男子エペ、女子フルーレ共に来季は2部へ/関東学生リーグ戦1部2部入替戦

2015.06.16
 男子エペ、女子フルーレ共に勝利を挙げることはできず、来年度は2部で戦うこととなった。女子は昇格を、男子は残留を懸けて臨んだ今回の入替戦。女子フルーレは早大相手に21―45と完敗し、2部残留となった。男子エペは中大との接戦で敗北し、悔しい2部降格となった。

[男子エペ]
 接戦を制することができず敗北した。相手の中大は昨年度のインカレでベスト4に入る強豪。厳しい戦いになることは予想されていたが、最後の最後で粘り切れなかった。試合は一進一退の攻防で、点差も最高で3点という程の接戦だった。序盤は3人目の沖本拓郎(政経4=柏陵)の時点で15-13とリードしていたが、続く佐伯恒星(政経3=鶯谷)で追いつかれた。その後もリードはするものの「同時突きになることが多く、シングルを取るイメージが付き切れていなかった」(坂野守洸主将・法4=清風)と点差を広げることはできず。そして最後の坂野で44-44と1本勝負となるが、取り切れずあえなく敗北。「個人的なキャリアについては相手の方が上だったが、明治はチーム力が武器のためチーム力対個の力というような感じだった。最後は個の力が少し及ばなかったため、あと1点が取れずに個の力で突き放された」と長尾康司助監督は苦い表情を浮かべた。今回の入替戦で2部降格が決まったがそのメンバーには4年生が2人いたため、残る佐伯と他のメンバーはそれを補っていかないといけない。来季はさらに厳しい戦いになると思われるが、「来年の2部の優勝に向けて頑張っていきたい」と佐伯は意気込んだ。

[女子フルーレ]

 序盤から相手のペースだった。明大は専門の選手が山岡珠子(政経4=鳥羽)しかおらず、またエペが専門の奥村美咲(理工3=北陸)と古俣潮里(政経2=新潟)はほとんどフルーレを練習しないまま臨んだ。対する早大はリーグ戦に主力選手が出ていなかったため1部最下位となった実力校。序盤からかなりの差をつけられ、3人目の奥村の時点で6-15と離された。その後も専門外である古俣が一時は13-20まで粘るが、最後は8ポイント連続で挙げられ21-45と完敗。日本代表選手が戻ってきた昨年度インカレ4位の強豪を相手に、かなりの実力差が出た試合となった。「相手は自分たちよりも明らかに格上だったため慎重に臨む気持ちもあったし、それでも勝ちたいという気持ちも強かった」と山岡。来季は今季と同じく2部での戦いになるが、山岡が卒業してしまうためフルーレ専門の選手がいなくなってしまう。チーム一丸となってまた1部を狙えるよう期待したい。

 男子エペ、女子フルーレ共に来季は2部で戦うことが決まった。今シーズンのリーグ戦はこれで終了したがシーズンはまだまだ終わりではない。秋には関カレ、そしてインカレがあり、その先には全日本選手権もある。今回の敗北をバネに、秋の大会に向け個々の力、そしてチーム力に磨きをかける。

[石塚真維]

試合後のコメント
長尾助監督
「言葉が見つからない。リーグ戦の結果が出た時点で今日の入替戦が決まったから、その後から今日に向けた練習を選手にはしてもらって、直接見ることはなかったのだが女子フルーレに関して言えば、早稲田のエースの子がリーグ戦出てなくて日本代表の選手だということは分かっていたので、相当厳しく胸を借りるに近い状況になるかなとは思っていた。1年生だから付け入る隙はあるかなと思ったが、冷静に試合を運ばれて大番狂わせをすることはできなかった。男子エペは、中央大学は昨年のインカレでベスト4に入っていて、今日は調子が悪かったが昨年のインカレのチャンピオンが一人いるから、これも厳しい戦いになるかなと思っていた。だが、勝負というのはやってみないとわからないし、うちのチームは穴がない。大きなストロングポイントというか、4番バッターはいないが穴もない。だから気持ちで試合を終始リードできれば良い試合ができるかなと思っていて、最後までそういう展開にいったのだが最後に勝利の女神が微笑まなかった。結果としては、非常に悔しくて残念。女子フルーレはスコアを見ればこういう結果も片方ではあるかなと、向こうが冷静な試合運びをしてくればこうなるかなと思うし実力の差が出た。奥村はほとんどフルーレをやってないから、そういう点ではハンディキャップがあって落ち着いた試合をされてしまったかなと思う。男子エペは個人的なキャリアについては相手の方が上だけどうちはチームとして戦うことができて、結果が最後向こうに勝利が転がり込んだということでチーム力対個の力というような感じだった。個の力に少し及ばなかった。昔から明治は団体戦に強いという伝統があるクラブだが、あと一本とれていればそれが結果としてうちは強いと言えた。それで取れなかったのが、そこまでが精一杯だったのかな。個の力で最後は突き放された」

坂野主将
「正直あまり整理がつかない。試合前に中大のビデオとかを見て、相手の弱点とか癖を全部見抜いていたので、前の二人の時は、相手を見ずにやることを決めていたので、それが結構きれいにはまったのですぐにリードができた。3人目の時にやることは決まっていたが、その決まっていたことが確定的ではなくて同時突きになることが多かった。それでシングルを取るイメージが付き切れていなかったという反省点はある。今日は自分がトータルマイナスしたら絶対勝てないので全員に勝とうと思っていた。練習の時は自分は元々アタックが得意ではないので、アタックを主体に戦うことはあまりしたくはないがそうせざるをえない状況が出てくるとは思っていたので、それについては練習していたのだが最後勝ちきれなかった。秋はほぼ個人戦なので、個人戦は自分の思うがままに自分が戦いやすいようにやっていきたい。団体戦では最低でもトータルでプラス5はできるように、もっと確実に取れるものを増やしていこうかなと思っているが、試合が終わったばかりでまだ分からない」

