193得点の大爆発 圧勝で初戦突破/関東大学女子新人戦
スターターは橋本みなみ(商2=県立柏)、松本真衣(理工2=鵬学園)、荻島碧(理工1=明大明治)、藤野希生(国際1=埼玉栄)、多久文乃(情コミ1=東京成徳)。

ガードしての役目を果たした橋本
猛攻撃を見舞った。立ち上がり、橋本の3Pシュートで初得点が決まると勢いに乗る。「パスをなるべく速くする」(平田聡HC)というコンセプトのもと、マイボールにすると全員が走り出し2、3本のパスをリズム良くつなぐ速攻で得点を重ねた。センターライン付近でボールをカットし、そのまま持ち込む1人速攻も目立った。第1クオーターで43―3とほとんど試合を決めてしまったが、その後も引き締まった試合を展開し毎クオーター50点前後を荒稼ぎ。最終的に驚異の193点をたたき出した。関東トーナメントではケガでサポートに回った多久や笠井萌々子(理工1=千葉英和)らも公式戦デビュー。それぞれ20得点以上をマークし、実力の片鱗(へんりん)を見せた。新人戦主将を務める松本も「みんながゴール見て攻め気でいけた。楽しくやれてイケイケだった」と白い歯を見せた。
この試合、ガードとしてスターターに名を連ねた橋本。1番ポジションとしてパスを散らし攻撃を組み立て、アシストを量産するとともに24得点を決めた。これまではやや受け身なプレーに終始することが多かったが、この日の積極的にボールに絡んだ。果敢にシュートを狙っていく姿勢からは自信が感じられた。「自分のすべきことをしっかりやってくれた」と平田HCもその仕事ぶりに目を細めた。
一般で入部した橋本にとって、全国の舞台でプレーしてきたチームメートたちは「自分とは違う世界でやってきた」と憧れの存在だ。その選手たちに引け目を感じることもあるというが、ともに練習を積むことでレベルアップしてきた。公式戦で初めて長時間のプレータイムを与えられ躍動したこのゲーム。「1試合はやっぱりきつかった」と話しながらも、その表情は充実感に満ちていた。しかし、もちろん満足することはない。「パスのタイミングが遅いとか、まだまだ課題だらけ」。今後の更なる成長に意欲を燃やした。
2回戦の中央学大が棄権したため不戦勝となり、次は3回戦で白鴎大と対戦する。白鴎大は1部リーグ戦でも上位に君臨し、昨年の新人戦も制している。厳しい相手であるが選手たちに動じる様子はない。「怖がらずにボールに当たっていくディフェンスができれば相手もミスしてくれる。そこから自分たちのプレーをしていきたい」(松本)とチャレンジャーとしての意気込みは十分だ。193得点の勢いそのままに、王者に一泡吹かせる。
[尾藤泰平]
試合後のコメント
平田HC
「ある程度こういう展開になることは想像していたが、ここまでになるとは思っていなかった。出だしのディフェンスが良くなかった。腰が高いためにファウルがこんでしまって、早く4ファウルになってしまったのは修正していかなくてはいけないところ。6人でやるのはきつい。特に次の試合はさらにきつくなると思う。(1年生について)今日については安心して見ていられた。あれくらいやれる実力は持っているので。パスをなるべく速くしようということでやって、それはある程度できたかなと思う。2年生2人は思ったよりしっかり自分のすべきことをやってくれたというのはある。今年は実力のある1年生が入ってきて、それをうまく使ってあげることが2年生の役割なので、練習を見ていてもその辺りはうまくいっているのかなと感じる。橋本にしても、いい1年生が入ってきて最初は戸惑いがあったと思うけど、最近1、2年生中心でやっているのを見ていると、気持ちの整理ができたんじゃないかなと思う。来週はいきなり強いところとの対戦になる。1週間あるので調整をしっかりやって、いいゲームができるようにしたい」
松本
