(1)小日向一輝、丸山徹

2015.07.01
 明大から世界へ。ユニバーシアードが7月3日、韓国・光州で開幕する。ユニバーシアードは全世界の学生が集まる、いわば「学生のためのオリンピック」だ。明大からは9部24人の選手が参加予定。東京オリンピックでの活躍も期待される選手たちを特集する。

 昨年、日本代表に4人を送り込んだ水泳部。今年は世界選手権の代表こそ0に終わったが、ユニバーシアード代表には史上最多の8人が選出された。ここでは全3回にわたって、出場する選手の中から7名を紹介する。

 日本選手権の200m平泳ぎで3位に終わり、世界選手権の切符を逃した小日向一輝(商3=千葉商科大付)。だが、本人は「ユニバの方が経験できる」と前向きに捉える。

――現在の調子はいかがですか
 法明立でも200mのタイム(2分10秒71)は意外と良かったので、そこまで悪くないと思います。完璧に調子を持っていってるわけではないので、いいか悪いかは判断できませんが、悪くはないという感じです。

――完全にユニバーシアードに調子を合わせているわけではないのですか
 完璧にユニバに合わせるというわけではなく、通過点と捉えています。ただユニバで一つの記録を狙うというのは大事なことだと思っています。

――ターゲットにしているタイムは
 来年に向けて、やっぱり2分8秒台は必要だと思っています。今シーズン、ユニバの後も遠征があると思うので、そこでも安定して8秒台が出せればと思います。

――2分8秒台への手応えはありますか
 まだつかみ切れているというわけではありませんが、出なくはないかなという感じです。

――2度目のユニバーシアードになります
 前回は一番下っ端で行った大会だったので、上の方々がすごく活躍されていたなという印象があります。ユニバはインカレをさらに大きくして、いつも日本で敵として戦っている人たちが味方になって、世界対抗のインカレという楽しい大会だと思います。

――昨年出場されたパンパシフィック選手権やアジア大会といった国際大会ともまた雰囲気は違いますか
 そうですね。どちらかというとチームで臨むという感じが強い遠征かなと思います。

――5月のジャパンオープンでは100mを1分2秒台前半で入り、終始トップに立って優勝しました
 いつもは周りを見つつ、後半の最後で周りを食うというレースをします。そこをあえて周りを見ないで初めてレースをしました。周りを見ないで入れば、ああいうレースができるんだなと思いました。手応えは周りを見てレースをするよりはあるかなと思います。

――まだレーススタイルは模索中ですか
 法明立もそれでやって良かったので、今シーズンはそれでいこうと思います。前半は周りを見ないで泳いでいるのでがむしゃらにできますし、焦ることもないです。

――リオ五輪は来年に迫っています
 そこまで意識はしてませんが、来年五輪があって、今この位置にいるので時々考えたりはします。でも五輪ではなくて、4月の選考会のことを考えます。

――五輪でメダルという目標はぶれないですか
 そこはぶれないかな。

――ジャパンオープン後には「世界選手権よりユニバの方が経験できる」とおっしゃっていました
 これまでそういう遠征に選ばれていたのは200mだけでした。海外で200m1本だけで終わるより、50m、100m、メドレーリレーも泳いだ方がいろんなことが試せますし、海外で新しいことができるので、そういう意味で言いました。

――最後にユニバへの意気込みをお聞かせください
 特に何も決めていません。世界トップクラスの争いには劣りますが、その中でトップに立てればいいかなと思っています。来年につながるレースをしたいです。

◆小日向一輝(こひなた・かずき) 商3 千葉商科大付高出 セントラルスポーツ所属 自己ベストは2分9秒46(200m平泳ぎ)

 今シーズン好調の丸山徹(営2=春日部共栄)は日本選手権100m自由形で自己最高となる3位に入賞。自身初のユニバに臨む丸山に意気込みを伺った。

――ユニバーシアードに出場できることに関して
 今、韓国でMERSが流行っているのでどうなのかなと思いますが、ユニバに出られることに関してはうれしいです。

――今季の大会を振り返って、今の調子は
 去年に比べたら全然良いので、ただタイムを伸ばすことができたらいいなと思っています。

――ジャパンオープン前にケガをしたと聞きましたが
 首の鎖骨らへんが痛くなって、あと膝が痛くなったのでケアしてもらいに行きました。鎖骨は血抜きで、輸血用の針を刺してちょっとグロイのですがそれで治しました。膝も針を打ってもらって治したのですが、治療に行く機会があまり無くて、練習も膝が痛いのでかばいながらなのであまり良い練習ができませんでした。練習は膝が痛いときは、腕だけで練習していました。

――合宿練習はいかがですか
 最近はクラブ(スウィン埼玉)の合宿に行っていました。ユニバのための合宿ではなく高校生の県大のための合宿なんですが、長水路で泳げるって言われたので、一緒に行きました。調整なので楽な練習をしました。ユニバの合宿では、コーチが違うので初めてする刺激的な練習でした。スプリントチームなので、1本1本出し切る練習を、25m10本とかを上から飛んでタイムを1本ずつ計測するなどの練習をしました。

――ジャパンオープン後からはどんな練習を
 そんなきつい練習はしていなくて、のんびり練習していました。きつくはないけど、陸上でいう50m走ではなくランニングみたいな感じで泳いでいました。

――自分の泳ぎの特徴は
 身長が低いのでテクニックでカバーできるところもありますし、でもあんまり自分の泳ぎを見ないのでよく分からないです。テクニックではターン後のドルフィンキックをすごい意識して練習しています。ドルフィンキックは誰にも負けないように頑張っています。

――ユニバーシアードではどいうったレース展開に
 前半から結構飛ばして、後半に粘るレースにしたいなと思っています。

――ユニバーシアードでの目標は
 インターというタイムが49秒3なので、49秒3を目指して頑張りたいなと思います。

――最後にユニバへの意気込みをお聞かせください
 できるだけ楽しんで終わりたいなと思っています。

◆丸山徹(まるやま・とおる) 営2 春日部共栄高出 スウィン埼玉所属 自己ベストは49秒48(100m自由形)