全国出場決定も悔しさと期待入り混じる4位/関東大学春季Aブロック対抗戦

2015.05.27
 決して良いとは言えなかった。終わってみれば、3位の中央学大と22打差で4位。出場した選手たちには、悔しさと課題が残る大会となった。しかし、その中でも大会初出場のルーキー、梶原正吾(商1=沖学園)と斉藤史晶(営1=新潟産大附)が、先輩選手たちと肩を並べる結果を残し、見事全国大会への出場も決定した精鋭たちの飛躍が期待される機会にもなった。

 周りが甘くはなかった。チームはこれまでの期間で、全体の実力の底上げができており、その結果も如実にスコアに表れた。初日は先を行く他チームと打差は1桁以内と、十分に上位、優勝を狙える位置につけていた。しかし、最終結果を見ると、1つ上の順位の中央学大と22打差と、かなりの差をつけられてしまった。それに加え、監督から要求されていた3位以内という目標も達成することができなかった。他大学のチームのレベルの高さを、身を持って思い知らされた。今日の試合では、来月行われる全国大学対抗戦への出場権を手にすることができたが「今のレベルが今のスコアに出ている」とチームを客観視する須崎友貴(商4=佐野日大)が言ったように、チームとして、また個人として、浮かび上がった課題の修正や更なるレベルアップが求められる試合になった。

 しかし、その中で大きな収穫もあった。今大会が入部後初の大会となる、ルーキーの梶原と斉藤の活躍だ。「中学の頃から明大に憧れていた」という梶原は、初日のスコアを69の2アンダーで終え、1年生ながらもチームトップの成績を挙げた。「初日は緊張感をもってやれていた」と、自らの姿を振り返った。一方の斉藤は「大学のゴルフの雰囲気に飲み込まれた」と、自分らしいゴルフができず、内容もコンパクトにできなかったことを反省点とした。それでも、飛躍の期待される若い力を備えていることは、出場している先輩部員への刺激になり、これからのチームの大きな強みとなることだろう。この2人が、明大ゴルフ部全国への躍進への起爆剤となることを期待したい。

 選手たちは、今大会は納得のいく試合ができたとは思っていない。それはスコアにも、選手たちの表情にも表れている。しかし、目標は北海道・小樽での全国大学対抗戦に向けて、すでに前を向いている。ここから心機一転したゴルフ部の、北海道の地からの朗報が待ち遠しい。

[石渡小菜美]

試合後のコメント
正野有道主将(法4=杉並学院)
「(降格のない条件でのラウンド)榎本監督からも攻めて(最高順位である)3位を超えるように言われていた。1、2位を目指していつもより大胆に攻めることを意識していた。上位校とは飛距離が違うのでアプローチやセカンドショットで勝負したかったが、セカンドショットでピンを狙うことができず、バーディを取ることができなかった。主将としては先輩後輩の壁を作らないことを意識している。いい雰囲気づくりからいい関係をつくりたい。そういう意味ではいいスコアで回れてよかった。全国では1年生の時に7位だったので今回は5位以内を狙いたい。関東では日大、東北福祉大に続く3番目につけて自信をつけて、秋リーグでは優勝を狙う」

森坂塁(政経4=明大中野)
「今までは先輩がいて、先輩に言われたとおりにやってきた。今回4年になってすごい大学を背負っている感じがした。(モチベーション)北海道のメンバーに選ばれるために部内で争う、自分はいいスコアを出さないといけないということをモチベーションにしていた。(プレー)ずっと4年になってから調子悪くてレギュラーもぎりぎり入れたような感じだったので、自分的には良かったかなと思う。どん底から這い上がってきている、徐々に上がってきている。(4年生として)あまり壁を作らないことを意識している。コミュニケーションを取っている。(強い大学と戦うために)チーム的にパワーがないのでビッグスコアは期待できないが、全員がパープレーで回れる実力はある。明治にできることは全員がパープレーで回ることなので全員の底上げをやってきた。(全国へ向けて)自分は出られるかわからないが、大学としては4位が最高位と聞いたのでそれを超えられるように。関西の大学も強いので、また北海道の環境にも慣れがいると思うのであと1カ月頑張りたい」

