藤山、2年連続出場も悔しい初戦敗退/全日本選抜選手権

2015.06.19
 日本代表クラスの選手相手に手も足も出なかった。リオ五輪代表選考会を兼ねた今年の全日本選抜選手権。2年連続出場となった藤山徳馬(営4=池田)は初戦で昨年度優勝の鈴木(岐阜工高職員)と対戦。開始から思うように組ませてもらえずペースを握られ、結果はテクニカルフォールで敗戦となった。今年最初の大舞台は厳しいものとなった。
 
「何もできなかった」(藤山)。藤山の初戦の相手は昨年度チャンピオンであり世界選手権代表の鈴木。テクニックで上回る相手に開始から肩を取られ、思うように動くことができなかった。持ち味の飛び込みタックルも出せずアタックを仕掛けることすら許されなかった。ペースを握られた藤山はそのままじわじわと相手にポイントを献上。結果6分持たずして0―13とテクニカルフォールで敗北を喫した。
 悔しさを胸にラストインカレに挑む。今年の大きな目標に8月のインカレを掲げる藤山。昨年は4回戦敗退でベスト8とあと一歩のところで入賞を逃した。それだけに「表彰台には上がりたい」(藤山)と上位進出に懸ける思いは強い。勝機ももちろんある。今回の全日本の舞台では「技の精度のところに差がある」(藤山)と痛感。得意の飛び込みタックルを出せれば試合を優位に運べるため、そこに持ち込むまでの組み手を磨けば勝利はより決定的なものとなる。「相手を自分で動かしながら、一番近い位置でタックルに入れるようにしたい」(藤山)。重量級のエースが有終の美を飾るべく、今回の敗戦も糧とし、力とする。
 大会最終日、21日には今大会初出場となる大山博貴(営3=仙台育英)が登場。躍進を続ける大山が全日本の選手にどこまで食らい付けるか注目だ。
[小田切健太郎]

試合後のコメント
藤山

「今日の調子は普通だった。相手が本当に強かった。手も足も出ない感じ。ずっと肩のところに腕をかけられていて、それが全然外れなくて。タックルも入ろうと思っていたけれどそこで全部止められていた。動かしてもらえず何もできなかった。全日本級の選手との差は技の精度のところ。基本に忠実な方が絶対強い。今年は就職活動もあり例年より練習できていない。その中でもインカレでは表彰台には上がりたいと思っている。自分は基本飛び込みタックラーなので、もっと組み手をして相手を自分で動かしながら一番近い位置でタックルに入れるようにしたい」