(5)松元克央、矢島優也、樋口恵夢

2015.07.03
 明大から世界へ。ユニバーシアードが7月3日、韓国・光州で開幕する。ユニバーシアードは全世界の学生が集まる、いわば「学生のためのオリンピック」だ。明大からは9部24人の選手が参加予定。東京オリンピックでの活躍も期待される選手たちを特集する。

 昨年、日本代表に4人を送り込んだ水泳部。今年は世界選手権の代表こそ0に終わったが、ユニバーシアード代表には史上最多の8人が選出された。ここでは全3回にわたって、出場する選手の中から7名を紹介する。

 松元克央(政経1=千葉商科大付)は自由形リレー選手として代表に選ばれた。大きな体から生まれるパワフルな泳ぎでチームに貢献する。

――ユニバーシアードのために練習していることはありますか
 僕は(リレー4選手の)4番目に選ばれて、言ったら一番遅い人なのでとりあえず足を引っ張らないように、活躍できるような練習をしています。最近は気を付けてきた泳ぎもうまくできていて、いい練習ができています。とりあえず足を止めないことと、ちゃんと肘を立てて、あと左手でしっかりかけるようにすることです。意識の問題でもありますし、筋力の問題でもあるので、ひたすら耐える。できても、きつくなってできなくなると駄目なので、試合後半でそれが生きるように。

――ご自身の武器は何だと感じていますか
 足が武器なのかなと思います。キックが得意といえば得意なので、最後までキックが打てたら速くなっていくと思います。

――逆に課題に感じていることはありますか
 ちょっとしたことが課題になっていて、飛び込みから浮き上がり、そこからターンの動作とかが課題です。そこで周りと差がつけられてるのはもったいないと思うし、その差さえなくなればもっともっと速くなりますし勢いとかも全然違うので、細かい技術を身につけていきたいです。

――今季の大会を振り返って、いかがですか
 日本選手権は3本泳いだんですけど2本までしか力が持たなくて、3本目でタイムを落としてしまったので、それだけ持つ体力をつけて、あとはどんな大会でもプレッシャーに勝てるくらいの力を身につけたいと思いました。会場の雰囲気とかがすごいので、日本選手権は今までの大会とはまた違った空気がありました。

――理想のレース展開を教えてください
 やっぱり最低限、足を引っ張らないことです。たぶん引き継ぎになると思うんですけど、(1分)47秒台は出しておきたい、というのが目標です。前半は51秒で入って、後半は練習の成果が出れば55秒は絶対出ると思うので、そうすると(1分)47秒真ん中から前半は見えてくると思います。

――ユニバーシアードに対して印象はいかがですか
 出場するのはリレーだけですが、日本選手権からずっと練習してきて、この夏1回目のでかい大会なので絶対ベストを出したいです。

――ユニバーシアードに向けた合宿や練習はいかがでしたか
 メニューもいつもと違うし、いつもと違う先生が教えてくれるんです。あと普段一緒にしない人と一緒に練習できて自分の遅さに気付きましたし、周りのレベルが分かったというか、刺激になりました。

――最後に、意気込みをお願いします
 このユニバーシアードを、インカレに向けての自信につなげたいと思います。

◆松元克央(まつもと・かつひろ) 政経1 千葉商科大付高出 セントラルスポーツ所属 自己ベストは1分48秒70(200m自由形)

 矢島優也(商1=春日部共栄)は今年の日本選手権で200mバタフライ4位。特徴的な大きな泳ぎを武器に、ユニバーシアードでは優勝を狙う。

――ユニバーシアードのために練習していることはありますか
 スタートとターン後のドルフィン(キック)が遅れてしまうので、優勝するためにはそこのスピードを前より強化しないとできないと思っているので、徹底的にやっています。そこが遅いのは前からずっと思っていたんですけど、最近は打ち方だけではなく筋力トレーニングもするようになって、キック力は向上できていると思います。

――今季の大会を振り返っていかがですか
 前だったら日本選手権の決勝の舞台とかに立ったら緊張してしまう部分もあって、いつもは決勝でタイムを落としてしまっていたんですけど、最近は(日本)選手権とジャパンオープンと安定してタイムが出るようになったので、前よりは成長してる部分が見られるかなと思います。

