
筑波大に敗れ4連敗 苦境は続く/春季関東大学男子1部リーグ戦
滑り出しは好調だった。右太もものケガで欠場が続いていたセンターの要・原潤一(文4=習志野)がスタメン復帰。リーグ屈指の高さを誇る筑波大攻撃陣を相手に「結構いいゲームができたと思う」と本人も満足の活躍で第1セットの勝利を呼び込んだ。さらに第2セット中盤にも相手スパイクをワンタッチでラリーに持ち込む粘りが光り、簡単に点は与えなかった。しかし守備で柱となる一方で、攻撃において第2セットのセンター線の得点はわずか4点。攻撃面で流れを持ち込むことができず課題が見えた。
セットカウント1─1と振り出しに戻った第3セット。このセットも互いに一歩も譲らない攻防が続いた。しかし1本でスパイクを決める筑波大の攻撃陣を前にじわじわと流れをつかまれ、苦しい展開に。しかし7─11の場面からはセンター陣とブロックフォローの歯車がかみ合いリズムをつかむ。長いラリー勝負でも與崎風人(政経4=鹿児島商)が2段トスを決めるエースの働きを見せ14─11と7連続得点で逆転に成功。しかし「気持ちが1セット目取ったことでゆるんでしまった」(瀧野頼太主将・政経4=創造学園)と甘さが見えると、連取も見えたセットを最後は22─25で落とした。
後のなくなった第4セット。明大はサイドに濱中俊生(商3=弥栄)、セッターに笹山佑太(法4=福岡大大濠)を投入し、カラーを一変。濱中はバックアタックやレフトからのスパイクで、粘られていた攻撃パターンの苦しい展開を打破すると、雰囲気も盛り立てた。笹山も「攻撃を広く使おうと思った」と自身が得意とするライト方向からの攻撃に加え、様々な攻撃パターンで筑波大を翻弄(ほんろう)。明大は19─19から先に均衡を破り3連続得点で22─19とした。しかしここでも逃げ切ることができず。筑波大がタイムアウトで流れを切ると、そこから5連続得点を決められ21─25で敗れた。
主導権を握る場面も見られたが「うちがやりたいバレーを筑波にやられたような感じ」(岡崎吉輝監督)と最後のあと一歩が届かない悔しい敗戦となった。瀧野は「負ける時はいつもその負け方。また同じことをしてしまったなという感じ」と勝利が遠のいているチームの詰めの甘さを振り返る。リーグ戦は残り4戦を控え、負けられない戦いを前にチームに今、真価が問われている。
[川合茉実]
日付 | 対戦相手 | 場所 | スコア | ― | ― |
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今日のコメント
岡崎監督
「1セット目を取れたのが不思議なくらい足が動いていなかった。相手もAチームではないし、相手を甘く見たのかは分からないけど、そこが見ての通り一番大きかった。AチームもBチームも平均的に誰が出ても同じチーム状況になれるようじゃないとチームの底上げはできないから、今日メンバーチェンジが多くできたのはチームにとって良かったと思う。打ち負けて拾い負けたのは実際うちがやりたいバレーを筑波にやられたような感じ。この敗戦を悔しいとは思っているだろうけど、課題とかを改善するように意識してほしい。だから本当にバレーが好きなのかという原点に振り返ってもらって根本的に見つめ直してもほしい」
瀧野
「やっぱり気持ちが1セット目取ったことでゆるんでしまった。隙をやられている。負ける時はいつもその負け方。また同じことをしてしまったなと言う感じ。黒鷲終わってしっかりリーグに集中しようとミーティングでは話をした。練習の中でも気持ちが乗らない部分もあり、意識統一甘かった。全員を同じ方向に向けていくことが自分の永遠の課題。これを春の早い段階で感じることができたとプラスに考えたい。(試合中の『我慢』の声)連続してすると一気にやられてあきらめちゃうことが多かったそこを変えていきたい。筑波に比べたらレシーブとブロックの関係が悪く、レフトから打っても決まらなかった。そういうコミュニケーションをもっと取って指示していかないと厳しい。その関係性が最後まであやふやだった。