「とりあえず勝てて良かったというのもあるし、みんながちゃんとゴール見て攻め気で行けたのが良かったと思う。今日は結構楽しくやれてイケイケでしたね。先輩たちが盛り上げてくれたのでやりやすかったです。速攻のときに自分が先に走るというのがみんな見えていたのでそこは良かった。1、2年生の試合はこれが初めてだったのでとりあえずみんな攻め気を持っていってボールマンをしっかり付こうという感じで試合に入って、攻め気はすごいあったと思うんですけどボールマンにしっかりつけてたかどうかというところが改善できたらと思う。(練習は)自分が急にキャプテンをすることになって先輩とかに聞きながらメニューを考えたりした。ほとんどのメニューは先輩がキャプテンのときと変わりなくて、でも1年生に足りないところとかは自分で考えていれたりした。5対5は1、2年生と3、4年生で分かれてやっていて最初やったときはやられるがままだったんですけど、日に日に合わせとかができるようになってきて最近やっと結構いいラリーができるようになってきた。キャプテンはミニと中学の時にやっていた。ミニとか中学のときとかとは全然違くて自分がしっかりやらなきゃという責任をすごい感じるし追い詰められることもあったんですけど、そういうときは先輩がそんなに追い込まなくていいんだよって言ってくれた。(1年生は)かなり攻め気でしたね。みんなが自分がシュート行くぞという気持ちが表れていたので、その気持ちを白鴎戦でも出してほしいなと思う。意見をたくさん出してくれるのでそこはありがたい。(6人は)本当にきつかった。交代するのも一人ずつ出し、ファウルも今日結構かさんじゃったんですけど、もし5ファウルしたら他の人が全員でなきゃいけない状況になるのでファウルとかは気を付けていかないといけない。次で白鴎と当たるんですけど、そこはもう気持ちをまた切り替えて、もっと当たりも強いと思うし、速攻もいっぱい出ると思うから、1週間でまたどれだけミスを少なくできるかというのを課題にしてやっていこうと思う。すごいやられると思うんですけど弱気になってほしくないのと今日みたいな攻め気を一人一人が持って挑戦者として望めたらいいなと思う。怖がらずにボールに当たっていくディフェンスができれば相手の方もミスしてくれると思う。そこから自分たちのプレーをしていきたい。1週間で自分たちの意見を言い合いながらダメなところは直していって最後気持ちで負けないようにやっていきたい」
橋本
「(193点取るという試合は)人生で初めてだった。得点がすごく取れたのと、前に走れて速攻がたくさん出せたのは良かった。みんながゴールを狙っていたのも大量得点につながったと思う。ただ時々ディフェンスでちょっと緩んでしまことがあって1,2年生の未熟さが出てしまったかなという感じ。6人でやるのはファウルがかさんでしまうし、体力的にも厳しい。ただ先輩方にも付き合ってもらって新人戦に向けてずっと練習をやってきたので、最後まで走れていたので、そこは良かったと思う。(1番として)1年生のおかげで中が強いので、もっとそこをうまく使いたかった。それとパスのタイミング遅いとか、まだまだ課題だらけ。今日ももっと早く出せていたらシュートが打てたというシーンがあった。まだまだですね。(公式戦で長時間プレーしてみて)1試合はやっぱりきつかった。それでも出していただけたので、感謝したい。1年生がやる気があって上手な子たちなのでそれに負けないような姿勢で引っ張っていきたい。(1年生は)みんなバスケを良く知っていて、みんなのバスケをもっと知らなきゃいけないということを感じている。こういうやり方もあるんだと学ばせてもらっている感じですね。今年に入ってガードをやるということが決まって、先輩方に指導してもらっている。(チームメイトについて)高校までにやってきたものが違う、自分とは全然違う世界でやってきたんだなというのはすごく感じる。今でも劣等感のようなものを感じることはあるけど、それをなくすよくらい声を出したり、自分の存在感を高めていきたいなと思う。白鴎大は今日のようにはいかないと思う。それでもまずはディフェンスをしっかりやることと、オフェンスをガンガン仕掛けていきたいと思う」
荻島