――ご自身の武器は何だと考えますか
 周りの方のバタフライよりもストロークが大きくて、少ないところなので、自分にしかないところをもっと伸ばしていきたいです。瀬戸さん(早大)とかは個人メドレーでも戦えるんですけど、自分はバタフライでしか戦っていけないので、もう究極のバタフライを追及できるように。

――逆に、今感じている課題はありますか
 前半に行ってしまうと、後半が最近浮いてしまう部分があるので、そこを強化したいです。課題の解消には、持久力と、ストロークが安定すること。どんなに疲れた状況でも、常に同じ泳ぎができるようになれば、ラスト50(m)でも落ちない泳ぎができると思います。

――理想のレース展開を教えてください
 世界で戦っていくためにも、前半から入っていって、後半もラスト50で上げられるレースです。そういうのがオリンピックでも目指してる選手たちの戦い方なので、自分は前半は行けるんですけど、後半が浮いてしまうので、何とかそこをできる選手になりたいです。

――ユニバーシアードへ向けて意気込みをお願いします
 ユニバーシアードでは、200mバタフライで1分55秒前半を出して優勝することです。今のベストタイムは1分56秒2なんですけど、そのレースはいい泳ぎができなかったんです。でも、ジャパンオープンで失格だったんですけど1分56秒1で、それが無調整の状態で出たんです。1分55秒台は確実に出ると思うので、前半を狙っていきます。

――アピールしたいことがあれば教えてください
 じゃあ、自分の泳ぎが気になったり、自分の泳ぎをまねて練習したいなと思ったりした方は、僕になんなりと聞いてみてください。

◆矢島優也(やじま・ゆうや) 商1 春日部共栄高出 スウィン大宮所属 自己ベストは1分56秒25(200mバタフライ)

 樋口恵夢(情コミ1=市川学園)は今年の日本選手権では400m個人メドレーで3位に入賞。復調の実感と好成績を手にした樋口に、ユニバーシアードの舞台でも活躍に期待が懸かる。

――ユニバーシアードに向けての練習を教えてください
 やっぱりベストタイムがなかなか出せていないので、しっかりベストを出して、そうすれば表彰台も1位も見えてくるので、メダルを取って帰ってきたいと思って練習しています。

――今季の大会を振り返っていかがですか
 去年が全然タイムが出せずに終わって、久しぶりにベスト近くのタイムが出せたので、少し自信が戻ってきたというか、吹っ切れてまた頑張ろうと思えた試合でした。焦らず、しっかりやれることをやっていこうという感じで練習しています。

――ご自身の武器は何だと思いますか
 個人メドレーだったら、最後の自由形で競ったら負けないようにと思っています。他の国の速い選手がユニバに出るか分からないのですが例年見てると世界水泳のほうに行っちゃっているので、そういう人がいない中でしっかりトップのほうを取れるようにしたいです。

――逆に課題として感じていることはありますか
 バタフライでもうちょっと速いタイムで入りたいです。まだ納得いくタイムで入れてないので、バタフライからしっかり競っていけるような泳ぎにしたいです。

――理想のレース展開を教えてください
 いいタイムを出すにしても、まず前半をいいタイムで入りたいなと思っています。最初のバタフライ、背泳ぎで前の方にいれば、平泳ぎでちょっと抜かされても自由形で頑張れると思うので。バタフライをちゃんと練習で仕上げていけるかがキーポイントです。無理に力まないように、うまく速いタイムで行ければ、得意の背泳ぎを生かせると思います。

――海外での大会になりますが、いかがですか
 海外遠征は何回か行ってるんですけど、体調を崩したり思うようなタイムが出なかったり、最初に行った世界ジュニアくらいしかいい結果がないです。海外でベストパフォーマンスができるようにしたいです。

――最後に、ユニバーシアードへの意気込みをお願いします
 メダルを取って帰ってきたいです。前回のデータを見ると、自分のベストタイムくらいで行けば表彰台に入れる感じなので、しっかりベストを出していけたらいいなと思います。

◆樋口恵夢(ひぐち・えむ) 情コミ1 市川学園高出 セントラル浦安所属 自己ベストは4分40秒14(400m個人メドレー)