
1点差で専大に逃げ切り白星/関東大学選手権
スターターは會田圭佑(法3=市立柏)、秋葉真司(政経4=能代工)、吉本健人(法4=藤枝明誠)、宮本滉希(政経2=明成)、伊澤実孝(政経4=愛知産大工)。
序盤の理想的なプレーを維持できず、勝利こそ収めたものの後味の悪いものとなった。仕上がりに不安のあったディフェンスが堅く、開始5分間相手を0点に抑えるなど、出だしは万全だった。「思っている通りのところまでやってくれた」(長谷川聖児ヘッドコーチ)と首脳陣も満足のディフェンスができた。オフェンスリバウンドにも積極的で、動きの甘い相手に攻め時を逃さず、5分30秒経過時点で10―0とリード。しかし、この時間は続かず、後半には追い上げを許した。相手の速い攻撃に付いていくことができず、ディフェンスでも圧倒された。攻めあぐねて24秒バイオレーションに陥る場面も見られた。伊澤のシュート精度が落ち込んだ第3クオーターに差を縮められ、第4クオーターは残り2分40秒で逆転を許してしまった。それでもなんとかビハインドは4点で抑え、残り26秒で齋藤拓実(営2=桐光学園)が技ありのレイアップシュートで勝ち越し点を入れたことで、最終スコアは74-73で勝利にこぎつけた。
個人の好調さは見られた。吉本がこの日14得点と力を見せた。昨年は3Pシューターとしてレギュラーに定着した吉本だが、前日の玉川大戦ではフリースロー2点だけしか得点がなかった。一転、この日は、強化に当たっていたムービングからのショットがさえた。齋藤も積極的に切り込んでいって得点を重ね、この日チーム一番の22点を決めた。
この勝利でベスト8が決まり、昨年以上の成績が確定した。次は7日に行われる拓大戦。バンバを始め、学生日本代表が2名在籍する強敵だ。税所啓主将(情コミ4=興南)も「拓大に勝てれば関東トーナメントは十分」と、今大会で一番の難所でもある。専大と同じように展開の速い攻撃を仕掛けてくる拓大に、この日の教訓が生かせるかがカギとなる。
[渡辺由理佳]
試合後のコメント
長谷川HC
「出だしは今要求している思っている通りのところまでやってくれた。後半は(會田か斎藤か)どっちでいくか迷ったが拓実(斎藤)でいこうという判断を出した。結果クロスゲームにはなったけど勝てたから。全体的に攻め気がなくなっていたところがあったのでそこはどうにかしなければいけない。ディナイとボールディフェンスがまだまだなってない。今のチームには高さ、パワー、技術がないのでスタミナとスピードをつけるしかない。相手の3Pだったりディフェンスが甘かった。ボール持たれる前にどうやってボールを持たせないようにするか少しは工夫ができるようになっていかなければいけない。明日は自分たちがやってきたことのうち何が通用して何が通用しないのか修正するところはして秋に向かってやっていく」
伊澤
「昨日よりは集中してやれた。ただシュートまで簡単に打たせたり、一対一、リバウンドのところで少しやられてしまった。それでも前半はまあイーブンでできて、後半どうするか、というのが課題だった。笛に助けられたところもあって、内容的には最後まで課題が残る感じになってしまった。速い展開をメーンにやってあるので外からの攻撃が多くなるのは仕方ないが、外から中だったり、中から外っていう攻撃は大事。ガードが若いので、切り替えのところとかが少しうまくいかないけど、2人がメインでやっていてお互いにいいところは出せているのであとは悪いときにどうするか。2人のプレーが安定してくればチームも安定する。リバウンドは相手の方が意識が少し上だったと思う。全然だったので、もっとチーム全員でやらないといけない。(最後に3Pを決めた時は)特に何も考えずに打った方がいい流れだったので打った。相手のシュートが入っていって、相手をのせてしまった。どうのせないようにするかが大事だけどのせてしまったら、どう戻すかが大事。拓殖は京王で優勝していて、バンバもいる。力のあるチーム。専修に勝って拓殖っていう新人戦と同じ流れだけど特に気にすることもなくやりたい。個人的には楽しんでやりたい」
吉本
「今日は今までの中ではましな方だった。昨日はチームとしても良くなかったし、自分も失敗してしまった。4年生なのでブレちゃだめだと思って、今日はしっかりやった。4年生としてやらなきゃいけないこともあるし、今はリーグ戦に向けてという感じでやっている。その中で今日は勝ったけど勝ち切ることができなかった。練習からどれだけ甘さをなくしていけるか。ひとまずベスト8以上ではできることになったので、いろいろ試したりやってみたい。拓殖は速い展開で似たようなチームなので流されずにやりたい。オフェンスじゃなくてディフェンスを第一に意識してやっていきたい」
齋藤
「最終的には勝利を収められてよかったけど、最後のフリースロー1本はずしちゃったのと、最終クオーターにもっていくまでの途中の段階にまだまだ課題がある。次はもっと強い相手だから、今のうちに改善して、拓殖に臨めればいいなと思う。課題を感じるのは、途中のディフェンス。前半は10点差で終わることはできたけど、それ以上に開かなかったのはディフェンスのためなので。大事なところで間合いが詰めることができなくて3Pを決められちゃったり、というのがあって。キャッチアップがまだ遅いので、展開が速い相手に対して、しっかりキャッチアップ速くできればいいと思う。試合中は負けていても勝っていても声を出していかないといけないので、プレーのこともそうだけど、どこでディフェンス頑張るとか、しっかり声出せたのは良かったなという感じ。去年はこの試合を重要視しているわけではなかったので、この段階で負けちゃったけど、今年は新チーム最初の年なので、練習でやってきたことをしっかりやろうというふうにしていた。それでもまだまだ出せてないなと思う。チームの雰囲気も良くしていかないと上の相手には勝てないので。次の相手はオフェンスが強いチームなので、プレッシャーが激しいし、1対1のそれぞれのマッチアップで負けないで、負けていてもチームで補えれば勝てると思う」
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