
専大に2−1で逆転勝利!リーグ戦8試合ぶりの白星飾る/関東大学1部リーグ戦
劇的な逆転ゴールだった。後半20分に髙橋諒(文4=国見)が左サイドでドリブル突破。低いクロスにニアへ走り込んだ木戸がダイビングヘッドで合わせると相手GK・福島は反応できずゴールネットへ吸い込まれた。「本当に最高のボールで、あとは飛び込んで押し込むだけだった」と木戸。アシストした髙橋も「今年のチームはサイドから攻めるというのがコンセプト」の言葉通りサイドから相手を崩す理想的なものだった。今リーグ戦、1試合1失点以上していない堅守を誇る専大相手での逆転の2得点目は選手に大きな自信を与えた。その後は専大の猛攻を受けるも、チーム全体で体を張って粘り強い守備を見せた。試合終了のホイッスルが鳴ると、何人もの選手が倒れこむほどの運動量で勝ち星をつかみ取った。
最高のタイミングでの同点弾だった。後半開始早々の2分に右サイドに展開した和泉からのスルーパスに反応した小谷が抜け出すと見事コースを突いたシュートでゴール。「(後半の攻撃の)1個目であの得点ができたのが良かった」(和泉竜司主将・政経4=市立船橋)と、この得点で後半はペースを完全につかんだ。前半は横パスやバックパスなどが多く、シュートで終えられなかったが、ハーフタイムに「守備の確認と、攻撃のポイントについて細かい指示を出した」と栗田大輔監督。それがカギとなって縦への意識が改善し同点弾につながった。後半開始の早い時間帯と前半の嫌な流れを切り替えるためには最高のタイミングだった。今リーグ戦では先制されるとチームが下を向き、うまく切り替えることができていなかったが、今試合では失点にも動揺せず落ち着いて前半をプレーした上でハーフタイムをうまく活用し小谷がゴールすることで切り替えに成功。「チームが成長できた」と試合後には栗田監督もうれしさを見せた。
「とりあえずほっとしている」(和泉)。アミノ杯での無失点優勝をきっかけに、リーグ戦での悪い流れを完全に断ち切った。「今年度を占う意味で大きな位置付けであるとチームとして認識した上で臨んだ」(栗田監督)と今節。先制点を許す苦しい展開ながらも、逆転勝ちを収めた意味合いは、勝ち点3以上のものだ。「後半みたいなサッカーを前半から自分たちでつくっていければ、もっともっといいチームになる」(和泉)と確実に選手たちも手応えをつかんだ。日程は未発表だが、これから始まる天皇杯予選と総理大臣杯に勢いを切らさずに臨む。
[渡邊弘基]
試合後のコメント
栗田大輔監督
「アミノバイタルカップを優勝して、リーグ戦もその前まで勝ち星がない中だったので、今年度を占う意味で大きな位置付けであるとチームとして認識した上で臨んだ。先制点は取られたけど、チーム全体として2-1という形で勝ち切れたのは意義がある。前半が終わって話したのは、守備の確認と、攻撃のポイントについて細かい指示を出した。その指示の通りに小谷が入り込んでくれて、得点が生まれたのは大きかった。いわゆる、インサイドハーフを取りながら前で受けて、専修の早いプレスに対して、相手を見ながらしっかり裏を取ったり、攻撃でリズムを取って外したりすることを意識させた。そこから2点目も矢印がみんなゴールに向いていたので、非常に良かった。展開的には非常に早い展開のゲームになって、運動量を求められたゲームになった。いずれどこかで落ち着かせないと、最後に疲れてくるのは感じていた。(失点から立て直せたこと)本来、明治は個々の力を持っているので、そこをやっぱりどれだけ出し切れるか、みんなが自信を持ってやれるかかが大きいと思うので、アミノバイタルカップで優勝したのは、いい意味で自信につながっている。もちろんきっかけにはなっていると思う。精神的に自信がついたのもそうだけど、やるサッカー自体はずっと同じことを言ってきた中で、みんなの矢印が同じ方向に向き始めている。そこで失点をしないというのがついてきている。いい守備からいい攻撃へと入って得点がうまれている。ゴールから見ろというのは言っている。(前期リーグを振り返って)チームが成長できた、そういうもの。学生スポーツだから、もちろん勝ち続けることも大事なことだけど、このチームが1年間成長できる要素をすごく持った前期リーグ戦だったなと。負けがこんで、前期が終わるのと、最後勝ってリーグ戦を良い状態で後期迎えられるのは全然違うと思うので、苦しい時期もあったけど、選手がみんな前を向いて、頑張ってくれたと評価している。でももっとタフにならないといけないし、走れるようにならないといけない。個人が持っている可能性をもっともっと引き出していきたいなと思う」
