
フルセットの末慶大に敗戦 序盤の不調響く/春季関東大学男子1部リーグ戦
ミドルブロッカーには昨日の学芸大戦で故障した原潤一(文4=習志野)に代わり、佐伯大輝(政経2=新田)が入った。
序盤から流れをつかめなかった。スパイクはワンタッチを取られ、慶大に幅の広い攻撃を許した。リードを奪われ「点を取り急いでいた」(瀧野頼太主将・政経4=創造学園)と焦りからかサーブカットも安定せず、ダイレクトで打ち込まれる場面も。17―20からピンチサーバーで入った山中奏(法3=駿台学園)のサービスエースで勢いに乗るかに見えたが押し込まれ、最初のセットは慶大に軍配が上がった。
一進一退の攻防が続いた。2セット目からはリベロに瀧野に代わり頼金大夢(法2=東福岡)が入った。明大はコンビを積極的に使い、慶大ブロックに的を絞らせない。與崎風人(政経4=鹿児島商)が時間差攻撃を打ち込み、2段トスもバックから決めるなど瀧野のいないコート内を引っ張る活躍を見せた。加藤寛樹(政経2=創造学園)もバックアタックで連続得点を挙げるなど、2セット目を25―21で奪う。
しかし、3セット目は相手のレフトにストレートで打ち込まれる場面が多くなった。両センターも「ストレートに抜かれることが多くなった」(小林凌・政経3=桐生市立商)と警戒したが対応しきれず。競った展開で粘りは見せたが、サーブミスもあり24―26で勝負は第4セットへ。
後がなくなった明大のエンジンがようやく掛かり始める。光ったのは川村悠希(政経2=雄物川)。3連続で得点を決めると、つないだ2段トスも強気に打ち切った。20―11と差を開き、雰囲気も向上したかに見えた。
しかしこの日は何かが違った。「相手の気持ちに押された」(川村)と初勝利を目指す慶大に油断を見せ、足が止まりいつもの粘りは影をひそめた。スパイクミスもあり点差を2点差まで詰められた。このセットはなんとか逃げ切ったが、最終セットに不安を残した。
勝負の最終第5セット。1―1から濱中俊生(商3=弥栄)を投入するも流れは変わらず。中盤に連続失点し一気にマッチポイントを奪われた。ここで與崎が攻めるサーブを見せ1点差まで詰め寄ったが、最後は攻めたサーブがネットに掛かり試合終了。初勝利に喜ぶ慶大メンバーとは対照的に、明大の選手たちはうつむきながらコートを後にした。
走り出しが悪い。春リーグを通して明大が抱える課題だ。この日も序盤に流れをつかめないまま、最後まで自分たちのバレーをすることができなかった。いよいよ次週で最終週となる。国士大、順大はともに勢いがある相手。この1週間で課題を見つめ、有終の美を飾りたい。
[石渡遼]
日付 | 対戦相手 | 場所 | スコア | ― | ― |
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選手のコメント
瀧野
「コート出て感じたことがあったので、伝えていかなければいけない。下級生がよく頑張っていたので上級生が何ができるかもっと考えていかないといけない。自分もプレー以外の面でどう頑張らないといけないか考えさせられた。(1セット目)出だしが悪かった。一人一人が1点を取り急いでいた。サーブカットも入らず、スパイクも決まらなかったり焦りがあった。もっと落ち着いて点を取りにいかないと空回りしてしまう。連敗続いた中で昨日勝てて、勝たないと、というプレッシャーもあった。そういうプレッシャーを下級生に感じさせてしまっているのも良くないから、変えていかないといけない。(来週が最終週)上位の2チームとの対戦なので、内容もそうだが結果にこだわって勝ちたい。明治らしいバレーもできていないので、しっかり確認して来週に臨みたい」
與崎
「気持ちで押されていた部分があった。向こうは全敗だったので、捨てるものはない感じでがんがんこられて、受けに回ってしまった。力不足。練習不足だった。自分たちのバレーができれば問題なかったと思うが、それができなかったからここまでもつれた。下級生はしっかりやっていたと思う。後は上に立つ方がどれだけ頑張れるかだと思う。東日本も控えているのであと2戦、次につながる実りあるものにしたい」
小林凌
「流れがいいところがなかった。点差を離した場面で安心しきって気のゆるみもあった。(1セット目)出だしがいつも悪くて、良くしようと言っているけど同じパターンになってしまう。(個人として)もっと打数が多くなればいい。ブロックは機能しなかった。相手のレフトからのスパイクのコースが、ストレートが多くなってきて、話しはしたが対応しきれないままずるずるいってしまった。サーブも攻められたとは思う。(来週)勢いのあるチームとの対戦になるので、ブロックで勢いを止めたい」
川村
「相手の気持ちに押されたっていうのが一番の理由。決め切るところで決め切れなかった。サーブミスだったり、見えないミスだが2段トスでネット上に持っていけなかったりが目立った」
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