女子エペ 3位で王座逃す/関東学生リーグ戦
[女子エペ]
悲願達成とはならなかった。初戦の早大戦、2戦目の日大戦に、それぞれ35―45、28―45で敗戦。エース・古俣潮里(政経2=新潟)の不調もあり強豪に圧倒された。それでも3戦目以降は立て直しを見せ、日体大戦では初戦、2戦目で苦しんだ古俣が一本勝負を制し37―36で初勝利。「1勝して2日目に臨むのと全敗で臨むのでは全然違う。その分余裕を持てた」(山岡珠子・政経4=鳥羽)と翌目に行われた専大戦、日女体大戦は危なげなく連勝。3勝2敗でリーグ戦を終えた。目標としていた王座の出場権を得ることはできなかったものの、1部昇格初年度で3位と結果を残した。
「大人のチームを目指す」(長尾康司助監督)。ここまでチームワークの良さを武器に2部リーグ戦、入替戦と勝ち上がってきたが、2強の壁は厚かった。早大に敗れた直後に迎えた日大戦は、2位以内を確保するためには負けられない一戦。鈴木ら実力者をそろえる強豪相手にハイパフォーマンスが求められたが「うまく切り替えることができずに負けたことを引きずってしまった」(山岡)。序盤からリードを許すと、見せ場もないまま押し切られ完敗。上位校との力の差を痛感した。「早大や日大の選手はピストに上がると自分で考えて試合をしている」と長尾助監督。1部で勝つためには磨き上げてきたチームワークの良さに加え、戦術眼等を含めた個々の総合力の高さが求められる。
[男子サーブル]
1部の座を死守した。初戦で強豪・中大を相手に接戦を演じ、いいチーム状態で迎えた専大戦。2回り目を終えた時点で23―30と7点のビハインドも、7人目の沖本拓郎(政経4=柏陵)が6ポイント、続く島田義人(営3=鳥羽)も8ポイントを奪い38―40と専大に肉薄。すると最後の9人目、杉田賢人(営4=埼玉栄)が勢いそのままに7ポイントを奪い逆転に成功。45―43で勝利を挙げた。「2部には落ちるわけにはいかないという気持ちの強さで専大を一歩上回れた」(杉田)と男子サーブルのチームキャプテンが貴重な1勝をもたらした。ターゲットにしていた早大には19―45と惨敗したものの1勝4敗の5位で入替戦を回避。1部残留を決めた。
[柴田遼太郎]
試合後のコメント
長尾助監督
「女子エペは、王座は逃したが雰囲気も違う中で3位はよくやったと思う。2部で通用したこともそう簡単には通用しなかったはず。ワンツーの早稲田、日大は大人のチーム。学生のチームを超えた感じ。食らい付いてはいたが、最初の点差を埋められないまま押し切られた。彼女らは王座、王座と言っていたが現実的にはそんなに甘いものではない。秋のインカレ、来年のリーグ戦でもう一度勝負をする。大人のチームを目指したい。大人のチームとは、選手それぞれが戦術眼を持っている。早大や日大の選手はピストに上がると自分で考えて試合をしている。コーチングからのアドバイスが無くても選手が自ら考えることができる。うちのチームはチームワークでここまで来た。良さでもあるが、ここまで来たらもう一段階上げて、チームワークプラス個の強さで大人のチームを目指すことが求められる。古俣のパフォーマンスが上がらなかったのは、王座に出たいという気持ちが空回りして余分な力が入ってしまったのではないか。体調も風邪気味で万全ではなかったみたいだが、気持ちの部分が大きかったのだと思う。日体大戦は接戦だったが、あそこまでいかなくても勝てた。それでも勝てたことによって今日はリラックスして普段の仕事ができた。男子サーブルは中央相手には楽な試合はできないと思っていたが思っていた以上に点数が取れ、その流れでいけた。専修大学戦も、最後の最後で杉田が追いついた。男子サーブルのチームキャプテンですから彼に感謝したい。実力も5分と5分。相当しんどい試合になると思っていた」
杉田
「ヤマ場は専大戦。2部には落ちるわけにはいかないという気持ちの強さで専大を一歩上回れた。去年は早稲田に勝って残留だった。今年は専修と早稲田を狙っていたが、早稲田の1年生の勢いにやられてしまった。自分としては、初日は悪くなかったが2日目は全然駄目だった。早稲田には法政よりも低い結果。狙っていたところでこういう結果だったというのは悔しい」
山岡
「自分としては王座に行きたい、連れて行ってあげたいという気持ちはあった。満足はしていないが納得はしている。早稲田戦の時は全員、絶好調という訳ではなかった。そして、その後すぐに日大戦がありみんなうまく切り替えることができずに負けたことを引きずってしまった。自分が出ていないリザーブとして、みんなを切り替えてあげられれば良かった。相手も実力があるチームなので痛かった。早稲田、日大戦は相手も強くてロースコアの展開にしたくてもできなかった。日体大戦は実力も同じでロースコアにできた。古俣に回ってきた時はマイナス4の状態だったが、それまでの2試合とは違いいい方向で動けていた。日体大に勝てたことは大きかった。あそこで負けてしまっていたら、今日の専大戦にも影響が出ていた。1勝して2日目に臨むのと全敗で臨むのでは全然違う。その分余裕を持てた。昨日の最後のいい動きを、いい意味で引きずれた。女子エペは来年こそは王座に行ってほしい。次は今月末のフルーレ入替戦。厳しい戦いになると思うが、最後1部に上げてリーグ戦は引退したい」
古俣
「2部に落ちたくないというのは大前提にあって、それは達成できて良かったが目標としては王座に行くというのがあったので惜しかった。相手は強かったので、勝つためにはどうしようと戦い方を迷ってしまった部分もあった。自分の力を出せずにチームの足を引っ張るような形になってしまったので反省している。日大と早稲田は1部の中でも特に強い2チームなので、来年は勝ちたい。このチームで、1部で3勝できたというのは大きい。これを経験にして来年こそという気持ち。最初の2試合は点数を取ることを急いで無理に攻めてやられてしまった。ノンコンバットとか、日体大戦は最後の試合までじっくり時間使って相手を見るということに徹した。その結果、本来のフェンシングができるようになったのだと思う」
関連記事
RELATED ENTRIES