日女体大に圧勝 創部初の1部昇格!/関東学生春季リーグ入替戦

2015.05.17
 ついに創部以来悲願の1部昇格達成の瞬間が来た。日女体大との1部と2部の入替を懸けた一戦。1番手の齊藤香純(政経2=昭和学院)・吉村寛子(国際4=昭和学院)が5─0で先勝すると、続くシングルスの望月友美佳(営2=加藤学園)も厳しいコースを突くショットが光り4─1。相手に1ゲームしか与えない完全勝利で、強豪そろう1部リーグに明大が名を連ねた。

 創部8年目にしての歴史的快挙だった。マッチポイントを握った場面、望月のフォアクロスに打ち抜いた打球が決まるとコート後方からチームメイトが走り寄った。「勝ったんだ」。歓喜にわくチームメイトの顔を見て、望月は勝利を確かめた。 
昇格へ、確固たる自信があった。1番手の快勝の後、シングルスで望月が出場。試合前、がんばれと声を掛けられるとガッツポーズで応え、コートに入った。1ゲーム目こそ「相手とタイミングが合わなかった」とジュースにもつれ込む接戦を落としたが「いけるという気持ちが自分の中にあった」と昨年とは違う手ごたえを感じた。昨年は2度の入替戦の勝負の場面でコートに立つも「自分の中の不安と戦っていた」とプレッシャーに打ち負けた望月。しかし迎えたこの日「自分で決めたい」と後ろに控えるルーキーペアを前に先輩としての意地が生まれると、迷いは消えた。「大丈夫」という仲間からの声も冷静な試合運びを支え、2ゲーム目に入ると、コートを広く使ったラインいっぱいの厳しいショットを連発。10連続得点でゲームカウント2─1と逆転した。勢い止まらず3─1となった4ゲーム目でもコースを突くショットにラケットが届かず相手選手は膝から崩れ落ちた。終始圧倒し最後のポイントを決めるとコートに歓喜の輪ができた。

 一丸となってつかみとった昇格だ。土田章代主将(営4=昭和学院)が「みんながチームのために頑張ってくれていたのがすごいよくわかって、素直に嬉しいという気持ちが一番」と振り返るように、圧倒的勝利の裏にはチームの総力が隠れていた。1番手の齊藤・吉村は1ゲームも与えない期待通りの働きで勝機の流れをもたらしたが「とにかく試合中の声掛けがすごく聞こえて、毎回毎回支えられていた」(齊藤)。止むことのなかったコート端からの声援が原動力となって常勝ペアを支えていた。2番手・望月が「前日の調整練習のおかげ」と勝負の場面で厳しいコースを攻め続けられたのも、メンバー外の部員が日女体大の選手の真似をし、取り組んだ成果だった。

 挑戦はここからだ。秋には1部リーグ戦での戦いが始まる。「みんなでひとつの目標を持ってやりたい」(齊藤)とこの昇格をばねにチームは進化を続ける。7年前には10部で戦っていた明大が、日本一へ新たな歴史を築いた。まずは来る東日本、インカレで一戦一戦を戦い抜き、秋季リーグ戦へと確かな歩みを進める。

[川合茉実]