入替戦でのカード再び 大妻女大に勝利/東京都夏季選手権

入替戦でのカード再び 大妻女大に勝利/東京都夏季選手権
 初戦突破を決めた。秋リーグ前の最後の大会となる東京都夏季選手権。対戦相手は昨年入替戦で白熱した戦いを繰り広げた大妻女大だ。前半はお互いの一進一退の攻防により42―40で折り返す。第3クオーターからは冴えてきた速攻と取りこぼさないフリースローで徐々に明大ペースへ。最終的には98点と大量得点で勝利し来週の拓大戦に弾みをつけた。

安定したプレーで点を稼いだ萱沼<
安定したプレーで得点を稼いだ萱沼

 スターターは橋本みなみ(商2=県立柏)、藤野希生(国際1=埼玉栄)、伴真衣香(文4=東京成徳)、北浦彩加(国際4=大津)、萱沼史織(情コミ3=埼玉栄)。

 第3クオーター終盤に明大が目覚めた。残り1分半、素早いパスが繋がり橋本のシュートで得点する。その数秒後に伴は相手ボールをカットするとそのまま1人で持ち込みジャンプシュート。続く萱沼と北浦の速攻で連取した。第3クオーター残り2分を切ってから4連続得点で一気に勝機をつかんだ。
 終盤こそ猛攻を見せた第3クオーターだったが主導権を握れない展開だった。リバウンドを取ることで流れこそ渡さないものの、相次ぐターンオーバーから失点を許す。そんな苦しい時間の中、点を重ねるチャンスはフリースローだった。このクオーターで6本のフリースローを得た萱沼は「ファールしてくるチームだから、チャンスがあったら絶対決めたいと思っていた」と6本すべて成功。堅実なプレーで明大に火をつけ、ゴールラッシュを生み出した。

 対策と対応力が結果につながった。「相手のやることは去年で分かっていた」(萱沼)と昨年の入替戦での対策が今年もまた実を結んだ。新人戦が終わって1週間と短い練習期間だったが、3Pを積極的に打ってくるプレースタイルを想定して練習に打ち込むことで相手を自由にさせなかった。また前半苦しんだボール運びの修正に成功したことも勝因だ。前半は「ドリブルでつなごうとしてしまい相手の思うつぼだった」(萱沼)と無理にドライブを試み、相手の当たりに負けてスティールされるなど思うようなプレーができなかった。そこで後半からはパスをつなぐことを重視。当たりを回避し速攻に持ち込んだ。「出だしで当たられてバタバタしたが、何とか対応はできた」と平田聡HCも及第点をつけた。

 次戦は1部リーグ校であり昨年の夏季選手権を制覇した拓大だが「対等にやれる相手」(伴)と挑戦者は強気。「名前で意識する部分があるけど自分たちのプレーをやりたい」(萱沼)と強豪相手にも落ち着いて臨むつもりだ。新人戦を終えた1年生も加わり本格的に始動した新チーム、快進撃となるか。

[田中愛]

試合後のコメント
平田HC

「まずはケガがなくて良かった。手も足もだいぶやられていたみたいなんで。当たってくるというのは分っていたが、後半くらいからかと思っていた。出だしで当たられてバタバタしたので1回目は早いタイムアウトになってしまったが、まあ何とか対応はできたかなという感じ。ただ、リバウンドを取ったあとなどバックコートからボールを運ぶのに時間が掛かりすぎて毎回8秒近くかかっていたので、そこは修正しなくてはいけない。(川副の代役は)2年生にやらせていきたいと思い、今日もある程度使ってみた。まあまあやってくれているけど、もっと速くボールを運べるようになってほしいという感じ。相手はとにかく3Pを打ってくるということで、いかに相手の形で打たせないかが今日の一番のポイントだった。まあまあつけてはいたと思う。ただどんなに落としても相手は3Pを打ってきたので、選手たちもどこまでつけばいいか迷いはあったと思う。そのあたりが、失点が続いたところの要因だった。(入替戦ぶりだったが)相手がイージーミスをしてくれたおかげで助かったところも多かった。普通にやれば勝てるだけの力は持っているけど、どうしても当たり弱いところがある。そのことは分かってはいるが、どうもうまくやれていない部分も多いので、これもまた秋までの課題。今度は強いチームなので、いつもの自分たちのテーマである『簡単なプレーをさせない』ことをどれだけやれるか。今年は1部と当たる機会が多いので、いい勉強になっている。後半につながるような試合にしたい」


