
終了間際に三苫の同点弾! 駒大と1-1の痛み分け/関東大学1部リーグ戦
救世主となった。敗戦ムードが漂い始めた後半42分、三苫が豪快に右足を振り抜き価千金の同点ゴールを挙げた。中央でボールを持った早坂龍之介(法3=浜松開誠館)が右サイドの室屋成(政経3=青森山田)に展開。間髪入れずにアーリークロスを上げた室屋のボールは、ペナルティエリア内の三苫へ。トラップが少し足元に入るも、迷わずに打った。クロスバーに直撃したボールがゴールラインを越えると、三苫は雄たけびを上げた。第4節流経大戦でも終了間際に同点ゴールを決めた背番号9が再びチームを救った。
少ないプレー時間で「らしさ」を見せた。途中出場となった三苫、早坂は同点ゴールに絡む働きを見せた。三苫は「ダイナミックな動きをしてスペース開けたり、走ってチームを活気付けるっていうのを意識した」とピッチ上を縦横無尽に走り、献身的にプレー。早坂も中盤で存在感を発揮し、焦りが生じていたチームに落ち着きをもたらした。途中出場選手の大きな働きは、勝利に飢えるチームにとって明るい材料となった。
「もう一回自分たちの実力を見つめて」(和泉竜司主将・政経4=市立船橋)。今シーズン初めてスタートから3-4-3システムを適用した。「駒澤のサッカーに対応するためのシステムだった」(栗田大輔監督)というスタイルがはまり、前半は駒大を圧倒。絶妙な選手間の距離でテンポ良くボールを動かし、何度も駒大ゴールに迫った。だからこそ前半の無得点が悔やまれる。「前半は良かったがシュートが少なかった。後半は入りが全てだと思う」と和泉。後半立ち上がりの失点で、それまでの勢いを失ってしまった。勝ち点3奪取へ、攻守においてもう一歩の質を追い求めたい。
明治プライドを見せる。次節は集中応援日となる早大戦。5試合勝ちこそ無いが、チームの状態は決して悪くない。気迫のこもったサッカーをしてくるであろう早大に対し「明治にも誇りがある」と和泉。大声援を力に変え、プライドを懸けた1戦で5戦ぶりの勝利をつかむ。
[鈴木拓也]
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試合後のコメント
栗田監督
「(3-4-3システムの意図は)駒澤のサッカーに対応するためのシステムだった。前半は特に距離を意識してサッカーをやっていたので、テンポも良かった。あとは最後のフィニッシュの部分で、決め切れなかった。最後の部分で精度があれば得点できたのかなと。初めからどんどん取りにいって、先手先手でサッカーをやろうと指示を出していた。(後半最初の失点は)あれは集中力というかロングボールに対する対応がうまくいかなかった。そこは反省かなと思う。(選手交代で流れは変わったか)三苫が入って、チームにもう一度勢いを与えてくれた。早坂も中盤でうまくバランスを取って、ゲームを落ち着かせていた。(連戦を終えて次節までは1週間空くが)早稲田はすごくプライドのあるチームだと思う。うちも明治としてのプライドを持って、選手一人一人が責任を持ってやってくれれば良いゲームになると思う」
和泉
「前半は良かったがシュートの意識が少なかった。後半は入りが全てだと思うので。あんだけ前半悪くない展開で、入りしっかりやろうっていうのはロッカーでも円陣でも話していたのにも関わらず、そこで失点してしまったのが今の実力というか、改めてそういうところの弱さだったり勝負に対する大事な部分が捉えられていないなっていうのを感じた。前節の試合後にミーティングやって、意識的にはもう一回前向きにというか、初めのころを思い出して前に前にプレーしたり、ミスしてもいいから前に走ったりっていうポジティヴな面では今日も良かったかなと思う。それだけじゃ勝てないっていうのが今結果として出ているので、もう一回今の自分たちの実力を見つめて、勝ててない理由はあると思うし、来週からやっていくしかないかなと。早稲田も気迫のこもった試合をしていて、明治にもそういう気持ちでくると思う。明治にも誇りがある。自分が結果出せばそれがチームにとってもプラスになると思うので、得点っていう部分にこだわりを持ってやっていきたい」
三苫
「最近ずっと勝てていなくて、後半早い時間に失点したんで、自分は入ってから点を取るだけだなっていうのはイメージしていた。今までは勢いとか身体能力に任せてやっているところがあったが、最近よく三浦(祐介コーチ)さんとかに言われて頭使うっていうのを意識していて、それでゴールが入るようになったところがある。自分が入ったときはダイナミックな動きをしてスペース開けたり、走ってチームを活気付けるっていうのを意識した。自分は技術がないのでとにかく点を決めることだけを意識していて、そういう意味では今日も点取れて良かったが、チームが勝ってないっていうのがすごい悔しいので、もう1点取れていればなっていう気持ちがある。次節は集中応援日でたくさんの人が応援に来てくれると思うので、今全然勝てていないが、次は絶対勝てるようにみんなで頑張りたい」
室屋
「(今日の試合を振り返って)前半はテンポ良くボール回して、良かったと思うが、後半立ち上がりで失点して、それが今年は結構多い。その中で同点に追い付けたのは良かったが、チームがうまくいっていなかったので勝ちたかったし、流れを変えたかった。追い付けたことをプラスに捉えて、準備していきたい。(失点後は)失点直後は結構全体的に良くない時間が続いたが、元太君(三苫)とか早坂が入ってきてハードワークしてくれて流れが変わったと思う。(4節から勝ちが無いが改善すべき部分は)やはり失点しているので、そこを修正しないといけない。まだ無失点勝利がないので、次は無失点で大量得点で勝ちたい」
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