「勝つことができて良かった。速攻が多く出て、点を多く取ることができた。前に出て走ることを中心に考えていた。カットインが好きなので、今日もそれを心掛けていた。(白鴎大との対戦は)相手は強いけど、気持ちの面で負けないで頑張りたい」
多久
「今日初めてこのチームでやったけど、カットした時に速攻ができてたので、より良い流れが作れた。皆ボールに対して執着心を持っていた。カットも沢山していたし、オフェンスリバウンドも飛び込んでいけた。シュートを外してもまた何回も攻撃する流れを切らさなかったことが勝利の要因。高校のときは、勝たなきゃっていう思いが強かったけど、大学に入ってから先輩からどんどんやっていいよって言われて、楽しくのびのびとプレーできている。シュートがあまり上手くないので、オフェンスリバウンドとかリバウンドに飛び込むプレーを積極的にやっている。(白鴎大は)大きさもフィジカルもすごい。そういう面では勝てないと思うから、こっちは走って付いて行って、平面で勝負できればと思う」
笠井
「(193点取るような試合は)今までやったことないです。初めての経験で途中やりすぎといわれたりもしたんですけど、乗っていたのでその流れで終わるということが来週にもつながることだと思って最後までやれました。高校ではそんなガツガツ中ではやってなかったんですけど、このメンバーだとしっかり中でやらなきゃいけないのもあるし、相手が小さいってこともあったのでミスマッチでしっかり得点を取っていくというのが私のやらなきゃいけないことだと思ったので抜くとこも大切だと思うんですけど、合わせで中に入ったり、速攻前走ったりだとかパス出したりだとかをやりました。速攻のパスは自分が出したのが多かったと思うので、まだ周りと体力の差がある分そういうところで貢献できたらなと思っていました。(練習は)入れるメニューは入って負荷は落とすけど量は増やすように微調整しながらやっています。4月に1回練習に入ってたですけどやっぱり手術した後だったので体が慣れなくてもう一回離れて筋トレしてからまた入ったんですけど筋トレやってまたケガしないで済むかなと思うので筋トレはして良かったなと思います。(同期は)シュートも入るし走れる人が多いのでやっていて楽しいし、助けられているところがたくさんあった。試合中明るい雰囲気でやるのが一番大切だと思うし、勝ってても負けててもそれは同じことだと思うんですけど、チーム内の雰囲気が明るいと下見ずに上向いてバスケできると思うし、自分自分って思わないで周り見るとやっぱり誰か来てるからそこにパス出せたりするので、楽しくやれて良かったなと思う。チームとして一人一人攻め気で攻めるということは練習中からずっと課題で、ゴールに向かっていくということが大事だったので今日はできたかなと思う。(個人としては)ケガして外で見ていた人間で、補いたいなと思っていた部分がいっぱいあったんですけど、それが速攻の部分だったので今日速攻ができて良かった。でも新人戦だけじゃなくてこれからリーグ戦とかが始まるので、そこでリバウンドとか絡んだりしていけたらいいなと思う。(次戦は)白鴎に高校時代の先輩がいてどんなことするかわかるっていうわけじゃないんですけど、相手も大きいし、スピードもパワーもあるしディフェンスもうまいので逃げ腰にならずに戦えるかが大事だと思うので今日よりもゴールに向かう意思を強く持って頑張っていきたい。去年優勝しているチームなんですけどやってみないとわからないことがたくさんあると思うんですけど、自分たちがやれることしっかり1週間のうちに確認してやっていけたらいいかなと思う」
藤野
「全員が強気でゴールに向かって攻めていけたことが良かった。(高校のバスケと)体の当たりが違う。今日はディフェンスが全然駄目だった。次の試合では強い相手と戦うので、ディフェンスを意識してやりたい。得意なプレーはドライブ。課題はイージーミスとイージーシュートをすること。そこをなくして、落ち着いたプレーのできる選手になりたい」
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