
昨年同様の2回戦敗退 課題が残る大会に/東日本選手権大会
完敗だった。男子団体組2回戦の拓大戦。先鋒(せんぽう)・大隅愛斗主将(法4=日本航空)、次鋒(じほう)・岡村祐希(政経4=埼玉栄)の4年生2人が連敗し、苦しい出だしとなった。流れを変える組手が期待された中堅・中野力斗(法2=花咲徳栄)も「負けない組手をしようと思った」と慎重な姿勢が響き、ポイントを奪えないまま引き分け。副将、大将戦も勝てず、1勝もできないまま0―4で敗れた。いいところを見せることなく終わった敗戦に佐々木誠之介監督は「練習不足に尽きる」とバッサリ。「勝てた相手だった」(大隅)と選手たちも思わぬ大敗に悔しさをにじませた。
先月行われた六大学リーグ戦の団体組手において5年ぶりの優勝を果たし、チームの雰囲気は良かった。この日も初戦は地元の金沢大を相手に快勝を収め、勢いはあった。しかし、拓大戦では「みんな硬かった」(岡村)と本来の力を発揮できないまま敗退。体力不足などの課題だけが浮き彫りとなった。
東日本大学選手権が終わり、次にチームが目指すのは10月の関東大学選手権となる。「練習から厳しくやっていくしかない。まずは礼儀作法から」(佐々木監督)と夏の合宿をはじめ、今後の練習では基本から見直していく。「優勝と大きなことは言えないが、ベスト8、4は狙える力はあると思う」と岡村が話すように、今季は今まで以上に関東、全日本の舞台で上位に進むことができる可能性を持つチームだ。夏の取り組みを経て、腰をすえ戦いができるチームへと成長することを期待したい。
[尾藤泰平]
試合後のコメント
佐々木監督
「練習不足に尽きる。拓大は、昔はめちゃめちゃ強い大学だったけど、勝てない相手ではなかった。うまくいけば勝てるという計算はあった。オーダーは4年のキャプテンと話し合いながら、現在の調子を考慮して決めた。次は関東の団体、全日本インカレの団体を目指していくことになるから、練習から厳しくやっていくしかない。まずは礼儀作法などからね」
大隅
「2回戦の相手(拓殖大)は同じぐらいの力だから、勝てた相手だったのに負けて悔しい。(2回戦は)先鋒(せんぽう)だったから、自分がそこで勝ってつなげたかった。前期はもう試合が無く、後期まで時間あるから、一からコツコツと頑張っていきたい」
岡村
「この前の個人とは別で、六大で優勝してチームでまとまって挑んだ大会だった。(拓大以上に)持っているポテンシャルというのはあったと思うのでいけると思ったが、その先の日大を見ていて足元をすくわれた感じ。みんな硬かった。体力面を強化すればもっと上までいくことはできると思う。夏は合宿とかもあるので、しっかり走り込みからやっていきたい。個人としてはある程度動けていた。途中気が抜けてところもあったので、そこは反省しなきゃいけないが、自分の組手には不満はない。今回は試合前に気持ちを1つにしてやろうという課題があって、気持ちの面では絶対に負けないということで臨んだ。そういった面だと、みんな前に出て積極的にやれたというのは良かったと思う。次の関東は、優勝と大きなことは言えないが、ベスト8、4は狙える力はあると思う。そこを目標に取り組んでいきたい」
田坂叡史(政経2=御殿場西)
「上段蹴り一本で負けた。反則注意まで取られてやりづらくなった。拓大とやってみて、次は勝てると思った。最近はケガも多くて照準を合わせにくかった。ちゃんとケガがない状態で挑みたい。一番悔しいのは大将として流れを変えられなかったこと。一つでも取って次につなげたかった。次の大会までには気持ちを高めていかないといけない。まだ全然気迫が足りていなくて、まだまだここからだと思う」
中川大資(法3=熊本マリスト学園)
「1、2回戦とも固定のメンバーでいくと思っていたから、1回戦から出場していなかった分動きづらかった。(今年2回目の対戦で)同じ相手で一回やってたから分かるところがある半面、分かっていながら対応ができていなかった。前回のこともあったからチャレンジしていこうという気持ちでやった。基本的に技とかタイミングとかで優れているとは思っていなかったが、間合いを詰められてプレッシャーに押されてしまった。逆にそれが克服できれば勝てる相手だと思う。一番は気持ちの問題。対峙した瞬間にプレッシャーを感じた。体格関係なくプレッシャーをかけてくる選手は他にもいるから、その圧力に対して自分が気持ちを強くもてるかが今後のカギになってくる。来年からは最上級生で、やっと自分らが自覚を持って引っ張っていける部分があると思うから、そこは意識を変えて新体制を組み立てていきたい。団体関カレは一番重視しているから、優勝とは言わずとも自分らが納得いく結果で終わらせたい」
中野
「最近団体は流れが良かったので、油断しなければ負けないだろうと思っていた。1、2戦目で落として負けたら終わりだったので、自分は最低引き分けで負けないような戦い方をした。あまりガツガツいかず慎重にという感じで。負けない組手をして結果はああなった。もっと手数を出して動かせば良かった。相手は拓大の中では2番手くらいの人だったと思う。今後はまず基本から、しっかりやっていきたい」
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