方1年生で集まってウエイトしてます」
松山「自主練です」
――7月には王座が控えますが、どんな部分で勝負していきますか
前田「相手との対人の1対1ですね。鍛えました。普段の生活からバーッとプレッシャーをかけて…真面目に言うと1個上の先輩に上手い人がいたんですよ、先輩のいいところを真似していきました」
松山「自分は組み立てです。パスの発想力に自信があります。最初DFだったんですけど、高校2年生ぐらいの時にMFに転向して…転機はそこです。転向してからはだいぶ試合に出られるようになりました。そこまでは全然試合に出てなくて練習試合に行っても出してもらえなくて、ラントレだけで帰ったりする日もありました」
前田「隼也はキープ力と発想とパスの精度、強さ、タイミングがいいです。緩急がうまいですね。トリッキーな」
松山「(前田は)対人がしつこくて、粘り強いディフェンスをする。ホッケーにおいては信頼できます」
――ライバルや尊敬している先輩はいますか
前田「自分たちは同じポジションに同期がいないので、その分先輩に勝ちたいっていう気持ちがあります」
松山「そうそう。同期との争いはないですけど、同期と争ってもスタメンとかそういう問題ではないので」
前田「先輩にだったら自分負けてもいいかなって思うじゃないですか普通」
松山「いかに先輩を蹴落とせるか。ピッチでの戦いもあるわけですよ」
前田「ホッケーだけなんですけど、尊敬しているのは未有さん(谷光・法2=天理)です。ホッケーの時は真面目なんですよ。真剣です。色々アドバイスもくれますし、一緒に出たいなって思います」
松山「ポジショニングとか、攻め方とか」
前田「真似できないですよ。上手いです。才能の塊です。ホッケーに関しては。それ以外はまぁ素晴らしいです。でも未有さんだけじゃないので、大輔さん(福田・理工4=横田)とか、大輝さん(若月・商3=横田)とか、松波(大介・営3=岐阜各務野)さんもそれぞれ皆違うんですけど、すごいところがあって、それを吸収しています」
――将来の夢を教えてください
松山「将来の夢は東京五輪に出ることです。それで、会場に日本中の人が見に来てホッケーは面白いんだよってことを知ってもらいたいですね」
前田「明治を卒業したら、地元に戻って、3年地元のクラブでやって、地域のホッケーの活性化と共に、東京五輪にも出て、日本の人にホッケーを見てもらって、知名度を上げたいです」
松山「ホッケーを伝えたいっていうのはあります」
前田「オリンピックは出たいですね。心の底から思っています」
松山「日本は毎回オリンピックに出られないので、絶対に出られる東京五輪でしっかりアピールしないと」
――今後の目標とエール交換をお願いします
前田「1年生でスタメンを取って、王座で上位入賞を経験していきたいです。チームを引っ張っていけるような人になりたいです」
松山「まだ、入ったばっかりですけど、やっぱり大学では日本一を取るっていうのが目標で、個人的にはどんどんジュニア代表、シニアの代表に入っていきたいっていう思いが強いので、両方達成できるようにこれから頑張っていきます」
前田「隼也には明治の中盤のリーダーになる勢いでやってほしい。周りをどんどん抜いて」
松山「うん。一緒に日本一を目指そう」
――ありがとうございました。
◆前田 隆昭 まえだ たかあき 経営1 丹生高出 176cm・64kg
趣味はアウトドア。好きな食べ物は寿司。ポジションはFB。
◆松山 隼也 まつやま しゅんや 政経1 丹生高出 174cm・69kg
趣味はフットサル。座右の銘は『楽しむ』。ポジションはMF。
次回のルーキー対談は千原史也(商1=横田)×平井一樹(法1=天理)です。お楽しみに!
[萬屋直]
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