古川 全日本の舞台で初の3位入り/全日本学生選手権

2015.07.06
古川 全日本の舞台で初の3位入り/全日本学生選手権
 日本の頂点を決める全日本学生選手権の個人戦が日本武道館にて開催された。明大からは関東学生選手権でベスト8だった古川かれん(政経2=日本航空)が形の部で唯一出場。ナショナルチームで学んだことを生かした形で3位入賞。ついに大学で立ちはだかっていたベスト8の壁を破った。

 笑顔で試合を終えることができた。予選は関東学生選手権と同じくクルルンファーを演武し軽々と2位で通過した。迎えた決勝トーナメントの1試合目では得意のスーパーリンペイを披露。「ずっとスーパーリンペイで負けていたから、さすがに勝ちたかった」(古川)と強い思いを込めた演武を行った。ナショナルチームの合宿で姿勢や身体の軸、細かい体の使い方を学び、得意なスーパーリンペイに一層の磨きがかかった。その結果、審判員の旗5本全て獲得し準決勝へ。準決勝ではいつもの流派と違うチャタンヤラクーシャンクーを行った。大学生になり今までの流派、剛柔流の良さを出すのが厳しいと考えた古川は小柄な体型を生かせる糸東流に挑戦した。しかし、古川に挙がった旗はたったの1本と帝京大・遠藤には及ばなかった。それでも「新しい形を挑戦できて自信にもなった」(古川)と試合後には満足げな顔を見せた。

 高校3年生次の世界大会優勝から思うような成績を残せなかった古川だったがついにその壁を乗り越え、3位に食い込んだ。「久しぶりに楽しかった」(古川)と試合終了後も笑顔だった。今後の大会での活躍にますます目が離せない。

[村田萌衣子]

試合後のコメント
古川

「大学生になってどの試合もベスト8止まりだったから、ベスト3に入れてとても嬉しい。高3の世界大会を優勝してからずっとベスト8だった。ベスト4が目標だったから、目標はクリアできた。ずっとスーパーリンペイで負けていたから、さすがに勝ちたかった。スーパーリンペイを決勝トーナメントの初戦にしようと結構前から決めていた。(チャタンヤラクーシャンクーは)大学生になって練習し始めた。試合で披露するのは初めて。ナショナルチームの選考会の時にこの形をやって、まあまあだったからどっかで打たなきゃ11月の世界大会の時に使うことになるから試合慣れをしとこうと思った。(帝大・遠藤は)かなりレベルの高い選手だから、勝てるとは思ってないがその中でも向こうは前と同じ形だったが、自分は形を変えて違う形で勝負に挑んで、1つ旗を獲れたことは良かったと思う。(調子は)いつも通りだった。試合でもそんなに緊張せずやれたから、本当に久しぶりに楽しかった。決勝トーナメントやっていて、自分がスーパーリンペイを打った時にいつもとは違う練習通りに形ができたから、やっていて楽しかったし勝つことができたから、その次の試合で新しい形を挑戦できて自信にもなった。去年の国体ぶりに楽しかった。高校の時は全部が楽しかった。大学生になって勝てないことが続いていたが、負けるということは課題が見つかるということだから逆に自分が成長できるところがいっぱいあるかなと思う。苦しいとか辛いとかは思ったことがない。関東学生選手権が終わってから、毎月ナショナルチームの合宿があって、そこで指導者の方に教えてもらい形が変わった。姿勢だったり、一人でやっているから軸とかも意識していてもぶれたりするから、その意識をすごいした。あと細かい体の使い方を教えてもらって、こうしたらこんなにスピードがでるんだと思った。ナショナルチームの合宿は結構レベルアップできる練習をしている。課題が与えられて、今はメンタル面もそうだが、技術面だとチャタンヤラクーシャンクーの糸東流の形を自分の身体に染み込ませるというか、数をたくさんこなすということ。基本剛柔流だったが、剛柔流は重剛さとか重さが必要だが自分は小さいから大学生になってそういうのは出せないと思った。糸東流だとキレとかスピードとか小さいから回転が速かったりとかできるから、その方が自分に合っているかなと思って、自由形では結構糸東流を取り入れている。次は11月に行われる世界大会に日本代表として選ばれて優勝したい。予選は何位通過とか意識せずに、練習通りにやれば大丈夫だろうと思った。チャタンヤラクーシャンクーをやり終わった後は、ベスト4に入ることを考えていたから、スーパーリンペイほど練習していなかった。リズムが結構ぐちゃぐちゃだったから、やりきったというより自分が今できることはこれかなという感じだった。(他の部員からの声援は)今までそういうことがなかったから、とても嬉しいし力になるし、先輩や同期、後輩たちがいるから自分も頑張ろうと思える。(部員たちは)最高だ」