和泉
「 前半、受け身になってというか、消極的になってしまい自分たちサッカーができなかった。その中で失点もしてしまったので、良くない雰囲気はあったけど、後半はもう一回前向きに走れた。そういう声掛けもして、早い段階で点が取れたので、すごい自分たちで前向きに、自分たちのペースでできた。最後は少し、1点差のああいう時間帯で押し込まれて守備というのもあったけど、最後はみんな体張って守れた。7試合勝てていなかったので、とりあえずほっとしている。負けたり引き分けだったら天皇杯の予選も来週末にあったり、大変だった。本当にアミノバイタルカップでいい結果が出て、次のリーグ戦で重要なとこだったので、また自分たちの自信にできるのではないかなと。アミノバイタルでここ5試合失点がなかったので、ただ5試合失点がなかったからこそ、失点は絶対にハプニングや相手のいいシュートで出てしまうのは仕方ないので、そこを引きずらずにやれたというのは、7試合勝てていなかった中で、この試合の良かった部分かなと。(前半終わって話したこと)前に出して、前に走ること。相手が前からプレスかけてきたというのもあって、運動量だったりプレーの選択が横だったり後ろなのがすごい多かったので、それじゃ相手も怖くないし、やっぱりもう一回ゴールから考えて、ミスしてもいいから、前からどんどん積極的に自分たちで決断してやろうというのは、コーチからも選手からも出ていたので、そういった意味では本当に1個目であの得点ができたのが良かった。ああいう狭いスペースでも技術があるので、プレーできるのはコタ(小谷)の強みでもあるので、本当によく決めてくれた。(福島について)今季のリーグでは2失点以上していないので、専修はあの順位にいながらもあの失点数なので、そのチームから2点取れたのは自信になる。今年11試合あって無得点だったのは多分国士の試合だけだし、得点という部分に関しては、強みだし、今年は取れるという自信もある。だからこそ、1点失点したぐらいで動揺もしたり、プレーが変わるというのはないので、みんながぶれずに失点したとしても、やることを変えずにできる。後半みたいなサッカーを前半から自分たちでつくっていければ、もっともっといいチームになるかなと思う。今日は前半が良くなくて、ああやって後半から変われたのがよかった。それが前半から出来ていれば楽だった。もっと楽な試合だったり、納得のできる試合ができると思うので、そこは大臣杯だったり、天皇杯予選にしっかり生かしたい。どうすれば、前半からいいサッカーが出来るのかというのを、全員でしっかり意識していければいい。やっぱり前につけて、前に走ることが大事。バックパスだったりじゃなくて、ミスしてもいいから、前につけて前に走る。全員が裏だったり、つながりを持ってという部分が1番大事かなと思う。本当に1番はみんなが足を動かすこと。止まって受けるんじゃなくて、動きながら、どんどんスペースに走ったり動くというのが大事だなと感じる。それどのポジションの人にも言えると思うので、しっかりそういう部分は、どうすれば自分たちのサッカーが出来るのかとか話し合っていきたい。後半は守備もはまっていたし、前からいけていた。前からいくとCBが蹴ってきて、自分たちのCBなどの対応もよくて、お互いコミュニケーションを取って、やるべきことをやれたかなと思う」
小谷
