前田などがインカレ出場へ/関東学生フィールド個人選手権

2015.06.29
 3日間にわたって関東学生フィールド個人選手権が行われ、明大からは27選手が出場した。昨年優勝を果たした前田悠帆(法4=東福岡)は連覇は逃したものの明大トップの317点をマーク。インカレ出場をほぼ手中に収めた。また女子では次期女子リーダーを務める河西真帆(農3=横浜緑ヶ丘)が269点と全体14位の好位置に付け、こちらもインカレ出場をほぼ確定させた。

 明大のエースは健在だ。前田が明大トップの点数で存在感を示した。王座終了後3日間弓を引かず休んだという前田。王座で団体戦が終了し、ここからは個人の戦いになる。「ここでひとまず区切りを付けて、1人の選手として頑張ろう」と気持ちを入れ替えて今大会に臨んだ。結果「全然納得できない点数」と振り返りながらもインカレ出場をほぼ固めた。王座まではチームのために尽力し、自らの練習時間を削ることもあったが、これからは自身の時間も増えさらなるレベルアップが期待される。「使える時間はできる限り練習して弱い心に負けないようにしたい」と意気込んだ。

 女子リーダーが念願のインカレ出場へ好発進だ。河西は明大女子トップとなる269点をマーク。「ちょっと気分的には良い感じ」とインカレ初出場に手応えを感じた。河西はリーグ戦では安定した射で高得点を出しチームの王座出場に貢献したが、王座のメンバーからは外れ、憧れの射線に立つことは叶わなかった。「悔しくて本当に最初は応援に行くのも嫌だった」というが一晩で切り替え、本選前日から自費で試合会場となる掛川のホテルを取り宿泊。王座を戦うメンバーに帯同し選手にアドバイスをするなど、射線の一歩後ろからチームを支えた。王座終了後も女子リーダーとして奮闘。新体制が始動してすぐのチームを献身的に支える。女子リーダーがまずは結果でチームを引っ張った。

 目標にわずか1点届かなかった。前女子リーダーの牛久保早紀(政経4=大妻多摩)は集大成として臨む今大会の目標にシルバーバッジ獲得を挙げていた。しかし結果はシルバーバッジが得られる126点に1点及ばず、125点に終わった。「一選手として詰めが甘かった」と最初に的を外し、0点を射ったことが最後まで響いた。悔いを残しはしたもののフィールドの自己ベストである125点を出せたことについては「やり切った感はある」と笑顔を見せた牛久保。「無我夢中に女子リーダーをやってきたからなのか、割とさっぱりした気持ち。清々しくできた」。フィールドのシルバーバッジは社会人での獲得を目指す。

[原大輔] 

試合後のコメント
前田

「インカレ出場は確実に決めていこうということをしっかりと目標見据えて臨みました。インカレに関しては普通にいけると思うんですけど、全然納得できない点でした。王座終わって少し休憩してしまいました。このままインカレにいったら遠征費の無駄になるような結果しか出ないので、オフは終わりでこれから本気出してやっていくので、しっかり調整して本番やっていこうと思います。王座で区切りを付けようと思って、3年間風邪ひいたときぐらいしか2日以上の休みを取ってこなかったのでちょっとここでひとまず区切りを付けて、1人の選手として頑張ろうと思いました。3日間のお休みをしました。3日間弓を引かないというのは初めてでした。(王座が終わり、ここからは個人戦)やはりチームで戦うというのが自分の中でモチベーションになっていたので、それが無い中でモチベーションを保つのは大変なことではあります。ただチームのことを考えていたときは自分の練習時間を削ったりと犠牲にした部分もあるので、今度は逆に自分のことに集中できるのでしっかりと使える時間はできる限り練習して弱い心に負けないようにしたいです。日本代表になるんだという本当に強い気持ちでやっていこうと思っています。今年の冬に世界室内選手権の日本代表の選考会に出られると思うのでそれでいい点数を出すことを少し目標にして、あとは夏のシーズンとかも優勝をしっかり狙っていくとが将来的に代表になることにつながると思うので、常に全力でやっていけたらなと思います。今日は久しぶりに思い切りフィールドしたなという感じです。北九州であった全日本フィールドは濃霧とかでばたばたして、踏んだり蹴ったりだったです。今日はまともにフィールドしたなという感じです」

