拓大に完敗で3回戦敗退/東京都夏季選手権

拓大に完敗で3回戦敗退/東京都夏季選手権
 夏季選手権3回戦でリーグ戦1部校の拓大と対戦した。同大会の前年度覇者でもある相手に序盤から高精度のシュートを浴び、第1クオーターから11点の大量リードを許す。巻き返しを試みるもリバウンドで主導権を握られ、各クオーターで着々と点差を広げられ67―106で試合終了。前期の節目ともいえる今大会は3回戦で幕を閉じた。

 スターターは松本真衣(理工2=鵬学園)、藤野希生(国際1=埼玉栄)、伴真衣香(文4=東京成徳)、北浦彩加(国際4=大津)、萱沼史織(情コミ3=埼玉栄)。

 ハイレベルなバスケットを前に圧倒された。試合開始直後10秒足らずで3Pシュートを決められると、出だしは素早い展開から積極的にシュートを打ってくる相手の勢いに押される。藤野のドライブからの得点や萱沼、北浦のアウトサイドシュートで応戦するも、段々とリードを広げられ第1クオーターで29失点した。第2クオーターも序盤こそ3連続得点で反撃の兆しを見せたが、その後は失速。イージーシュートミスも響き5分以上無得点が続く。さらには警戒していた3Pシュートを5本決められるなど前半で31―57と厳しい状況に立たされた。後半も劣勢を覆すことはず、最終スコアは67―106。昨季王者に今季初の100点ゲームを許した。

 今回の夏季選手権でリーグ戦前最後の大会が終了。今季はここまで関東トーナメント、新人戦、今大会と3大会連続で2戦目に1部校と対戦し早期敗退が続いた。大会で勝ち上がるという観点からは不運な組み合わせばかりであったが、格上との対戦を通して大きな経験を積んだ。明確になった一番の課題は「体力とスピード」(平田聡HC)。この日もリバウンドでいい位置を確保しながらの競り負けや、相手の速攻についていけずフリーでシュートを打たせてしまう場面が目立った。逆に「攻め気がある時はすごく良かった。技術に差はない」(平田HC)と振り返るように、波に乗っている時は上位校とも同等に渡り合えるだけの力があることは見せてきた。それだけに、この夏どこまで基礎を伸ばせるかが秋の明暗を分けることになりそうだ。

 チームの環境は良くなっている。「1年生の藤野と多久(文乃・情コミ1=東京成徳)が入ると雰囲気が変わる。皆が自分の力を発揮できるチームになる」(伴)とルーキーたちがチーム力を底上げ。さらに、昨年までは人数不足でできなかった5対5など、練習でも幅が広がった。「1部は強いけど、しっかり練習すればあれだけできるようになる」(伴)。初めて戦うリーグ戦2部の舞台へ、まずはここまで3大会の経験を糧に練習に打ち込んでいく。

[尾藤泰平]

試合後のコメント
平田HC

「3Pへの対応は出だしからやっていこうと話していたけど、相手のスピードについていけなくてどうしてもうまくできなかった。そこに四苦八苦して前半は厳しくなった。大妻のときも3Pを警戒していたけど、1部は確率が違った。先週はディフェンスリバウンドを頑張ってやれていたけど、あれだけいれられてしまうと苦しくなる。ディフェンスリバウンドを取れている時間は良かった。あと攻め気があるときはすごく良かった。本当はディフェンスからリズムをつくるんだろうけど、オフェンスが良くなるとディフェンスも良くなるっていうのはあると思う。後は大きいのが出てきたら簡単にやられてしまっていたけどもっと外に出したりしていかないといけなかった。今日で前期は一段落。1部のすごさ、違いは分かったので夏でどれだけ埋めるか。体力とスピードが大きく負けているけど技術に差はない。体力とスピードを夏でつけて、2部には1部と差のないチームもあるので、何よりケガなくっていうのをリーグ戦の間は大事にしたいので、そのためにも体力が必要」

