玉置が優勝 ライバル対決制す/東日本学生個人選手権

2015.06.22
 お互いにしのぎを削りあった。個人戦であった今大会で、決勝戦では玉置裕也(文3=大商大堺)と原田優介(法3=朝倉)との同級生対決が繰り広げられた。延長戦の末、最後は玉置が10分間もの熱戦を制し優勝。2人は9月に行われる総合選手権への切符を手にした。前期最後となった今大会を良い形で締めくくることができた。

 意地と意地とが真っ向面からぶつかり合った。決勝戦、マットに上がったのは玉置と原田。1回戦から順調に駒を進め、準決勝で玉置は小枝(早大)を1-0で下し、原田は後輩である百合草春男(文2=桜丘)との延長戦引き分けにもつれ込んだ粘闘を判定勝ちで制した。持ち前の勝負強さを発揮してきた両者は、最後に頂点を決める戦いで顔を合わせることとなった。試合開始も両者1本も譲ることなく、勝負の行方は延長戦へ。大会規定である時間無制限1本先取制のなかで、お互いに引けを取らない戦いぶりは時計の針と比例していくように白熱していった。体力、精神面ともに苦しい試合展開が続くなか、最後は「普通に取られてしまった」(原田)と玉置の胴膝が決まり、試合終了。「これほどに長い試合は今までになかった」と両者が振り返るように、試合時間は10分を超えるまさに激戦となった。

 昨年の大会ではベスト8のうち6人が明大と圧倒的な存在感を示したが、今大会でも5人が名を連ねるなど王者の貫禄を見せつけた。「お互い負けない気持ちを持って戦いたい」(玉置)。そのなかでも玉置と原田のライバル関係は明大の強さを映し出す鏡であった。チームはこれから後期への準備期間へと突入し、さらなるレベルアップが要求される。来たる秋、最終決戦の府立4連覇に向けて、勝負の夏を迎える。

[土屋あいり]

試合後のコメント
玉置

 「これほど長い試合は初めてでした。最後は自分の勝負強さが出せたかなと思います。同じ大学の同級生だったので、毎日学校で練習しているような感じになってしまったので、最初はすごい不安がありました。原田とはプライベートでも本当に仲が良いしですし、やはり自分のなかで永遠のライバルです。負けたくもないし、勝ちは4年間譲りたくないと思っています。コンディションは良かったです。1回戦目がやはり重要でしたし、それを難なく勝てたので、そこで体の力を一気に抜くことができたかなと思います。今日はスタミナのほうで課題が出ました。またここから取り組んでいきたいです。(来年)絶対、自分が主将になります。同級生同士はやはりライバルという存在なので、お互い負けない気持ちを持って、自分たちも、そして後輩たちにもそのように戦っていってほしいです」

原田
 「同期に負けたので悔しいしかないですね。普段の練習とかから、自分のパンチとか一番分かっているので、そこでどうやって勝つか。やっぱり気持ちで勝っていかないといけないです。今日は気持ちで負けたかなと思います。試合はほとんどスタミナ切れの状態が続いて、それでグダグダやってたのが良くなかったと思います。自分のタイプ的に攻めるところを攻めないといけなかったです。こんなに長い試合は今までにないです。めちゃくちゃきつかったですね。試合前はお互い総合選手権も決まったし、気楽にやろうって言っていたけど、どこかで絶対意識してましたね。こうして、同期と決勝の舞台で当たるのはうれしいですね。普段の練習から勝ったり負けたりで、どこかで仕掛けていかなきゃいけなかったです。玉置は気持ちが強いですね。テクニックでは自分は負けるつもりはないので。最後に足取られたときに、しんどくて普通に取られてしまって、決められてしまいました。そこで対応できなかったところで気持ちの強さが違ったかなと思いますね。もっと強くなって後期に入るので楽しみにしててください」