須崎
「2日間悔しい気持ちもあればまあ頑張ったかなと思う気持ちもあると思うが明治全体として振り返ってみれば今のレベルが今のスコアに出ていると思った。僕らはあと半年、秋までしかないのでその秋でいかに順位を上げられるかが4位以内3位入賞するのに必要なのはチーム一丸となってこれからもやっていかないといけないなと思うのでそこは今後の大きな課題だと思った。たとえ20打差は頑張ろうという気持ちはあるが少しレベルの違いを見せつけられたと思った。個人的には昨日今日合わせて5オーバーなので5オーバー打っている時点で優勝できないですし日大の最優秀選手8アンダーで13打離れているので優勝するにはMVPを狙わないといけない。2年ぶりの全日本大学対抗戦でも落ちがないので今は順位にしか気にしていない。北海道でいかに上の順位を狙えるかが私たちの試練ではないかと思う。一番大切なのは練習あるのみ。精神的といっても練習してからの精神なので。北海道では4位以内を狙っていきたい。個人はもちろんMVPを狙っていく」

勝亦悠斗(営3=富士市立)
「初日はスコア68だがパットがあまり良くなくて納得いく感じではなくて今日もショットが良かったがパターが全然駄目だったので個人的にはMVPを狙っていたが全然届かなかったのでやっぱりパターが試合で大事なので少し調整して個人戦を頑張っていこうと思う。初日アンダーで回れたのはアイアンが良くてパーオンもしっかりキープできていたところが良かった。2年ぶりの全国はうれしいが今回は4位だったので全日本ではもっと良い成績を取ろうと思っている。今回は最低でも3位には入りたかった。目標は入賞するためにやってきたのでちょっと悔しい。1年生2人はよく頑張ってくれていたのでこの二人は北海道も行くと思う。自分も1年生に負けないように頑張りたいと思う。個人戦はとにかく日本アマもこれから関東アマの決勝もあったりと取りあえず日本アマ、日本学生に出場することとあとはしっかり成績を残せるように夏に向けて調整したいと思う」

梶原
「明治大学は、中学から入りたいと思っていたところだった。高校で声を掛けてもらって入部した。憧れがかなった。今回初めての試合だったが、初日は緊張感を持っていい内容にすることができたと思う。2日目は疲れてしまって、足りないところが出てしまった。今日の調子はあまりよくなかった。けれどもあきらめずにできたとは思う。でもチームに貢献することはできなかった。今日の収穫は大学のリーグ戦の空気を味わうことができたこと。課題は流れのつくり方。これはしっかりと秋リーグに向けて改善していきたい。来月の大学対抗戦は、しっかりとチームに貢献して、スコアもつくる。とにかくチームに貢献していきたいと思う。大学での目標としては、この4年間のうちに『日本』のつくタイトルをとること」

斉藤
「明治大学を選んだのは文武両道がしっかりしていたから。実際に入ってみて、とても規律が正しかった。今大会は初出場で、大学のゴルフの雰囲気に飲み込まれ、圧倒されてしまった。今日の調子は、前半は悪かった。自分のゴルフができていなかった。後半は自分の波に乗れてきて、10、11番でバーディを出せるところまでこられた。そのまま4アンダーで行けるかなという感じだった。コースマネジメントがしっかりとやっていけるようになりたい。収穫は大学生の飛距離はそこまで出ているわけではないと思った。安定感に関しては、大学生は違うと思って、そこを自分でも次につなげていきたい。課題は体の線が細いので、体を大きくして、試合の内容をコンパクトにしていけるようにしたい。来月の大学対抗戦まであまり時間がないので、自分なりに課題は修正したい。大学での目標は、チームではリーグ戦優勝を、個人では日本学生選手権の優勝を目指していきたい」