北浦
「今日は全体的に攻め気で、攻めることができていい雰囲気だった。ただ、3Pシュートを連続で打たれたり、自分が特にそうだったがマッチアップが遅くなったり、コミュニケーションが取れなかったりして穴を作ってしまった。そういったところで自分たちで自分たちの首を絞めていたところはあった。でも1部を相手に胸を借りるつもりで、思い切りできてよかった。身長も相手の方が高いがオフェンスリバウンドに飛び込んでいけたのはよかった。リバウンドは練習からスクリーンアウトを徹底している。ディフェンスリバウンドを取るにはオフェンスリバウンドができていないといけないので、練習から意識付けてやっている。イージーミスが続くことが前期の試合では多かった。そこができれば点が詰められる。先週の試合でもイージーシュートを外したりしてしまったので、リーグ戦は「ここ」というところをしっかり決めて、一本一本を大切にしていきたい」


「大妻女大戦前から3ポイントの対策をしていて今回も引き続き3ポイント打つチームってわかっていたからチェックしようという考えはあったけど、前回のは2部の速さでやっていて1部となるとスピードの面で違う。打つタイミングが速くて自分たちのチェックじゃまだまだなんだと思った。1試合通してそれを改善できずに終わった。リバウンドの対策もやってきたけど全員がアウトしないと駄目だった。1人がやってないとその隙にやられてしまった。(当たり負けることは)1部だから仕方がないという気持ちでは駄目だと思う。あれが普通だと思ってやっていかないと2部でも戦えない。今日はディフェンスリバウンドでアウトしていても逆に押され負けていた。1年生のスピードのある藤野と多久が入ると雰囲気が変わる。前まで萱沼が得点源だったけどあの2人が入るだけで皆が良い感じで自分の力を発揮できるチームになる。(キャプテンがいなくても)個々で声を出そうと練習している。ただガードの部分で2年生の子たちとキャプテンとで試合の作り方がまだまだな部分もある。誰が出ていても同じ明大のカラーで、同じ力で戦っていかないと。(秋のリーグ戦は)3部にいた頃は、最初は格下と戦って自分たちの調子をだんだんと上げていくことができたけど、今年から2部に上がるから出だしからしっかりやっていかないと負け続けてしまう。リバウンドやルーズボールであったり課題はいっぱいある。少しミスしてしまうと私たちのチームは落ちてしまう傾向がある。そこの部分で4年生がしっかり引っ張っていかなければいけない立場だし、後輩がミスしてもカバーしなければならない。当然のことだけどそういう面がまだ甘い。練習はチームの人数が増えたことで色々な練習ができるようになった。前は5対5の練習とか全然できなかった。毎日の練習が意味のあるものになっている。1人も欠けてはいけないので怪我なくやっていきたい。1部は強いけど、私たちもしっかり練習すればあれだけできるようになると思うから頑張りたい」

藤野
「3Pをたくさん打たれてしまったのと、その後のリバウンドが取れていなくて、そこでの失点が多かった。今日は相手に対してどうこうではなくて、攻め気であったり自分たちがどうするかという試合だった。シュートまではいけても、イージーシュートを決め切ることができなかったので、そこができていればもうちょっと違う展開にできたかなと思う。攻め気についてはもっと出せても良かったけどそこそこという感じ。(拓大との差は)1番はシュート力。それから相手はパスを出した後にすぐ走っていたのがすごいと感じた。リバウンドについては全員がアウトできていなかった。中の人が一生懸命アウトしているのに自分が見ているだけでいてしまったりすることが多かったのが良くなかった。ただ取りにいくのではなくて、まず相手を抑えることを意識していくようにしたい。自分はドライブが得意なのでそこを見せようという思いはあった。何本か決められたのは良かった。リーグ戦までにはまずイージーシュートの精度をもっと上げて、チームに貢献できるようにしていきたい」