鈴木・林宏組が470級5位入賞! 2艇が全日本学生個選へ/関東学生個人選手権

2015.06.22
鈴木・林宏組が470級5位入賞! 2艇が全日本学生個選へ/関東学生個人選手権
 出場した3艇中2艇が全日本学生個人選手権行きを決めた。87艇中14位までに全日本への切符が与えられる関東学生個人選手権。風が吹かず2日目に予定されていたレースが全てノーレースとなる中、ピーキングに成功した鈴木颯太(商2=福岡一)・林宏卓(法2=別府青山)組が5位に入る活躍を見せた。坂隼輔(理工4=逗子開成)・檜垣和希(情コミ2=逗子開成)組も14位で全日本への出場権を手にした。

 強い気持ちでつかんだ切符だ。鈴木・林宏組は「昨年落ちている分絶対通るという気持ちづくりをしてきた」(鈴木)とメンタルの部分で今大会に照準を合わせてきた。風があまり吹かず差が出にくいレースとなる中、微風を得意とする2人はミスのないレース展開を披露。1マークでは抜け出すことができなかったが諦めず前を目指したことで逆転に成功するなど、強い気持ちと実力を発揮したことが結果となって表れた。目指すは全日本個選優勝。課題である強風を克服し上位に食い込みたいところだ。今大会5位入賞で深めた自信を胸に、全日本の舞台でも息を合わせたレースを見せる。

 2年ぶりに複数艇が全日本への出場資格を得た。昨年度は坂・井上真梨子(農4=成城学園)組が20位に入った470級。「昨年より良い順位を取りたい」(坂)と気合は十分だ。個人戦での活躍は全日本個選後に控える秋季関カレ、インカレでのチームの底上げにも直結する。まずは4艇が出場する27、28日に行われるスナイプ級の個選でも好成績を収めたい。

[谷澤優佳]

試合後のコメント
林拓郎主将(商4=逗子開成)

「(昨日のレースは)なかなか難しいレースだった。風が安定するまで時間がかかって、その中で最初のレースはスタートしたので判断を誤ったところが結構多かった。風の影響と僕らの実力で良い結果がだせなかった。波は細かい波がずっとある状態で、いつも練習しているのと違った海面で合わせるのが少し難しかった。(今日のレースは中止だったが)こういうスポーツだから、1日通して無くなるということはなかなか無いが、仕方がない。これはこれで悔しいが結果として受け止めて、次のレースに向けて頑張る。(全日本に出れないことは)悔しいがあくまで僕らは、個選じゃなくてインカレの団体で勝つことを目標にやっているから、次に向けて頑張ろうと思う。スタッフ、監督とかが変わってそこでいろいろあったが、下級生は全員雰囲気良くて、チーム全体として、いろいろこれから上から体制を変えていこうと思う。今年の最初に、1回決めたことはやり通すなど、こういう風に今年はやると決めているのがあって、今のところ100%じゃないけど、いろんな生活面であったりとかやれているから、今後もそれを継続していけば結果は出ると思っているから、みんなで真面目にやっていきたい」


「今回のレースは5レース以上するとワンカットで1番悪いレースを除外するというルールがあって、他の船は悪い順位を取るとどうせカットだからとそのレースは捨てようという考えになりがちだった。1レース目で悪い順位を取ってしまったけれど自分たちはそのレースを捨てずに1個でも順位を上げようという方針で、あまり良い順位ではなかったけれど結果的には5レース行えずカットもないということになったのでそこはよかったと思う。自分は南風の安定している時というのが得意で3、4レース目は南風の典型的な形だった。ボートスピードに関しては自信があったので、それを生かしてコース取りができたので良かった。1、2レース目の風向が安定していない時に悪い順位を取ってしまったので、そういう時に練習をするようにした方がいいかなと思う。風が安定していなかったり視野が狭くなっていて、自分と反対側の船がいい感じで来ている時にそっち方向にシフトしなければいけないはずが、ボートスピードばかりに集中してしまって周りが見えなくなっていたりもした。もともと14番でぎりぎりでも目標圏内には入っていたので、もし今日レースがあってカットが入ったらもう少し順位が上がる計算にはなっていた。(全日本は)昨年も出場していて昨年より良い順位を取りたい。また自分が全日本に行くときに明治から2艇通れたというのは初めてなので、向こうに着いてからの練習とかに生かしていければと思う。風の変わり目でのレースに弱いというのがあって、安定してからは自信のあるレースができるので、北風から南風になった時であったりという部分をコース面でより練習したい」

鈴木
「個人戦ということでペアとここを通過しないと全日本の舞台に立てないので、昨年落ちている分ここを通過点として絶対通るという気持ちづくりをしてきた。自分の中では流れが良くないと通過できないと思っていたので、1か月前から個選に向けて準備とかメンタルの部分でも気持ちをつくってきて個選にピークを持ってくることができた。それが今回通過できた理由かなと思う。練習では春からいろいろとやってきたからあまり新しいものを学ぼうという感じではなく、今持っている自分の技術を詰めていくこと。あとは自分が当たり前にできることをレース中にミスしないようにということと、一番大事にしたのがメンタルの部分で、メンタルが崩れてしまうと上にも上がれないのがヨットだと思っているので絶対勝つという流れと普段の行いを良くしてリズムよく自分たちが気持ちいい状態で臨めるようにというのは2人でかなり意識していた。2人で息を合わせたところが結構ポイント。4レースとも風も波もない状態で、風がないと87艇もいる中で差が出ないのでみんなが同じ実力の中でどう前に出るかというのが一番難しかった。自分たちのペアは風が強いよりも弱い方が自信があったので、自分たちのコンディションとしてはかなり良かった。その中でもミスがなかったのが一番大きい。1マークが悪い時はあったけれどその中でも前にという気持ちはあって逆転できたりもしたので、気持ちと自分たちの実力通りの力が出せたというのが今回良かった。今年は僕たちのペアは風がない方が安定して走っている。今日5時間くらい陸で待っていて、順位的には5位だったけれど得点差的には結構詰まっていて14位という壁は絶対に通過しないとという気持ちだった。残り1レースやってしまうとカットレースになって順位が変動してしまうので、気持ちはつくっていたけれど結果的にはノーレースになって自分たちはいい結果で終われた。ただここでレースがあっても勝てる自分たちをもっとつくっていきたい。自分たちが組んだ時から全日本個選で入賞してある程度ヨット界の顔に入っていきたいというのが目標としてある。今回関東で5位になれたというのが自信になって、これをきっかけに全日本優勝を目標に掲げてこれから気持ちをしっかりつくって落ちた人の分も頑張りたい。強風を乗りこなすようになればどっちも風強くなれるので、どんな風でも安定して上位で走れれば優勝も近いのかなと思う」