佐藤瞭平主将(法3=世田谷学園)
「インカレ目指して臨みました。結果は本当に微妙で、去年のボーダーの点数と一緒なので、あとは周りの点数次第という感じです。最近調子は良かったので比較的自信はあったんですけど、前半はインコースという難易度高めで、後半のアウトコースを集中して最後やっていこうと思ったんですけど、インコースで結構ばててしまって、アウトコースは集中力が欠けてしまってミスが目立ってしまって、18点満点中1桁の点数射ってしまって結構マイナスになりました。結果ボーダーぎりぎりという点数になってしまったので、これからは試合中の集中力をしっかりと持続させるというのを課題にしていきたいなと思います。(ミスをしながらもそのような点数を出せたことについては)うれしいというか、満足ですけど悔しいと言えば悔しいです。もう少し出せたというのが自分の中であるので。先週の王座をもって自分たちの代になって、新入生を迎えて練習しています。去年からも少し練習を増やしたりしています。去年は前田先輩とかに頼ってトップの数人で支えていたのですが、新チームは皆んなが満遍なく出してきます。トップが引っ張るのではなく、みんながそこそこの勝てる点数を出してきます。それこそチーム力で勝っていくチームかなと思います。そのためにも全員で向かってほしいという気持ちがあって練習量を増やしてチーム力を高めていけるような練習形態にしています。一押しの選手がいないくらいにみんながある意味平均しているので、そこを底上げすれば去年からの目標であるリーグでの3900点を叶えられるチームなんじゃないかと思います。いい感じのスタートを切れていると思います。自分は今まではついていく感じだったんですけど、今は引っ張っていくという感じです。やっぱり責任感じます。自分の行動一つ一つを後輩が見てるというのが最近よく分かってきました。今までは練習を二の次にしていたこともあるんですけど、今はひたすら練習に励むというのを意識しています。まずは自分が黙々と練習して点数を出せればその姿を後輩が見てくれればきっと後輩もどんどん練習を重ねてくれると思うので、それを目指しています。今まで自分が点数出てたわけではないので練習量で、態度で示していきたいなと思っています。フィールドは楽しいです。普段のアーチェリーとはまた違った、ちょっとテクニック的なものもあって、可能性もある種目だと思っています。射ち下ろしが自分は好きですね。自然に引けるというか、楽しいですね。夏の個選にむけて集中力という課題は見つかりましたが、点数面でも試合中でも楽しんでやれて、練習の成果もアーチェリー面では出せたかなと思います。課題はメンタル、集中力です」

杉若覚(商3=京都成章)
「練習では調子が良く、あわよくばインカレに行きたかったのですが本番はやはり違いました。緊張は特にしなかったのですがどこかでしていたのかもしれません。練習不足です。わりと悔しいです。点数が全然出なかったのでターゲットで挽回したいです。もうフィールドはやらないと思うんですけど、この経験はターゲットに大いに生かせると思います。下の代がすごくうまいのと自分の努力不足というので試合にも出れていないので、最後、最上級生としてもう一度リフレッシュした気持ちで1から、0から取り組み直したいです。インカレに出たいです。それがひとつの大きな目標です」

船戸康弘(文3=明大中野)
「練習に来た時よりも点数が上がったので自分的には満足気味です。練習はここに2回くらい来て感覚をつかみました。去年はぼろぼろで下から数えて何番目、というくらいだったんですけど今年はターゲットもきちんと当たるようになってきたのでフィールドも当たるようになったのかなと思います。成長を感じたのでうれしいです。フィールドはいつもと体の重心が違くて射ちづらいかなと思っていたのですが逆にズレを意識できますね。思い切り射てるぶんにはフィールドは楽しいです。今後は個戦で予選を突破を目標に頑張りたいと思います」

