山田 全日本で好成績残せず 無念の4回戦敗退/全日本学生選手権大会

2015.06.29
 大学の個人戦は初出場、今大会での好成績に期待が懸かった山田凌平(政経1=九州学院)。1回戦を難なく突破し、その後も辛勝であるも力闘を見せる。しかし迎えた4回戦、25分という長丁場の決戦の末に、高校時代の先輩である真田(鹿体大)にコテで一本を取られ敗戦。大いに待ち望まれた入賞には至らなかった。

 「悔しい」。山田は開口一番に発した。初戦は2本勝ちで快勝。続く2回戦は延長戦となったが、相手の技に合わせて引きメンをついて勝利。しかしこの試合から苦戦が続き、なかなか自分の思い描いていた試合運びができなかった。迎えた4回戦の対戦相手は、山田の高校時代の先輩であった真田。「負けたくない」と臨んだ試合は、両者譲ることなく延長戦に突入。ここでも攻め切れず、試合を決定づける一本を決めることができない。一方の真田は最後まで攻めの姿勢を崩さなかった。互いの手の内を知っているがために「思い切った捨て身の技が出せなかった」(水田孝信監督)山田。最後は手元が上がった、一瞬のスキを真田に突かれ、コテを決められた。25分にも渡る長時間の対決をものにすることはできず、山田の大学入学後初の戦いは幕を閉じた。

 「全部やり直し」。厳しく自らの姿を顧みた。練習の際に念頭に置いていた「自分の剣道」ができなかった今大会。それでも山田には今大会で「いろんな経験をさせてもらえた」と、収穫を得た。秋の団体戦で勝利を飾れるよう、一から自分自身を見つめ直すとともに、今回得た経験を次に向けて生かす。悔しさを確かな力に変えて、つかみきれなかった頂点を必ずや手にする。

[石渡小菜美]

試合後のコメント
水田監督

 「(4回戦の相手は山田の)1期上の先輩。九州学院。ものすごくやりづらい相手だった。延長を30分くらいやったのではないか。非常に打つところがなかった。そういうタイプだから、最終的に手元が上がったところに打たれた。残念。1回戦は良い試合をしたが、2回戦からは個人戦だから、そんなにスキがないと仕組めないから、なかなかこう相手のスキを作れなかった。1試合目はすごくキレがあったけど、2試合目からちょっと手元が浮いていた。お互いに知っている同士だから、一緒のチームを組んで出た先輩・後輩で手の内がよくわかっている。ということで、お互いにやはり思いきった捨て身の技が出せなかったと思う。残念」

山田
 「悔しい。自分の剣道ができないという感じ。全部これからまた変えていこうと思っている。これからまだ3年間あるので、また一からやり直して頑張っていきたいと思っている。(課題や修正点は)全部。最初から全部やり直して、また優勝目指して頑張っていきたいと思う。まだ全日本に出るのは初めてなので、緊張よりかは楽しんでやろうという感じだった。(最後の試合は)まだまだ。これからまた一から頑張っていくしかない。(対戦相手は高校時代の先輩だったが)負けたくないという気持ちもあったが、やっぱり結果がついたので、またこれから頑張っていく。(収穫は)いろんな経験をさせていただいた。東西対抗にも出させていただいたり、試合も個人戦は初めてだったので、それも出させていただいたり、いろいろな経験をさせてもらえた。(東西対抗は)もう自分の剣道をやろうという感じだった。秋からまた団体戦が始まるので、その団体戦でチームで勝てるように、また一から頑張っていきたい。どの大会でも優勝したいという思いはあるが、もうそれだけ」