山岡
「今日は全然ダメだなと思う。1回り目は結構動けたが、2回り目に入った時に結構足も動かなくなってしまって、負けた敗因かなと思う。チーム全体としてもあまりつかめなくて、常に相手のリードで試合が進んでいたが、古俣が2回り目でも結構プラスで帰ってきてくれたにもかかわらず、自分がそこでつなげられなかったのが大きな敗因だと思った。相手は、自分たちよりも明らか格上で、3人ともフルーレ陣がそろっていて、かつエースの1年の子が日本代表で何度も勝っているような強い選手だったので、慎重に臨む気持ちもあったしそれでも勝ちたいなという気持ちも強かった。2回り目の時は勝ちたいという気持ちが強すぎて逆に自分にとって、最後回りよりも2番手3番手の方で点数を稼がなきゃという意識が強すぎた。また古俣が取ってきてくれたからというのもあったので駆け引きも何もできない状態で戦ってしまったのだが、臨む時も気負って臨むというよりは挑戦者の気持ちで臨んだ。早大はアタックが速くて、下がり遅れたら絶対負けると思っていた。フルーレを練習しているのは女子で自分だけなので、男子と練習する中でも、アタックはなるべく足で切ったりとか、前で対処しないようにしっかり下がるところは下がる、剣で対処するところは対処するといった区別をつけるように心がけて、かつ下がり遅れない練習をしようとは思っていた。でも2回り目のところから出遅れがすごく多くて、足ではなく手に頼ってしまった。相手の3番手に全体的にプラスで抑えられたのは良かった。やはり自分たちにとっても相手にとっても3番手は取りに行くところなので、そこでもっと点数を離せればもっとよかった。負けている時こそ常に笑顔でと思っているのに、チームの中で自分自身が一番楽しめていなかった。2番手に対してはみんな読まれているというか、相手の方が上だなと思ったので、そこが3人の反省点かなと思う」

佐伯
「団体戦でのつなぎ役として途中危なかったけれど、最後はプラスで回すことができた、ただ個人として考えると内容的にはあまりよくなかったので、個人のプレーをもっと良くしなくてはいけないと感じた。1試合目はまだよかったけれど2試合目で相手の3番手と当たる時に、そこでもっと自分でプラスにできたらいいと思う。最後の試合も同じことでやられることが多かったので、それがなかったらもうちょっと楽に試合ができたのではと感じた。流れは悪くはなかったと思うけれど勝ち切れなかった。負けは負けなので、あまり良くはないと思う。来年はエペは2部で自分がエペの1番上になるけれど、まず2部で優勝しないと1部の入替戦にはいけないので、来年の2部の優勝に向けて頑張っていきたい」

奥村
「フルーレは全然練習してなくてエペっぽくと思ってやったのだが、相手は強くかつ冷静だったので、なかなか上手くできなかったのが、チームに対しても応援してくださっている人にも申し訳なく思う。もう少しフレーズを取ったら、攻めの体勢を取れたり、ちゅうちょして何かをやるとほとんど自分がフレーズない時にいっているので、ちゅうちょしていくなら思いっきりいった方が良かったなと思う。来年から山岡先輩はいなくなって今のところエペ陣しかいなくなるので、来年は一番年上として力はないがやっていけるようにフレーズとかをしっかりして、アタックとかをできるようにしたいと思う。チームとして今日は、特にガチガチになるとかではなくできたと思う。向こうにはナショナルチームの1年生がいて、逆にこっちにはフルーレ陣も一人で臨む側という状況からも思いっきりやっていこうとやったので思いっきり楽しくできたと思う。エペ陣は、相手が嫌がるようなことをしていこうという方針で臨んだ。来シーズンはもうエペ陣しかいなくて2部でも慶應に強い子がいるので厳しいとは思うが、エペも頑張りたいのでエペに影響しないでケガもしないように頑張っていきたい。関カレに向けてはほとんどエペしか練習しないと思うが、フルーレも団体で出ると思うので山岡先輩とやるフルーレは数少ないと思うし、良い思い出が作れるように足を引っ張らないように頑張っていきたいと思っている」

古俣
「やっぱり相手は強かったという感じ。私はフルーレを今から1、2か月やったところでナショナルチームや名前の通った子もいる相手に勝てないと思って、ユニバーシアードがあったというのもあってずっとエペをしていた。それで相手をかく乱して動揺したところでアタックを重ねていこうと思っていたけれど、相手はナショナルチームはだてじゃないという感じだった。揺さぶっても揺さぶっても動揺してくれなくて冷静に対応されてしまった。私のできることはやろうとしたけれど相手が上手だった。奥村先輩も本種目ではない種目でやってくれて、珠子先輩(山岡)は自分なりのフェンシングを、と全力でぶつかれたと思う。相手に委縮して何もできなかったというよりも、全力でぶつかろうとしたけれど相手が強すぎて何もさせてもらえなかった。それはこっちと向こうの実力の差だと思う。あれができなかったというより自力が違う感じ。やる前は早稲田と言えども、狩野愛巳ちゃん(早大)はすごい強い子だけれど団体は一人でやるものではないし何か付け入る隙はあるだろうと思っていたけれど、その前に向こうにやられてしまった。うまくそれに付け入るだけの実力がなかった。早稲田のプライドとか1部に落ちないというものに対抗するだけの気持ちの強さはなかったのかなと思う」