ルーキー特集(6)センス抜群のスコアラー 綱井勇介

 新たな戦いが始まる。関東トーナメントでは17年ぶりとなるベスト4入りを果たし、幸先の良いスタートを切った。次に挑むのは1、2年生で戦う新人戦だ。今年はHC(ヘッドコーチ)、監督らのもとでチームは再出発となった。本特集ではそんなバスケットボール部の1年を追う。

 新しい風を吹き込む。今年も全国各地から9名のルーキーが加入した。今回はルーキー特集として、新人戦での活躍も期待される個性豊かな9人を1人ずつ紹介していく。6人目に紹介するのは綱井勇介(文1=大阪学院)。ドリブル、パス、シュートすべてを高水準でこなすプレーヤーだ。今川友哲(営1=大阪桐蔭)と同郷の大阪出身で、明るい一面も併せ持つ。

――明大を選んだ理由を教えてください
「まず今川がはじめに呼ばれていて、それで塚本(清彦前HC)さんが近畿大会を見に来た時に声を掛けてもらった。関東でやりたかったら早めにその希望を言った方がいいということを高校の先輩から教えてもらっていたので、声を掛けてもらってからはスムーズに決まりました。やっぱりレベルが全然違うので関東でやりたかったです」

――大学に入って感じることはありますか
「想像以上に質が高すぎてびびってますね。パス、ドリブル、シュートの精度が高くて、フィジカルも強くて、もう全部がすごいです」

――チームメートの先輩たちはいかがですか
「プライベートだとだとふざけてるのに、コートに立つとやばいみたいな。すごいですよね」

――特にかわいがってもらっている先輩は
「秀さん(濱西秀人・国際2=国学院久我山)とか治耀さん(吉川・情コミ2=京北)、大河さん(松本・文2=能代工)、まあいっぱいですね。みんな仲良くしてくれます」

――仲の良い同期はいますか
「今川、岸(隼杜・法1=日大山形)の2人ですかね。隼杜は同じ部屋で段々仲良くなりました」

――同期についてどう思いますか
「今年多分めっちゃレベル低いんで(笑)突出してうまいやつがいないので、その分みんなで協力していいチームをつくっていけるんじゃないかと思います」

――自分の武器はなんですか
「うーん、ないですね。高校まではミドルシュートが得意やったんですけど、当たりが強すぎてシュートにいくまでの過程でずらされてしまうんで、精度が悪くなっちゃいました」

――まず1番の課題はなんですか
「とにかくフィジカルですね。もうずっとやってくしかないです」

――高校と大学で練習の違いはありますか
「高校までの方が体力面ではやっていてきつかったです。ただ、大学に入ってからは1個1個の質が高くて、量がない分1プレー1プレーに集中力がいるんで、ある意味しんどいっすね」

――今のチームは「走る」ということがテーマだと思いますがいかがですか
「1試合は絶対無理っす。でも今の聖児さん(長谷川HC)のやり方だと1クオーター5分とかなので、その時に必死にやったらいいかなと思っています」

――他大でこいつには負けたくないという選手はいますか
「本村亮輔(日大)ですかね、そう思っているのは。去年のウィンターカップで顔見知りになって、大学の寮が近いんでちょいちょい会うのでよくしゃべります。(本村は)やばいっすね。もういきなりトーナメントで3P王になって、ちょっとやばいっす。ゆくゆくは何とか張り合えるようになりたいです」

――外からのシュートは得意ですか
「波がやばいですね。入る時はめっちゃ入るんですけど、基本は入らないです(笑)」

――大学では最終的にどんな選手になりたいですか
「今、吉本さん(健人・法4=藤枝明誠)みたいな選手を目指してやっているんですけど、やっぱり外の精度ですね。いっぱい打って入る人は他の大学にもたくさんいるんですけど、吉本さんみたいに要所要所で決めることができて、ディフェンスも固いっていうのが今チームに求められている選手だと思うので、安定感でチームを支えられるような選手になりたいですね」

――背番号3を選んだ理由は何ですか
「勝手に塚本さんに決められました。自分はそんなに希望はなくて、なんぼでもいいですって言いました。一応塚本さんからはガードをやってほしいということで呼ばれたんで、クリス・ポール(現ロサンゼルス・クリッパーズ)みたいになってほしいということなんですかね(笑)今はポイントガードじゃないですけど」

――目標、憧れとする人は
「近いところだと吉本さんで、NBAはあんまり見ないんですけど、ジェームス・ハーデン(現ヒューストン・ロケッツ)とかステファン・カリー(現ゴールデンステート・ウォリアーズ)みたいにダブルダブルができる選手になりたいです。アシストにもこだわりたいですね」

――大学での目標をお願いします
「個人的には最終的にユニバーシアード代表入りを目指したいです。2番か3番ポジションかなと思っているんですけど、3番はきついと思うんでやっぱり2番ですね」

――次の堀選手(雄士郎・営1=大分舞鶴)について紹介してください
「ちっちゃくて明るいです。そしてチャラいですね(笑)」

◆綱井勇介 つない・ゆうすけ 文1 大阪学院大高出 183㎝・70kg
登録ポジションはSG(シューティングガード)。4月4日生まれ

次回のルーキー特集は堀雄士郎(営1=大分舞鶴)です。お楽しみに!

[尾藤泰平]

◆2015年度新入生一覧◆
背番号 名前 出身校 ポジション 高校の成績
#53 愛知凜太郎 愛知 SG(シューティングガード) 全国出場なし
#28 今川友哲 大阪桐蔭 SF(スモールフォワード) インターハイ出場
#41 岸隼杜 日大山形 SG(シューティングガード) 国体ベスト8
#4 小林拓 桐光学園 SG(シューティングガード) 全国出場なし
#16 後藤俊祐 実践学園 SG(シューティングガード) 全国出場なし
#3 綱井勇介 大阪学院大 SG(シューティングガード) インターハイベスト16
#31 堀雄士郎 大分舞鶴 PG(ポイントガード) ウインターカップベスト32
#24 森山修斗 瀬田工業 SF(スモールフォワード) インターハイ出場
#33 山口裕朗 足立学園 PG(ポイントガード) インターハイ出場