「入りがみんな気合い入っていて入替戦で当たった相手だし自分は絶対に負けたくないと思っていたので1、2ピリの入りが入替戦の3ピリみたいな感じでそれがよみがえってきたりしてほとんどが自分のミスだったかなと思う。でもそこで1本ケイとかリコが流れつくってくれて下級生のリバウンドだったりで今日は1、2、3年生に助けられた試合だった。自分が後輩たちに頼り過ぎている分もあって、もうちょっと自分がしっかりやらなきゃいけないなと思ったりもした。みんながうまいから一人一人の力が強いチームなので誰が出ても強いと思うし、今日も私が最初あんまりシュートが入らなかったときにそこを補ってくれる子たちが増えて、自分がドライブして引き寄せてみんなに打たせるっていうことが今年すごい多くなった。(川副が不在だが)それほど穴っていうわけではなくて、みんな同じ力を持っていてただ経験だけが違うだけなので、そういう部分ではリコとケイにはいい経験になったんじゃないかなと思う。新人戦終わって全員合わさって練習するときに2人が全然変わっていて、今までは声出さなくて静かな子たちだったんですけど新人戦を機に練習中でもすごい声出すようになったし経験させると変わるんだなと思った。なのでもっともっと来週の拓殖とやるし経験を積ませればもっと面白い子たちになるんじゃないかなと思った。1年生が合流して3カ月くらいにしかなってないけどすぐ溶け込んでくれてバランスの良いチームになった。あとはケガなくリーグを迎えられれば絶対上位チームにも対等に戦えるチームになってくるんじゃないかなと思う。去年までは100点ゲームされてた相手にも今年入ってからは全然戦える相手になってきたし1部となかなか練習試合は組めなくてこういうときにしかできないので1部にあたって得るものは大きい。全部挑戦者として臨める。そういう気持ちの部分でリーグ戦までにあげていかなきゃいけないと思う。一人一人がそのポジションごとに仕事ができるようになった。コウは他の人たちがシュート打ったら絶対下に構えててくれて安心感のあるプレーヤーになったし、2年生もボールを運ばなきゃいけいないという気持ちが1年生の時に比べたら強くなったと思う。(川副の代わりは)やっぱり試合のつくり方がまだまだなのでちょっと頼りないところもある。チームがぐちゃぐちゃってなったときにガードの子たちも一緒になっちゃっていて、自分から声掛けるってところがまだなので。まだ自分が声掛けてからやるって感じなのでもうちょっと試合の流れを感じてつくってほしい。でもケイとかがガードになるとスピード感があって自分のシュートもある子なのでそこで引き寄せてくれてノーマークで打てたりとかフォワードとしては楽な部分がある。(相手のプレスは)私たちの弱みを知っているのでくるかなと思っていたらやっぱりきた。でも1回自分たちがミスするとみんな学べる子たちなので助かった。オフェンスでシュートまでいっても落としちゃっていて決めるべきシュートを外しちゃっていたのでそれが3ピリでは決まり始めたので、やっと自分たちのプレーができるようになって、そのオフェンスの流れからディフェンスも守れるようになった。それを1ピリからやらなきゃいけない。やっぱりいつも出だしがチームの課題としてあるので来週は拓殖だが対等にやれる相手だと思うので勝ちにいきたい。今週は3Pを打たれないようにするというのを徹底していたんですけど来週は、今日リバウンドで勝てたので最後自分たちのものにできたのでリバウンドの部分だったりをしっかりやりたい。自分的には1部と試合やれるの楽しいので今日みたいに楽しんでやれればいいなと思う」

萱沼
「前半はもっと落ち着けば良いのはわかったけど焦っていた。パスで繋げばもっと良い試合運びができたのにドリブルで繋ごうとしてしまい相手の思うつぼだった。力が入りすぎて崩れながらシュートとか多かった。後半は普通に落ち着いてプレーできたので前半からこうしておけば良かった。相手がファールしてくるチームって分かっていたからフリースローのチャンスがあったら絶対決めたいと思っていた。相手は3Pを決めて流れをつくって私たちを煽るスタイルだから絶対3Pを絶対決めさせないようにそれならドライブさせてノーファールというのが理想だったけどファールは結構してしまった。前半はそういうところで流れが来なかった。後半はシュート外してもリバウンドとれば良いんだとわかってきたから、試合中にもっと早く修正したかった。相手のやることは去年でわかっていた。今年もスタイルは一緒だった。(新人戦終わってから)ひたすら3ポイントチェックしてドライブっていう練習をしていた。1、2年生も新人戦で自分たちも引っ張っていくんだっていう意識ができてさらに練習を盛り上げてできた。(川副がいないことで)キャプテンが何か言うのを待っていたわけではないけど、自主性とか1人1人が引っ張っていくという意識が見えてきた。強い1部と戦うときはいつも出だしで相手の速さに着いていくのに必死で3ピリから慣れてきてやっと互角に戦える。実際に相手とそんなに差はないけど名前で意識する部分があるけど自分たちのプレーをやりたい。リラックスして互角に戦える時間を増やすことが重要だと思う」

松本
「大妻に勝つための練習をしてきて、大妻はスリーを結構打ってくるチームなのでスリーを打たせないとかをやってきた。前半は競ってたけど慌ててた感じとかもなくていつもより落ち着いてやっていた。あまりガードは好きじゃないけど今はやらないといけないので逃げないようにやりたい。相手がダブルチームで結構ファール気味できてたりしてバタバタしちゃうところがあったのでそこをもっと冷静にやれたら良かった。1、2年生は新人戦からそのままもってこれて、3、4年生はいつもどおりやる感じだった。1部とやれることは、今は多いけど滅多にないので、もっと大事にやりたい。来週は白鴎のときみたいな攻め気をもって、弱いプレーをしないでやりたい」