松本龍也(法3=安積)
「点数はあまりよくなかったです。フィールド特有の射ち上げ、射ち下ろしでの自分の射ち方のくせというか、射ち上げのときは最近70mを中心に練習していたので、上を狙う射形は良かったですけど下を射つというのがいつもと体の使い方が違うので、射ち下ろしが克服できなかったかなと思います。やっぱりフィールドとなると違うかなと思います。今日は悔しい思いが残る感じでした」

峰村遼(法3=川越東)
「気分転換できたらいいなと今大会にのぞみました。いつもやってることと違うことをやる種目なので気分転換がてらやってみたらいいかなという感じでした。気持ちよくできました。道具が試合中に壊れてしまって思うように射てなかったというのはちょっといらいらしましたが、フィールドと同じようにターゲットでも射角付けて射つ競技があるので、少しきっかけみたいなのはつかめたかなと思います。自分は身長が高く射ち下ろしでは人より角度を付けなきゃいけないです。そこでしんどかったですけど、逆に射ち上げは得意で点数も射ち上げの方が点数高かったです。射ち上げのときに腰と一緒に顔が下がってしまってクリッカーが切れないことがあってそこは70mでも気を付けようと思いました。一番上の代になって今まで後輩に負けたりして悔しかったのもあって、部として成り立たせていくにあたって先輩というのは絶対的な存在だと思うので、先輩がしっかりしたら後輩たちの普段のアーチェリーに対する姿勢も変わってくると思います。後輩たちには負けないようにやっていきたいなと思いました」

工藤大夢(農2=昭和)
「フィールドの試合は初めてでした。2週間前に練習に来たのですが、ターゲットとは違って修行みたいなイメージで山の中入って距離もばらばらで、極端に上とか下とか慣れないところを狙うのはつらいところもありましたが、楽しかったです。角度が違うだけでサイトが変わってしまったり、普段練習しない距離とかもあったのでサイトを取って臨んだんですけどそれでもこの2週間で変わってしまったりして、今日は探り探りという感じでした。練習をすることで真っ直ぐ狙うとバランスがうまく取れないためか左にいってしまうことがわかったので、右の方を狙ったりしました。先週の練習に比べて真ん中の黄色い部分に入ることが多かったです。昨日同期が多くでていて、シルバーバッジを取れる点数の人がいっぱいいたりインカレに進んだのも同期で二人いて、その内1人は同じ生田ということもあって身近なライバルとしてみていた人でした。その彼がインカレ決めて自分も追いかけたいなと思って臨んでいたんですけとそこまでは届かなかったですね。これは来年の課題にしたいと思います。自分は身長は高い方ではないので射ち下ろしは得意な方のんですけど、特にインのコースでは上の方を狙う的が多くてそこは自分としては辛かったです。アウトを午前中回ったからかインの前半は良くてシルバーバッジかもしかしたらインカレ行けるかなくらいだったんですけどやはり疲れとか弱い部分とかが後半で出てきてしまって失速しました。とりあえず来年出る前には体力とか付けて疲れとかあまり見せず強く意思を持って臨んでいけるようにしたいと思いました」

牧口和樹(政経2=明大中野)
「インカレ出場が目標でした。王座では70mばかり射っててサイトとか変わってしまって、試合中的外を狙っていたのでやりづらいところはありました。後半はばてたのですが前半の点でもしかしたらいけるかもしれないです。フィールドは初めてです。いつもと違う感じがして楽しかったです。王座に出場したことは自信になるのは間違いないですが、逆にプレッシャーにもなります。これでもしインカレいくことができたらそこで上位ねらっていくのと、夏の個戦で結果出してインカレターゲットにも行きたいです」