「(自身の得点を振り返って)竜司から良いパスが来て、シュートを打つのはあのタイミングしかなかったと思うし、時間帯も早かったし、そこでしっかり決められたというのはチームが勢いに乗る良いきっかけになれたのかなって思う。(理想の崩し方は出来たか)前半はパスを繋いでいる中で、ゴール前までは行けていたのけど、そこの精度であったり最後シュートに持っていけなかったというのは課題となった。後半はそれが少し改善されてペナルティエリアに侵入できたり、しっかりシュートを打つことが出来ていたので逆転できたのだと思う。(サイドから走りこむことが多かった)明治はサイド攻撃を徹底してやろうというのはチームとして話していることなので、必然なことだと思う。(縦パスの増加)ゴールに向かうという単純なところというのをハーフタイムに修正した結果、縦パスが増えてどんどんゴールへ向かってきてくれたのでそれがしっかり前半からでも出来るように修正して次に繋げたい。(自身の良さは出せたか)前半からも相手のギャップだったりインサイドハーフを取っていたけど、相手の間を取ってそこから前向いてというプレーは出来ていたので自分の良さは出せていた。(アミノ優勝を踏まえたリーグの振り返り)アミノバイタル優勝できたというのは一つチームが良い方向に向かうきっかけになったと思うけど、リーグ戦では7戦勝っていなかった事実もあるしそこを真摯に受け止めてチーム全体として今日前期最終節に調整してできたというのがしっかりと勝てた要因だと思う」
髙橋
「前半の入りに攻められてアミノバイタルで失点してない中、今日1失点してしまって厳しい試合になったけど、後半、自分たちのリズムでサッカーができて、逆転できたっていうのは大きいと思う(小谷の得点は)早い時間に同点ゴールを決めたっていうことでチームとしても余裕というか落ち着いてサッカーをすることができるようになったので大きいと思います。(逆転ゴールのアシストのシーンは)今年のチームはサイドから攻めるっていうのがコンセプトにあって、できればサイドからクロス上げて決めるっていうのが一番簡単で理想的な攻めだと思うので、その点で今日のあのゴールっていうのは練習してきたままに決められたっていうのは大きかった。 アミノバイタルで全試合無失点で粘り強い守備、泥臭い守備っていうのができていて、攻められても守れる自信っていうのがあるので冷静に対応できたし、専大の攻めも想定内だった。 7戦勝利なしでアミノバイタルで優勝して、今日勝利したということで、これからある総理大臣杯や後期のリーグ戦で自分たちも波に乗れると思うので、今日の勝ちっていうのはすごい大きいと思います。」
服部
(一失点後の切り替え)アミノバイタルが終わってリーグ戦始まる前にアミノは無失点だったけど、仮に一失点したとしても最終的にチームが勝っていればいいとDF陣で話し合っていた。そういうモチベーションでやっていたから、1失点したのは悔しいけど、最終的にチームが勝てたので特に問題はないと思う。(2得点後の切り替え )2ー1という状況なので向こうが攻めてくるのは必然だけど、まあしっかり守備の練習してるので、DFラインとボランチとFWのラインをしっかり縮めて跳ね返してセカンドボールを拾うといういつもやっている三原則を徹底してやりました。(縦へのパスが多かったことについて)前半は横パスやバックパスが多かったからハーフタイムにビビらないでしっかり前を狙っていこうとしっかり話し合ってやりました。(リーグ戦を振り返って)7試合勝ちなしという苦しい時期もあったけど、アミノバイタル優勝を経て、こうやってリーグ戦で勝つことができて良い前期の締めができた」
室屋
「(試合展開を振り返って)この前まではなかなか勝てない時期は先制されたらチームとしては沈んでしまっていたけど、今回はそこで沈まなかったというのが大きかった。後半の早い時間に小谷君が同点弾を決めてくれたのでそこでチームがすごく勢いづいたので良かったと思う。(1失点後の切り替え)とにかく落ち込まず焦らないで自分たちのやることを徹底した。守備のところでも2失点目を取られなかったし大きかった。 (2得点後の守備)全員が体を張れたし4バックだけでなく全員がハードワークをして打たせなかったのは良かった。アミノバイタルカップでもそういうこと続けていたからリーグ戦でも発揮できたのも良かった。(アミノを踏まえて今試合を振り返って)専修大学はとても良いチームだし、実際に今日対戦してみて強いチームだと思ったけど、その中で自分たちの良さというものを出せた。またアミノバイタルカップでは無失点で優勝することができたのだけど、失点しても焦らずにしっかり逆転したのはチームとして成長していると実感できる試合だったので後期に向けて良い終わり方ができた」
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