
(8)冨田千愛
――ユニバーシアード日本代表に選出された経緯についてお聞かせください
選考を経て3月に決まりました。日本代表の選考レースがあって、それに勝ってシニアなども含めてのレースで4位になって、決まったという感じです。大学生では1位でした。去年日本代表になって、今年ももう1回ならないと、という気持ちだったので、とにかく距離をこいでいきました。他の部員とは違った、選考に合わせた練習メニューを一人でこなしていたので、孤独な戦いでした。12月に候補が集まって練習した時に、代表に選ばれていた人に負けてしまって「厳しいかもしれない」ととても不安になったのですが、練習で差を知ることができて頑張ろうと思えました。合宿のメニューではひたすらこぐ距離を増やしました。1日に20㎞以上こぎました。これだけやったら必ずなれる、ということがないので、やってもやっても代表になれるかが本当に不安でしたね。つらかったですけど、代表になりたいという思いで練習を続けました。
――選考に向けた練習を経て成長したと思う部分はどこですか
今まではレースがきつくて、特に後半になると乳酸がたまる感じがあったんですけど、そういう感覚がなくなりました。一番苦しいような場面でも、さらに苦しいところへ攻めれるようなレース運びができるようになったと思います。
――選出された時の気持ちはいかがでしたか
ずっとなれなかったらどうしよう、まだだめなんじゃないか、という風に考えてしまって不安だったので、やってきたことが報われてよかったという感じでした。ほっとしました。
――代表として戦うことへの意識はどのようにお持ちですか
ダブルスカルで出るんですけど、一緒に乗る相方が早稲田の大石さんという、U23日本代表で世界3位などの成績を残している方で。とにかく足を引っ張らないようにして、いいダブルにできたらいいなと思います。世界で戦うとなると片方だけの力では進まないので、目標とするメダル獲得に向けて、代表の名に恥じないレースをできるように頑張ります。大石さんはパワーも技術もすごくて、どうしても「ついていく」という意識になってしまいがちなんですけど、自分が引っ張る意識も忘れずにやっていきたいです。
――メダル獲得への自信はございますか
うーん…。2年前大石さんが出たときには5位だったそうで。その時よりはいいと言ってくださっているので、このままマッチングしていければ十分狙えると思っています。
――お二人のダブルスカルの持ち味を教えてください
後半が強いところです。2000m同じスピードを維持してこぎ続けられるところだと思います。
――最後にユニバーシアードへの抱負をお願いします
ボートの日本代表は世界で勝てていないという現実があるので、学生という枠組みでそれを見たときにもレベルが低いと思われてしまわないように結果を出してメダルを獲って、日本のボートに貢献したいです。また、明治でやってきたことを世界を舞台に発揮できるように、日本の名を背負ってしっかり戦っていきたいと思います。
――ありがとうございました。
◆冨田千愛 とみたちあき 政経4 米子東高出 165cm
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