
ルーキーが頭角現す 3人が準決勝進出/東日本学生春季新人戦
一瞬もスキを見せることなく試合を終わらせた。この日、一際目立った活躍をみせたのが平嶋だ。平嶋は全試合で試合開始と同時に相手からポイントを奪取。「今までにないくらい調子が良かった」(平嶋)と1回戦をテクニカルフォール、2回戦をフォール、3回戦をテクニカルフォールと順調に突破した。準々決勝では開始直後に相手の後ろを取ると、そこから回転技を連発。開始40秒も待たずにテクニカルフォールを決めると両手を広げて大きくガッツポーズ。圧倒的な強さで相手をねじ伏せた。
風格すら漂う堂々としたプレーの裏にあったのは、真面目にレスリングに取り組む謙虚な姿勢。高校時代は全国大会などで入賞したことがないという平嶋は「一つでも上にいけるように頑張りたい」と試合後に口を結んだ。マットに上がった無名の男が、名高く頂点へと登ってみせる。
新たな1ページが開かれる瞬間だ。ケガや不調により2年生たちが敗れていく中、初めての大舞台で確かな存在感と潜在能力をみせつけた平嶋、奥田、永井。明日行われるフリースタイルの準決勝、決勝でルーキー3人の前には強豪という壁が立ちはだかるが、勢いのままに突き進む。狙うは3つの金メダルだ。
[土屋あいり]
試合後のコメント
平嶋
「高校生の頃は、全国大会とかで3位以内になったことがなくて、入賞を目標にして頑張るという気持ちでやってきました。今日は今までにないくらい調子が良かったです。自分でもびっくりするくらい動けていたかなと思います。自分はそんなに手足が長いわけでもないので、自分の距離感で相手を見ながら、スキをついて戦っていくスタイルです。中学生の頃まで柔道をやっていて、柔道のときから足をかけて吹っ飛ばしたりする足技を中心でやっていました。そのことをレスリングでも生かせているので、自分の武器にして戦っていきたいです。ここまできたので、一つでも上にいけるように頑張りたいと思います」
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