甘さが出ていた。(4セット目)2人が流れを変えてくれたのはあったが、最初の1点目を取れないのが痛かった。それは1セット目も2セット目も同じで、序盤の悪さを引きずってしまった。最初の1点目を確実に取れるチームを作らないといけない。結局受け身に回ってしまうので。(残り4戦)この負けを引きずらないことが大事。自分が先頭に立って4年生が引っ張ってみんなの方向性を一緒にしたい。ここまできたら思いっきり自分たちのバレーをしたい。負け方が毎回同じで、早稲田戦の負けとかをプラスに生かせてないので負けを悔しいと感じてバレーにどう本気で向き合うかが大事になってくる。4連敗は一人一人の本気度が足りないということ」
原
「(右脚の太ももの)ケガは治った。2セット目の出だしでミスしてしまったのは反省。ブロックはこっちも相手も両方出てたから、結構いいゲームできたと思う。でも途中からクイックが使えなくなったとかで、攻撃が単調になってこっちのリズムがないまま終わってしまった。僕はサーブカットはしないから、二段トスだったりのサイドのカバーに入るように意識した。ブロックもシャットされることが多かったから、みんな意識してキャッチしてたと思う。それでも黒鷲終わって、一人一人まだモチベーションが上がり切れていない部分があった。今日は一本目が上がらなかったのと、個人的には上がってきたトスをしっかり決め切れなかったのが課題。(セッターが試合中に変わったことに対して)どっちもそれぞれの良さがある。佑太のときはまだBクイックは飛べていない。特に、変わったときに一本目が合えば良いけど、合わなかったら少しびびってしまう。(今日負け越して)あと全部勝っても上位は厳しいけど、それはそれで良いと思う。今回出だしが良くて、舞い上がってた部分があるからここで負けたことでチャレンジャーの気持ちでやり直したい」
笹山
「外から見ていてわかることもあると思うし、一番は自分が声を出してプレーすることかなと思って意識した。(今日の組み立て)コートは9mあるので、広く攻撃を使っていこうと。あと自分がライトの攻撃が得意。なので2年の加藤は良い武器だと思っているのでそこの部分をいかに僕が生かせるか考えた。濱中とは普段Bチームでプレーしているが、ここ一番で決めてくれる。決めてくれたときにみんなが結構盛り上がるというのもあって、僕も安心する。(普段から意識していること)僕らが点を決めれるわけではない。みんなをサポートする役なので打ちやすさだったりとか、ブロックの枚数を減らしたりだとかそういうことを意識している。明大はやはり身長がないので、どこのチームもセンター線を使っていけば決めれるというのは思われていること。でも4セット目はその中でも粘り強くつけていたのかなと思う。逆にこっちのセンター線はまだまだ甘いと感じる。勝負どころどうしてもサイドになってしまう。そうなった時にクイックを使っていけるようにもう少し練習していきたい。(残り4戦)負けても悔しい気持ちしか残らない。まだまだ続くが、僕らが狙っているのは日本一であって、こういうところで悩んでいる場合ではない。しっかりと勝ちに行きたい」
濱中
「(4セット目からの出場)川村の調子が悪く、2段が決まらなかったので厳しかった。出場して流れもそこまでいい方向に変えられなかったかなと思う。後半戦全勝しようとミーティングでは出ていて、目標として設定できていた。でも筑波も半分以上メンバーいない中で勝てないということは明治のチーム力が低いということ。雰囲気づくりができておらず、一度流れを失うと厳しい。向こうはカットがそこまで良くなったが2段でしっかり決められたのが痛かった。今日の課題は2段トス。全カレ目標にして今のメンバーでしっかりチーム作っていく。春の結果は東日本に生きるから、あと4戦、負け癖をひきずらないようにしたい。ここで負け癖がついてしまうとずるずる引きずってしまうと思う」
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