牛久保
「今大会の目標であるシルバーバッジは126点で取れるのですが、今日は125点でした。詰めの甘さもあると思います。集大成として臨んで125点だったということはもう女子リーダーとしてでなく一選手として詰めが甘かったのだなと思いました。1回目のときにMを射ってしまったので集中力が足りなかったのかなと思います。最初だから後で取り返せばいいやと思ったんですけど、あとあとそれが苦しくなってきて結局届きませんでした。フィールドは3回目だったのでどうやったら当たるのかというのが大分もうわかってきた中なので、もう1回出られれば取れるなという感じはあります。めちゃくちゃ悔しいです。一応フィールドの自己ベストとしては125がマックスなのでちょっとしたやり切った感はあります。バッジは社会人になっても取れるのでまた町田市のアーチェリー協会に所属して、フィールドに出ることになったらシルバーバッジを目指したいなと思います。これからはなんか射ちたいなとなったときに射ちにこようかなと思います。練習にもたまに顔を出そうかなと思います。試合見に行ったり応援だったりは後輩のためになることだったら何でもしようかなと。無我夢中に女子リーダーをやってきたからなのか、今大会は割とさっぱりした気持ちでした。引退だ悲しいという感じは無かったですね。よし、終わったぞと、やり切ってやったぜみたいな感じで清々しくできました。どの4年もそうだと思います。楽しかったです。結果125なので、もう1回やってみたいなと、腹八分目じゃないですけど、そんな気持ちです。社会人になってから頑張ります。佐藤と河西のこれからチームを引っ張る2人がなかなか良い点を出していたので安心して任せられるなというのと良かったなというのがあります。自分の成績を維持しつつチームのことがおろそかにならないようにしてほしいです」

河西
「インカレいくことを目標にしていました。今日の結果的に多分いけるかなという感じです。なのでちょっと気分的にはよい感じです。王座の選考が終わってから射形を見直したりして、王座ではきれいな射形の人の真似をしたりして射形はきれいになりました。今日はわりと同的の人のアドバイスもあって落ち着いて射てたのがよかったかなと思います。王座の選手4人に3年生の女子が2人いて、その2人と3人で一緒に射線に立とうねという話をしていたのですが私だけ立てなくて、申し訳なかったです。5戦で600アップを2回しているという意味の1200アップをリーグ戦でしていた選手の中で王座出られなかったのも私だけで、それが悔しくて、本当に最初は応援に行くのもいやでした。でも逆に切り替えて臨もうと思って、一晩沈んだあと切り替えて応援に行くことにしました。王座練習も参加して自分が出られないのなら王座で選手が100パーセントのことをできるよう王座練習でもスコープをしながらアドバイスをしたりしました。王座は全国のうまい選手がたくさん集まるので、部のためにその選手たちの射形を撮って部に貢献するというか、ただ応援しに行くだけではないということを意識しました。王座が終わってから指導するがわになってすごく大変だなと思いました。自分が点数を出さないといけないのもそうですが、周りにもだしてほしいですし、その気持ちだけが先走らないように運営するのも大変ですね。メンタルや射形をよくしようと考えたりすると目標だけが先走らないようにするのが大変だなと思いました。こういう風にしたいという像はあるんですけど、そのためにどうしたらいいかというのが今は特に団体戦が無い時期なので応援をどうしようとかがやりづらいです。また新入生も右も左もわからない子たちを指導するのでまだ女子チームをまとめていくのは難しいなと思いました。いつも私は個人試合でインカレ行くぞとは考えるんですけどいつも行けなくて。去年も個戦予選は通過して、本戦でいいところまでいったんですけど結局だめだってなって、インカレいけませんでした。インカレは大学のうちに1回は出たくて、もし今回出られたらうれしいです。ただ1Mしてしまったのが悔しいです。それが無かったらもっといい点数取れたし、これでインカレ行けても気持ちが違ったかなと思います。1点でも入ってたらもっと堂々としていられたかなと思いました」

榎本麻那(営3=明大中野八王子)
「前半はあまり伸びなかったですけど後半は自分の中ではよかったです。まだ射形とかそういう意味では改善するところはあるんですけど点数的にはよかったです。去年はフィールドが初めてでしかも土砂降りの中でやっていたので、それに比べたら多少は落ち着いて射てたかなと思います。少しはできるようになってきたというか、慣れてきたなというのはあります。今後の目標としてはターゲットの予選を通過できるようにすることが一番の大きな目標かなと思います」

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